フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

並木道

2014-08-31 08:09:16 | Weblog
アウシュビッツってドイツの田舎にあると思っていたらポーランドなんだってね。「アウシュビッツを訪れる若い日本人は少ない」「ヨーロッパやアメリカは先生が少年達を引率してやって来るけど」と言われても日本人は漠然と思っていてもナチスの狂気の惨事の一つくらいの認識だろう。本で知ったんだけど収容所に続くポプラ並木があるんだって。「想像してたよりずっときれいなところなんですね。これは戦後植えたんでしょうか」
と作者が尋ねると「いいえこれはナチスが植えたんですよ。人は大量殺戮という計画を推し進めながら同時に景観を考え美しさを保つために建物の横に樹を植えることができるんですよ」ここを考えて欲しいとガイドが言う。不可解な感性。これが人が持つ怖さなのだと作者はその前で佇む。ヒトラーはユダヤ人撲滅を訴えロマ(ジプシー)、身体障害者、同性愛者、エホバの証人をも抹殺しようとした。アウシュビッツで殺害されたのはユダヤ人に次いでポーランド人が多かった。ヒトラーはただ叫んだドイツ国民が不況で苦しんでいるのは過去の政治家の判断とユダヤ人のせいだと。この言葉が正当性を持ち人々の心に刷り込まれていった。これがアウシュビッツの始まりなのだと作者は言う。そしてビルケナウ第2収容所。この名前は初めて知った。ここもきれいな森の中にある。ここでも不可解な感性。アウシュビッツの周りに商業施設を建ててはならないと法律でポーランドは決めたという。日本では考えられないね。経済優先で観光地化して一大観光都市となってるだろうな。これもまた不可解な感性のなせるところか。ヒロシマの原爆ドウムにヨーロッパやアメリカの先生が生徒を引き連れて見学に来てるだろうか。やられたことだけ戦勝国がとりあげる戦後風潮はもう終りにしなければ。不可解な感性はどこの国にもあることだから。気をつけることは「政治家の叫び」だ。「日本国民を守るために」とか「平和国家を築く」とか叫び出したら要注意。「従軍慰安婦」と叫び続けているヤツも要注意とアウシュビッツの並木道が僕に教えてくれた。
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あの中国ですら46%だって

2014-08-30 08:26:47 | Weblog
ある国際調査の結果「自力で生きていけない人たちを国や政府は助けるべきだ」という考えに完全に同意するという人の割合。
ヨーロッパでは50%以上。中国は46%。アメリカ28%。そして日本はなんと最低で15%。なぜ日本人はこんな意識を持つようになったのか。ヨーロッパは権利意識が強いからアメリカはサバイバル社会だから中国は意外だったけど共産主義だったからか依存社会だったからか。これを人の優しさのバロメータだとしたら日本人はいつからこんな文明になったのだろう。一方では「おもてなし」といっておきながら意識調査をすればその本質が見えてくる。なんだかんだと言ってもあの中国ですら半分の民衆が困った人はみんなで助けあうんだということに同意してるというのにオレタチは中国以下なのか。普段何の意識もせず日本人は優しい国民だからと漠然と思っていたのだか調査結果を数字で示されると国民の性向が見えてくる。いくらマスコミの生活保護者バッシング戦略に乗せられたとはいえこの数字は自らの権利放棄を意味してるようでいよいよここまできたかと憤りすら憶える
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撃てといわれたから

2014-08-29 07:34:01 | Weblog
昨日のテレビのニュースで衝撃的な画像が飛び込んできた。小学生くらいの女の子が射撃場で銃の訓練をしていたところ機関銃を制御できなくて隣にいた教官を撃ってしまった映像だ。あんな子供にイスラエル軍が使う「ウージー」というサブマシンガンをフルオートで撃たせるなんて。「バカも休み休みやれ」だよな。まぁ教官は自業自得というかその射撃場のカリキュラムの沿っただけなのか分からないが撃った少女はPSTDで今後悩まされ続けるだろうな。それでも銃が必要な社会って悲惨だね。「力が正義」という動物の本能に近い人種だからかなかなか武器を捨てないヤツラだな。日本でもタモガミって馬鹿が「力を持っていたら攻撃されない」って今も言ってるけど。錯覚に騙されたらいけない。銃がある社会より銃のない社会がずっといいんだから。みんな錯覚と恐怖に振り回されて銃に頼ろうとし一歩踏み出せないでいる。歴史から学ぶことは何もないとばかりに。ウエスタンにもあっただろう。「マーシャルの夢」というのが。マーシャルの夢は銃を持たない町づくりだった。あれから200年はたったというのにいまだにマーシャルの夢が実現していないなんて。日本の刀狩から帯刀禁止令を見習ったらどうかな。日本は平和国家をまがりなりにも実現してきた国だからね。安倍ちゃんが壊すかもしれないけど。
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図書館へ本を返しに行ったら

2014-08-28 08:46:07 | Weblog
図書館へ本を返しに行ったら今日返さないといけない本を忘れてきてまだ返す日に猶予がある本を持ってきてしまった。よくあることだ。今食べてた帽子パン、どこに置き忘れたのかなとテーブルの上を眺めてたらああすでに食べていたんだと気づくこともしばしば。海馬が少しずつ緩くなってきてるんだ。とまた来ることにシテ新刊コーナーを見てると「命が踏みにじられる国で声を上げ続けるということ」というタイトルが飛び込んできた
また中国か北か中東かと思って手にとってパラパラと捲ってみるとナント日本のことだった。ウスウスは感じていたがやっぱりそうなのかとこの本を借りていくことにした。作者は雨宮処凛というネエちゃんでシカゴでの原発反対デモなんだろうかチェルノブイリ、フクシマ、イリノイと書かれたプラカードを持った作者の写真が載っていた。よく知らないけどこれってAKBファッションなのかな。まぁそんな雰囲気のネエちゃんが鋭く社会に斬り込んだ問題提起の本だ。「困ってる人の生活は保護しないのに特定秘密は保護する。国は一体どっちを向いているのか」といろいろ。確かに確かにここ最近でいや原発事故以降この国の在り方が問われ続けてますね。こんな若い人が声を上げ続けるということがいかにこの国にとって大事なことかを教えてくれます。いまや老若男女を問わず明日は我が身の時代ですから。
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この花はナンだろう

2014-08-27 06:47:01 | Weblog
僕らの畑にはいろいろな花が咲いていて楽しませてくれる。それも見つけるという面白さも与えてくれる。昨日も畑にいてかるく草刈なんかしてたけどそこでこの花というか蕾というか可愛いピンクの塊を見つけた。「この花はナンだろう」

木は見覚えがあるけれど・・・・?春から秋にかけては次から次へと花が咲いてほんと
チューダーさんの気分が味わえる。僕は写真を撮ったりスケッチしたりで草刈なんかほったらかして花を見ている。ザンネンなことに花の名前をあまり知らないから今度から覚えようと思っている。処暑もすぎていよいよ秋だ。昔の暦では予測不可能な天候だからというけれど僕にいわせれば天候が地球が生まれた時に向かって「先祖がえり」をはじめただけ。天候不順と天変地異だったんじゃないかな。ということは人類にも「先祖がえり」を望んでいるのかな。暑い中でも寒い中でも何らしかの花は咲いて地球を育んできたかと思いながら花を見ると遠く地球が生まれた時まで遡れそうな気がする。
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2014-08-26 06:58:31 | Weblog
カズ。数について。数ってなんだろう?ダウン症のシュータに親が数を教えていたところに出会った。シュータには数の概念がない。だから数えることができない。1+1=2と教えれば2とオウム返しには言えるけど。シュータは記憶力はよくて「雨ニモマケズ」も「平家物語」も「徒然草」も「般若心経」も諳んじることができる。だけど数は分からない。「数ってなんですか」と聞かれて答えられる大人が何人いるだろうか?これも疑問。記号とか表記としての数字は書くことも読むこともわかるけど数の概念がないからシュータは数えられない。表面的にしか見ていない教師や教育関係者は多分教えることはできないだろう。シュータは普通の子のようにわかったつもりということができないのだから。普通の子なら暗黙の了解でわかったつもりで計算式に入っていけるけどシュータには数とは何かということを理解させないといけないから。アリストテレスかプラトンかと哲学的におもいながらも0が発見されてから使用されるまでには何世紀もの時を経たんだからと楽観的に思いながら「そうだ0から始めよう」と今閃いた。自分の中で数の概念を今初めて理解した。シュータのおかげで。そうなんだ(0 1)が数なんだ。自分達と違う脳の部位を使う子のおかげで僕もこの歳になって初めてまだ使ってない脳の部位の細胞を若干動かすことができた気分。これってオレが勉強してるのかな?
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時間の綻び

2014-08-25 07:01:29 | Weblog
時間の綻びのなかに入り込んで
時間に強制されない時を過ごす
これって可笑しな表現
だって時間の線上にいることは
間違いないから
だけど綻びには自由があると
綻びがあるから生きられるとは
皮肉なことだ
限られた時間と人は言う
人は時間に縛られて
限られた時間に進む否応なしに
そこへ行くまでに
あといくつ時間の綻びが自分に
あるのだろうか
あといくつ時間の綻びを自分が
見つけられるだろうか
今日も時間の綻びのなかに
入り込んでいる
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光と闇

2014-08-24 08:30:46 | Weblog
「散歩の間、ときとして確かな優雅さがシモーヌヴェイユの挙措を支配した。彼女の物腰は眺められた光景や発見された真理の美的性格と調和しているように思われたのだ。」とカボーが「シモーニュヴェイユ最後の日々」の中で書いている。シモーニュがニューヨークに滞在してた時のことだ。そのシモーニュと同時代だったレヴィ=ストロースがニューヨークの図書館前の階段に座って話してたという。2ヶ月違いで生まれた二人でシモーニュは34歳で夭折しストロースは101歳前になくなった。ともにフランスの哲学者である。
雨の8月だからかふとこんなことを思った。シモーニュはあの「勝手にしやがれ」のジャンリュックゴダールのミューズつまりあこがれの女性だったんだ。思想は決して真似できないけど心をずいぶんと養ってくれたと思っている。そんなシモーニュとストロースがニューヨークの図書館前の石段に座ってちょとした難しい会話をしてたなんて想像しただけで楽しくなるね。「光こそ闇の存在の証拠である」とまったっ関係ないけどなぜか殉教的な気分になって光に向かう登山者を描いた

ヒロシマの土砂災害のことが心を暗くする闇の存在なのかもしれない。はやく光溢れる日々が来ないかな。       

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プーチンが仕掛けた

2014-08-23 09:23:25 | Weblog
「ロシア対日報復制裁」という文字が新聞を躍った。ついにプーチンが仕掛けてきた。というより揺さぶりをかけてきた。よっぽど困ってるんだろうか。それとも一番揺さぶり効果がある国を狙ったんだろうか。後者だろうな。ほぼアメリカやヨーロッパとでは膠着状態で先が見えない。見えるとすれば日本だと気づいたか。安倍ちゃんは脅威が欲しいから望むところではあるけれどロシアの新聞を見れば報復制裁のことなんか話題にすらなってない。政府の意を汲んだ日本の反ジャーナリストが騒ぎ立ててるだけのことかもしれないが誤報で国益を損ねた大新聞でも潰さない国だから報道の自由というジャーナリズムは生きているんだろうか?まぁとりあえずロシアは制裁に困ってしまって打つ手がないのだが藁をも摑みたい一心で日本に石を投げたんだ。意思決定できない国だから右往左往すると見込んで。もうその手は古いと思うよ国内向けにはアメリカに負けないとバタフライで勇ましいとこ見せてるけどどのみち日本頼みなんだろう?もっと可愛くでてきたら考ええんでもないけど集団的自衛権ですったもんだしてるときに政府に脅威をプレゼントするなんてちょっと「見えすぎ」じゃないかいプーチンさんよ。
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アメリカは貧困大陸

2014-08-22 07:25:19 | Weblog
昨日の朝も雨の音を聞きながら目覚めた。今朝は雷の音で目覚めた。そのあとしばらくすると激しい雨。広島では酷い被害がでてるというのにこの異常気象はいっこうにおさまりそうもない。もう一ヶ月近く雨の日が続いている。纏わり付く湿気にうんざり。アメリカ南部のファーガソンでの黒人デモは沈静化に向かってるとのこと。検死結果が発表されたけど撃たれた黒人青年の体から6発の銃弾がでたってね。そのうち頭に2発。28歳くらいの警官が撃ったらしいんだがこれって処刑のレベルだよね。丸腰の無抵抗の者にする行為ではないよね。いくら銃社会と言ったって。まぁこんなことが普段からまかりとおるニュアンスを持った町だったんだろう。フランスの新聞によればファーガソンって貧困率が高いんだってね。アメリカの新聞はそんなこと書かないけど。アメリカって決して豊かな国じゃないんだ。極一部に富が集中してるだけでその自分達の既得権益を守るために躍起になってるというのが真の姿らしい。ファーガソンも一日一食の食事を国公立の学校の給食に頼っている児童が大半だという。14日が新学期だったけどこの騒ぎで遅れているとのこと腹すかしてるだろうなと思うとアメリカはいまだに貧困大陸なんだということが実感できる。もちろん人種差別が根底にあって黒人は処刑されて当然と思っている白人も多いのだろうけど根本貧困政策がうまくできてないということだろう。自分とこの貧困を隠して世界の警察だとか経済大国だとかおこがましいよね。どこかの国もそうならなければいいが・・・・。やはり、幸福度を追求する生き方にアチチューディアルチェンジをそろそろしないといけないと思いますね。
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