今年の夏季休暇は、北海道に来ています。
北海道は、自分にとって第二のふるさとであり、社会人としての基礎を築かせてもらった街。
旭川市に5年、北見市に4年、住んでおりましたが、
その2都市と札幌、並びにその周辺を回りつつ、
昔の友人や先輩と会ったり、研究すべき業態の調査をしたり、
もちろんモデルとなる住宅会社の調査をしたり、とさまざまな動きをします。
(というか、基本的にオフとオンの境目はありません)
で、旭川市に夕方、入って散策をしましたが、もう衝撃を受けました。
街中に人がいない。
人口30万を超える街で、おそらく日本一、中心部に人がいないのではないか、と感じるくらい、
とにかく市内中心部に人がいないのです。
調査対象も郊外にしないと・・・。
駅から順に、宮下通、一条通、二条通と碁盤の目のように通りが走っているのですが、
その通りと通りの間の道にも路駐の車すらなく、
20年前には若者が殺到していたビルに人影もなく、一人のお客様もいませんでした・・・。
駅直結でイオンができているのですが、そのイオンだけ人がいて、
それ以外の店舗、ショップには人がほとんどいないのですね。
しかもその駅直結のイオンですら、人の通りも少ないのです。
もう、街の中心部として、機能していないと感じました。
活気ある街づくりができていないのですね。
そして魅力的なお店は皆、街の中心部を離れ、郊外に行ったり、
リアルな店舗よりもネットで販売していくことを選択しているのだと感じました。
この状況を打破するには、もう民だけの力では無理でしょう。
まさに都市計画という官と民の力をコラボさせて、
キレイで洗練された、統一感のある街並(もちろん、コンセプトをしっかりと練ったもの)に
必ず買う必要がある食料品やカフェを中心に売り場を構成し、
魅力的なイベントを定期的に開催する。
かつ駐車場代を税金で賄ったり、観光客の宅急便の送料をいくらか負担するなどの
柔軟な発想で、リピーターをつくっていく必要があるかと思います。
もちろん、これらの街のデザインを優秀なデザイナーさんに依頼することは当たり前。
コンセプトに一貫性を持たせることが欠かせないのです。
市内中心部の過疎化。
おそらく、それなりの規模の都市でもこれから起こりうることでしょう。
デザインと官民のコラボしか、解決策がないような気がします。
自分がお世話になった旭川。
是非、復活して欲しいと思います。