


◆◆伝統や過去にとらわれるな◆◆
就活の企業選び、仕事の選択肢のヒントだよ。
一緒に考えてみましょ。
★★★定期更新は★★★
原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
1月もがんばっていきましょ。
★★★☆☆☆☆★★☆☆
■熟練SL運転士の洞察力
仕事一筋のベテランは、時として現場から物事を正確に見抜けるようだね。
昨年末に出た本から紹介しよう。
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もう40年も前、このB6(蒸気機関車)をアメリカは短期間に200両も造って、太平洋を越えて日本に運んできた、その工業力とか生産力のことを考えてみよ。
どれだけアメリカの軍艦を沈めても、飛行機を打ち落としても、彼らはその倍も3倍も簡単に補充する。本当に(戦争に)勝てると思っているか。物量だ。精神力などでは勝てない。
技術はどんどん進歩する。古いものは捨てて、新しい良いものを使うため最初から長持ちするものは造らないのがアメリカ流なのだ。アメリカ人の機械に対する考え方が根本的に違っているのだ。
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川端新二「15歳の機関助士」交通新聞社新書2012.12初版から
著者が戦争中、旧国鉄の蒸気機関車の先輩運転士から聞かされる話だ。
ベテランの運転士たちは、アメリカとの戦争に進む日本を醒めた目で冷静に分析し
「日本は勝てないのだ」ということを理路整然と説明できた。
精神論じゃあないんだ。
「精神論で蒸気機関車は動かない」というリアリズムの思考だ。
アメリカ製の蒸気機関車がどんなメカニズムで、どんな思想で造られているかをベテラン運転士たちはよく知っていたわけだね。だからこういう結論を出せた。
■情報職人の洞察力
日米の技術力や設計思想の違いを知っていたのは彼らだけではないよ。軍人の中にも冷静な観察力で日米の技術力の違いを見抜いていた人もいる。
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米軍の戦車の装甲板の厚さは75ミリで、日本軍の戦車のそれは中戦車でも50ミリ(軽戦車では40ミリ)、戦車の備砲は米軍も、日本軍も37ミリ砲であったが、戦車の重さは、日本が6.7トンで米軍が12トンだから、当時の日本軍の戦車では、米軍の戦車に砲弾を撃ち込んでも貫徹することは至難で、日本軍の戦車は米軍の戦車に歯が立たないことがわかってきた。
鉄量を破るものは鉄量以外にない。
日本軍は伝統や歴史にこだわり過ぎて、時代の進運にともなう兵器的戦力の増強を忘れていなかったか?
(陸軍参謀本部少佐:堀栄三の手記)
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堀栄三「大本営参謀の情報戦記」文春文庫より
技術はどんどん進歩するのだから
「過去にこだわりすぎる」と失敗する
この教訓は今もいろいろな場面で生きていると思うんだ。
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ものの考え方でも「古い価値観、伝統的な考え方」を一度見直してみないといけないかもね。
企業選択も「過去にこだわりすぎない」選択がいいよね。簡単だけど戦争の教訓だ。
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ではまたね。
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