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こんにちは。
★★
2012年2月は週2回の更新を予定しております。
★★
大学は休みに入っていますが
受験シーズンはクライマックスですね。
日本では就活の武器とされる学歴のトップクラス
東京大学の受験も近づいてきました。
(2012年東京大学の大学案内+2004年以前の東大シンボル「銀杏バッチ」)
新卒の就活テーマの場合、どうしても避けて通れないのが
大学名と就活との関係です。
多くの大学生と接すると「自分が東大生だったら就活も楽勝なのに」
という感想を聞くことがあります。
~・~・~・~・~
現時点での学歴が確定している就活生の場合は
その学歴の意味を客観的に理解して、その上で
大学への社会的な評価と自分自身への評価は
同一視せずに「切り離して」いきましょ。
~・~・~・~・~
そのことについてまとめてみますね。
■東大の役割
※※※
当時は民間企業がほとんどなく、職業の数も少なかったから、大学を出て官庁へ入り、官僚として出世することが偉いことだとみんなが思っていた。東大は官僚の養成所と言われ、東大の卒業生はほとんどが官庁へ入って官僚になった。
だが福沢(諭吉)は慶應の卒業生にはそうさせなかった。「官尊民卑」の激しい時代に、官僚と官庁に反発して、教え子たちには官庁へ入るような世話をしなかったのだ。
※※※
望月護「ドラッカーと福沢諭吉」祥伝社
東京帝国大学を卒業した親戚から戦前の話を聞いたことがありますが
帝大在学中に学生仲間で満州を旅行した時
現地の外交官の役人や南満州鉄道の役員から
「帝国大学の後輩が来た」ということで
ずいぶんと便宜を図ってもらえたそうです。
そういうタテのつながりがある官僚の世界に
私立大学の出身者が入るのは容易ではなかったと思います。
■慶應の役割
※※※
福沢はウェーランドの『経済学要義』を講義し、かつ遠くからひびいてくる砲声について
「この戦争は3日もつづきません。世の中にいかなる騒動があっても慶応義塾は一日も休業したしませぬ。この塾のあらんかぎり日本は世界の文明国である」
といって、少年たちをはげました。
※※※
司馬遼太郎「花神」新潮文庫から
(福沢諭吉の「福翁自伝」に出てくるエピソードが元になってます)
tarebonが受験生の頃、慶應の文学部を受験したときに驚いたのは
その年の英文読解問題の内容が「福沢諭吉の自伝」だった事です。
兄が慶應に進学していたので
「慶應では福沢諭吉以外は先生と呼ばず「君(くん)」と呼ぶ」
という話を聞いていましたが、とにかく慶應は福沢諭吉先生の影響力が強いですね。
そういう慶應の気風から
兄が商社に入社したのも三田会(慶應の同窓会組織)つながりでした。
■大学の違いは個性の違い
東大と慶應の話をしましたが、両大学ともに社会で必要な人材を輩出してきた歴史があります。
ここから少し考えてみよう。
大学にはそれぞれ創設者がいて、建学の精神があります。
大学が違うということは、学力が違うのではなくて「学んだ精神」が違うということです。
スクールカラーの「色が違う」という事ですね。
スクールカラーは一つの文化であり個性なので
どちらが良いか、上か下かというのは単純に比べられないものです。
~・~・~・~
自分の大学にコンプレックスを持ちすぎると
就活全体がネガティブになっていきます。
母校(Alma Mater)というくらいに
ありのままで母に愛着を持ってみるのが自然だよね。
そしてそのつぎに
「親離れ」をして自分自身の個性を持っていこう。
大学の社会的評価と自分自身の評価は別のものだからね。
~・~・~・~
■秀才が次に学ぶステップ
ここからは特に東大生や難関私立大学の学生へ向けたアドバイス。
就活応募の段階で「学歴フィルター」を通過したからといって
それで「個人でも評価されたのだ」と思い込む学生さんも多いようです。
面接で失敗しやすいタイプなので気をつけよう。
※※※
面接ではよく試験官と受験生が論争になるが、これは我説を通して論破すれば才能が認められるというものでもないし、試験官に迎合して適当に従順なところを見せておけば成功するというものでもない。
試験なのだから自分の才智は尽くさねばならぬが、それを相手に円満に分からせる表現力や社交力もまた備えていなければならない。
(近代日本で一番の巨大組織だった帝国陸軍のエリート軍人を養成する陸軍大学校の面接について書かれた箇所)
※※※
日下公人「組織に負けぬ人生 不敗の将軍・今村均大将に学ぶ」PHP文庫(1993年)
知的なディベートでただ相手をやりこめても
相手の「感情」は納得しない。
「論理」以上に相手の「感情」も納得させる最後の武器は、魅力ある個性なのだろうね。
コミュニケーション能力と個性の表現力ということを磨いて就活をがんばりましょ。
そんなところで
次回更新まで☆
(2月の予定は毎週水・日です)
じゃあまたね☆
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大学は休みに入っていますが
受験シーズンはクライマックスですね。
日本では就活の武器とされる学歴のトップクラス
東京大学の受験も近づいてきました。
(2012年東京大学の大学案内+2004年以前の東大シンボル「銀杏バッチ」)
新卒の就活テーマの場合、どうしても避けて通れないのが
大学名と就活との関係です。
多くの大学生と接すると「自分が東大生だったら就活も楽勝なのに」
という感想を聞くことがあります。
~・~・~・~・~
現時点での学歴が確定している就活生の場合は
その学歴の意味を客観的に理解して、その上で
大学への社会的な評価と自分自身への評価は
同一視せずに「切り離して」いきましょ。
~・~・~・~・~
そのことについてまとめてみますね。
■東大の役割
※※※
当時は民間企業がほとんどなく、職業の数も少なかったから、大学を出て官庁へ入り、官僚として出世することが偉いことだとみんなが思っていた。東大は官僚の養成所と言われ、東大の卒業生はほとんどが官庁へ入って官僚になった。
だが福沢(諭吉)は慶應の卒業生にはそうさせなかった。「官尊民卑」の激しい時代に、官僚と官庁に反発して、教え子たちには官庁へ入るような世話をしなかったのだ。
※※※
望月護「ドラッカーと福沢諭吉」祥伝社
東京帝国大学を卒業した親戚から戦前の話を聞いたことがありますが
帝大在学中に学生仲間で満州を旅行した時
現地の外交官の役人や南満州鉄道の役員から
「帝国大学の後輩が来た」ということで
ずいぶんと便宜を図ってもらえたそうです。
そういうタテのつながりがある官僚の世界に
私立大学の出身者が入るのは容易ではなかったと思います。
■慶應の役割
※※※
福沢はウェーランドの『経済学要義』を講義し、かつ遠くからひびいてくる砲声について
「この戦争は3日もつづきません。世の中にいかなる騒動があっても慶応義塾は一日も休業したしませぬ。この塾のあらんかぎり日本は世界の文明国である」
といって、少年たちをはげました。
※※※
司馬遼太郎「花神」新潮文庫から
(福沢諭吉の「福翁自伝」に出てくるエピソードが元になってます)
tarebonが受験生の頃、慶應の文学部を受験したときに驚いたのは
その年の英文読解問題の内容が「福沢諭吉の自伝」だった事です。
兄が慶應に進学していたので
「慶應では福沢諭吉以外は先生と呼ばず「君(くん)」と呼ぶ」
という話を聞いていましたが、とにかく慶應は福沢諭吉先生の影響力が強いですね。
そういう慶應の気風から
兄が商社に入社したのも三田会(慶應の同窓会組織)つながりでした。
■大学の違いは個性の違い
東大と慶應の話をしましたが、両大学ともに社会で必要な人材を輩出してきた歴史があります。
ここから少し考えてみよう。
大学にはそれぞれ創設者がいて、建学の精神があります。
大学が違うということは、学力が違うのではなくて「学んだ精神」が違うということです。
スクールカラーの「色が違う」という事ですね。
スクールカラーは一つの文化であり個性なので
どちらが良いか、上か下かというのは単純に比べられないものです。
~・~・~・~
自分の大学にコンプレックスを持ちすぎると
就活全体がネガティブになっていきます。
母校(Alma Mater)というくらいに
ありのままで母に愛着を持ってみるのが自然だよね。
そしてそのつぎに
「親離れ」をして自分自身の個性を持っていこう。
大学の社会的評価と自分自身の評価は別のものだからね。
~・~・~・~
■秀才が次に学ぶステップ
ここからは特に東大生や難関私立大学の学生へ向けたアドバイス。
就活応募の段階で「学歴フィルター」を通過したからといって
それで「個人でも評価されたのだ」と思い込む学生さんも多いようです。
面接で失敗しやすいタイプなので気をつけよう。
※※※
面接ではよく試験官と受験生が論争になるが、これは我説を通して論破すれば才能が認められるというものでもないし、試験官に迎合して適当に従順なところを見せておけば成功するというものでもない。
試験なのだから自分の才智は尽くさねばならぬが、それを相手に円満に分からせる表現力や社交力もまた備えていなければならない。
(近代日本で一番の巨大組織だった帝国陸軍のエリート軍人を養成する陸軍大学校の面接について書かれた箇所)
※※※
日下公人「組織に負けぬ人生 不敗の将軍・今村均大将に学ぶ」PHP文庫(1993年)
知的なディベートでただ相手をやりこめても
相手の「感情」は納得しない。
「論理」以上に相手の「感情」も納得させる最後の武器は、魅力ある個性なのだろうね。
コミュニケーション能力と個性の表現力ということを磨いて就活をがんばりましょ。
そんなところで
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