地域産業振興のため、大工事のため、観光のため、農産物運搬のためなど、時々の要請により全国に鉄路が巡らされた。しかし、時代の変化で用途の消滅、新たな交通手段の登場など廃線となった路線が幾百とある。廃線と言えば黒煙と汽笛と大きな動輪の蒸気機関車が浮かぶ。そんな廃線となった路線のかつての姿を紹介する番組がある。
それはNHK で「10分で巡る にっぽんの廃線」という番組がある。北海道から九州まで長い日本列島の中で数㌔から百㌔をを超えるローカル線の姿は、今の日本の発展を造り上げた基になっている。そんな路線ごとの姿を短い時間ではあるが紹介する。当時の生活が忍ばれ楽しみに見ている。アーカイブには路線ごとの映像が無料で見れるようになっている。
報道によるとJRは採算面から廃線を検討している路線はいくつもある。それはローカル線の現実の姿なのだろう。かつては山陽本線の一部として役目も担ったが今はローカル線となった岩徳線も検討対象の一つらしい。子どものころには蒸気機関車が客車を7、8両連結していたが、今はジーゼル車1か2両くらいに利用者は減少している。
岩徳線を走る車両を見ていると、アーカイブに載らないで走り続けてと願うが、じゃあ利用しているかと問われると、申し訳ないが退職後は数回くらい利用しただろうか。下りの1番列車は我が家のそばを5時8分頃に通過する。その音を聞くと「今日も始まった」、そんな節目を感じさせるローカル線だ。
(今日の575) 輸送量あげれば返上ローカル線