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「ひと雨欲しいんじゃがのう」自家用の野菜作りを趣味にする知人の話。通じたかのように丸1日半続いていた乾燥注意報は昨日の夕方解除になった。合わせたように気象情報は高い降水確率を予報した。
朝のウオーキング、晴れていれば半月の月明かりが照らす道を進むのだが、厚い雲で月の位置さえも分からない。昨日の朝のさわやかさはどこへ消えたのか梅雨のように生温かい風が拭く。
途中、2、3度パラパラと小雨がぱらついた。6時の時報を待っていたかのように雨に変わった。急いで雨の中へ鉢を持ち出し「しっかり水分を摂るように」と言いながら、本当は水やりをしなくて済むことを喜んでいた。
秋の気配が訪れたころようやく庭に夏が来た。小さなプランタンに植えた向日葵が冷たい雨の降る日にやっと咲いてくれた。きちんと東の方をむいて咲いている。習性を忘れてはいないようだ。
「苦労かける子ほどかわいい」という。今年は咲かないのかと思いながらも休みなく続けた水やり、時期外れでも開いてくれた。何かが通じ合ったようで嬉しいものだ。幾日咲き続けられるか見守ってやろう。
(写真:おそい夏を楽しませてくれる向日葵)