鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1222回】 繁盛店の経営者に学ぶ

2014年05月06日 | 住宅コンサルタントとして
20代、それから30代の前半まではノウハウ本、ハウツー本をかなり購入して読んでいました。
しかしながら、30代の後半になってからは、それらの類の本は一切読んでいません。

また、学者の方やコメンテーターの方が書かれた本もほぼ読みません。

個人的に今、読んでいるのは、何かを極めた方の生き様や信念が感じられる本が大半です。

たまたま、書店で先日、見つけたのが、滋賀県の近江八幡市に本店がある、
お菓子屋さんの「たねや」さんの前CEO、山本徳次さんの語録をまとめた

商いはたねやに訊け

という本です。

この本の中で山本徳次さんが言われている言葉が、
商いの本質をあまりにもついていて、心にグサグサと刺さってくるのです。

多くのお客様の心を掴むようなお店や企業を作り上げた経営者の言葉は本当に重いのと同時に、
こういう本質を見極める感性を持たなくては、繁盛店を作り上げることは出来ないのだろう、
ということを教えてくれます。

山本徳次さんが本の中でおっしゃっていた言葉で、特に響いたのが、

「表の非効率と裏の効率化を柔軟に使い分ける」

という言葉でした。

お客様に見えないバックヤードは徹底的に効率化を追求する。
その一方でお客様を相手にする表、すなわち店頭ではその逆で、
徹底的に非効率でいいということです。

「この裏表があって、はじめて商売が成り立つ」

とまとめておられます。

実際、自分がお客様の立場になった際、
店員さんがこちらを自分たちの都合に合わせようとしていることが分かった瞬間、
もうそのお店を利用しようという気持ちは確かに無くなりますよね。

だから、店頭では非効率でいきなさい。
お客様に丁寧に接しなさい、とおっしゃっています。

お客様と丁寧に向き合う。

当たり前のことですが、皆さんは出来ていますか?
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