北海道在住の方のブログに「野良イモ」というタイトルの文章が載っていた。野良のつく動物についてはよく読むが「イモ」は初めてで興味を引いた。野良イモとは「北海道でのジャガイモ収穫は大型機械で作業される。すると、こぼれ落ちた小さなイモが翌年目芽を出し野良イモ(雑草化)となる。これらは病害虫などの発生要因となる。
その防止のため、雪の残る畑全体を「雪割(除雪)」して寒さを当てる。土壌30㌢ほどを凍結させて野良イモを殺すという。この深さが過ぎると植えるとき支障があり、浅すぎるとイモが殺せないとある。この凍結コントロールが難しいそうだ。読んでいて苦労が伝わる。
最近、何人かの方が「じゃがいもを植えた」と、収穫を待つ喜びがブログに載っている。収穫までにはいくつかの作業があることは、その昔作っていたので分かる。ただ、北海道産のような手間はなかった。コロナ禍でジャガイモの輸入量激減でポテト商品に支障が起きていた。わが社は北海道産なので支障なしという企業も見受けたが、雪割作業のお陰のせいだろう。
小学校2年くらいの時だったと思う。我が家のジャガイモ堀の日、父についていった。ところが、ひと畑全部が掘り返されていた。それは、誰かがジャガイモを掘って持ち帰ったということだった。戦後間もない食料の乏しいころのことで、がっかりした日曜百姓の父の顔を今でも記憶している。最近は果実を盗む映像はよく流される。盗まれた人の気持ちが分かる。
(今日の575) ジャガイモの男爵気取り面白い