夢見るタンポポおばさん

富士山麓の風景、花の写真。エッセイ。

偏見

2016-02-25 21:39:19 | 日記・エッセイ・コラム

                         偏見

毎年一番楽しみにしているケビンとの海外旅行

今年も計画しました。

積立金の率の良さにつられて、毎月積み立てもして来ました。

申し込みをして、ハートフルシートと言うのが送られて来たので、

真実を嘘偽り無く記入して、ケビンと一緒にパスポートを持参の上

店頭に行き、詳しく説明したつもりです…が

今日届いたハートフルシートを読んで仰天してしまいました。

 問    足のどこがどのようにお悪いのでしょうか?

 答    足が悪いのではなくて、線維筋痛症と言う全身慢性疼痛です。

問     持参予定の薬の中に、抗うつ薬やてんかん薬も含まれているようです。

 1、症状は安定しているのでしょうか?

答はい

サインバルタの事だと思いますが、線維筋痛症の痛み止めの薬です。

2、  当コースへのご参加について、主治医には相談されていますでしょうか?

答、はい

もちろん了承を得ています。 

 

送付書の文章

なお、ご変更・取り消しが生じた場合は、至急ご連絡いただきますようお願いいたします。

今回のご旅行が楽しく思い出の多いものとなりますよう、スタッフ一同心よりお祈り申し上げます。

 

何という矛盾した思考回路の旅行会社なのでしょう!

ハートフルシートが聞いて呆れます。

ハートフルでは無くてハートレス

思いやりや、配慮に欠けた質問のオンパレード

先ず薬ですが、サインバルタと言う名前でいきなり相手をうつ病やてんかんだと決めつけているように読めます。

私はうつ病やてんかんではありませんが、線維筋痛症の症状にとても効果があるので、

神経内科の主治医の処方でずっと服用しています。

うつ病やてんかん云々と質問して来る時点で、うつ病やてんかんに偏見を持っているように読めます。

サインバルタを服用していますが、現在病状は如何ですか?で良いのです。

 それともうつ病やてんかんのお客は参加出来ないのですか?

    私はうつ病やてんかんの方とも何の壁も無く接します。

   優しくて、 心が綺麗で純粋な方々ばかりです。

たまたま病気になっただけなのです。

今日元気な人も明日どうなるかなんて解りません。

   歩行について

歩行は足が悪いと決めつけるのがおかしいと思います。

誰が作った文章か知りませんが、

質問するならば、

足のどこがどのように悪いのかではなくて、

身体のどこがどのように悪いのかではないでしょうか?

 

まだまだおかしな点は沢山ありました。

添乗員付きコースにご参加の際、他のお客様とすべて一緒に観光されましたか?

答、はい

と一応書きましたが、団体行動以外はすべて一緒に観光する訳ないでしょう!!

観光地でも自由行動が取れるのですからね…

障害者に対する偏見丸出しです。

  率直に、離団したり、集合時刻に間に合わなかったり、忘れ物をしたり、迷子になってみんなに迷惑を掛けたりしませんでしたか?

と質問すれば良いのです。

  障害者への細かい配慮のつもりが、心が伴っていないのでしょう。

   問題児は、修学旅行に連れて行ってやらないみたいな上から目線は止めて欲しいのです。

慣れない飛行機内の飲酒で悪酔いしている恥ずかしい元気な輩の方が余程困り者です。

 知ったか振りをして、迷子になったり、買い物に夢中になって遅刻したりするおばさんたちの方が余程困ったさんです。

 

   パックツアーで海外旅行すると

一番最初の空港で仲間に何でこんな車椅子の女が一緒なんだよ……と露骨に嫌な顔や態度をする人がいます。

が二三日すると、大抵の方の態度が変わって来ます。

最初奥様たちが『羨ましい!』と言い始めます。

ケビンが極自然に食べ物を私が食べ易いように小さく切ってくれたり、私が食べられない物を綺麗に平らげているのを見て感動するのだそうです。

殿方には、Г何時までも、仲良しで良いですね!」とも言われます。

 65才過ぎの夫をГケビンさん」孫が6人もいる私をГタンポポ」と新婚旅行みたいな呼び名で

呼びかけるのが新鮮に映るようです。

  色々な出会いがあります。

航空会社の客室乗務員さんたちには、皆様手書きの心のこもった寄せ書きを頂いたり、

帰りの空港では、『お元気で』とか声を掛けて  頂きます。

そんな時、元気になってまた旅行したいなと思うのです!

 

          私は障害者です。