夢見るタンポポおばさん

富士山麓の風景、花の写真。エッセイ。

素敵な老婦人

2018-07-04 21:47:58 | 日記・エッセイ・コラム

                                  素敵な老婦人

 

2018年7月4日

  先程私の大学時代の下宿先の大家さんとの長電話を切ったところです。

今から45年前に、二年間東京練馬区中村橋の大学教授宅の離れに兄と下宿していました。

先生は91才で亡くなり、今年86才になられた奥様は現在独り暮らしをなさっています。

大学教授の上の息子さんも還暦を過ぎたとのこと。

 大学の在る横浜から、毎週一回東京の私立大学の授業の時に泊まりに来てくれると嬉しそうに話していらっしゃいました。

未亡人になって、一人で何もかもしなくてはならないので、

大変なようですが、独り暮らしにも大分慣れて来たようで、以前話した時よりも元気になっていて安堵しました。

  出身が 『箱根の旅館の娘』 なので、とてもマメで何事にも行き届いた女性です。

人との接し方、所作や振る舞い四季折々のお手紙や贈り物の気配り等、お手本にしたいと思って来ましたが、

まだまだ足元にも及びません。

 夫と私がご主人様にお線香をあげに懐かしい下宿先に伺った時には、

帰る時に、門の所からずっとずっと私達の姿が見えなくなるまで、

見送って下さっていて私も涙が出て振り返ることが出来ませんでした。

  両親を早く亡くした私ですが私にとっては、娘時代に行儀見習いと花嫁修行をした

東京のお母さんみたいな女性です。

 またお電話しますね!と言って電話を切りました。

昨年の夏送った音の出るレターが気に入ったようで、

電池が交換出来ないかしらと言っていましたので、

早速調べてみます。