自転車の季節がやってきたとウキウキしているフェンネル氏の元へ母さんのパンプがやってきたのも春でした。確か2年前の。家の外で2匹の犬が吠えるものですから窓から顔をだすと大きな荷物を背負ってパンプがドアのところに立っていました。様子が少し変でしたけど、あまり気にせず「やぁ母ぁさん どうしたんだい。そんなとこへ立ってないで
おはいりよ」というと。「まぁ、蛇がいるのかい。ストロべりィはどうしたの」と言いながらぱたぱたと入ってきてちょこんとイスに腰掛け目は遠くを見るような眠っているようなふうに見えました。その時、電話が鳴ってフェンネル氏の姉さんのマコからでした。「もしもし、母ぁさんそっち?様子どう?ボケたみたいなの。88だしさ。ふらっと出て行っちゃった。しばらく預かってちょうだい。おねがいね」と一方的に言って電話が切れたのも春だった。あれから2年、パンプ90歳、ボケ絶好調。
おはいりよ」というと。「まぁ、蛇がいるのかい。ストロべりィはどうしたの」と言いながらぱたぱたと入ってきてちょこんとイスに腰掛け目は遠くを見るような眠っているようなふうに見えました。その時、電話が鳴ってフェンネル氏の姉さんのマコからでした。「もしもし、母ぁさんそっち?様子どう?ボケたみたいなの。88だしさ。ふらっと出て行っちゃった。しばらく預かってちょうだい。おねがいね」と一方的に言って電話が切れたのも春だった。あれから2年、パンプ90歳、ボケ絶好調。