鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2413回】 後工程の人に思いやりと感謝を・・・

2017年08月08日 | 住宅コンサルタントとして
会社がそれなりに大きくなってくると、いろんな部署が出来、
自分の部署から次の部署に仕事を渡して、
最終的にお客様に商品やサービスをお届けしなくてはなりません。

この部署間同士で仕事を渡す時に、ミスが発生する可能性が高くなります。

例えば、以前の会社でよくあったのが、ユニットバスの発注に関して、
発注書に現場地図と現場の図面をセットにしてFAXをする、
というのがルールでした。

ただ、大工さんや工務店さんは、工期ギリギリに発注する方が多く、
その時に図面や地図が用意できていなく、後で送ると言われることが多かったのです。

受発注センターにその旨、お伝えし、とりあえず発注書だけ送る。
その後、工事日ギリギリに図面や地図がお客様から届くので、
それを受発注センターにFAXする。

そうすると、受発注センターから、

「地図が無いと、現場調査に行けないんで・・・」

と連絡が入ったりするのですが、

「いや、俺ちゃんとFAXしたし、ちゃんと確認してよ!」

とこちらが言ったりすると、部署間の空気が悪くなったりするんですね。

そもそも、受発注センターは、日に100件以上の発注をさばいていて、
発注書の数日後に地図や地面を送られても、
数日前に届いた発注書とそれをファイリングするのにも時間がかかりますし、
その受発注センターは物流に地図を送らなければならないのですが、
物流センターにも非常に二度手間の仕事を強いることになるのです。

自分の仕事を受けてやってくれる後工程の人の仕事の大変さをイメージできれば、
こちら側の対応は変わってきます。

私自身、どうしても段取りが良くないお客様が居た場合、
受発注センターの方に、

「ホンマ、ごめんね、1日でも早く地図と現場図面をもらってFAXしますね」

とお伝えし、お客様から図面と地図をもらった後、FAXをする際に

「先日、ちょっと無理言って受けてもらった、あの現場の地図と図面、今、FAXしました。
同時にFAXできれば、スムーズに行ったはずなのに、
○○さん、この地図と図面をまだ時間とって物流に送ったり、
ファイリングしたりする時間を奪ってしまうことになって、ホント、申し訳ないです。
今後、○○さんがスムーズに仕事ができるように、俺も段取り良くしますね」

という電話1本入れるだけで、受発注センターの人が気持ちよく仕事ができる。

俺の仕事はここまで、後は知らない。
この注文書を渡せば、後はそれをやるのがそっちの部署の仕事でしょ!
というような、働く仲間に思いやりや感謝の気持ちが少ない人がいると、
社内の空気がギスギスしてきます。

どれだけ仕事が出来ようが、周囲に思いやりと感謝の気持ちを持てない人は、
ビジネスパーソンとして二流だな、と個人的に思います。

後工程の人に思いやりと感謝の気持ちを持って仕事をしていますか?
コメント
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