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「岩邑怪談録(がんゆうかいだんろく)」、これは江戸時代後期から明治時代にかけて、岩国で語られていた怪談話をまとめた資料。横山・錦見・川西・今津といった岩国城下町で起こった話を中心に、関戸や御庄、玖珂、由宇、錦などの話しが約100話が収録されている。
このたび、100話余の中から、面白さや今の時代に会っているかを基準に20話を選んで載せられたA4判の冊子が岩国徴古館から発行された。200円は安い。
編集の方法が面白い。本文は、分かりやすく現代語訳されている。しかし、当時の表現も残っている。では元の文はどうか。本文に並んで枠囲いで載っている。一部手を加えてあるそうだが、話の元の文章は可能な限りそのまま掲載してあるという。パラパラと見るに面白そうだ。語句の解説や補足など、話を理解するうえで参考になる。
掲載の話の中には、「まんが日本昔ばなし」で取り上げられた医者の自慢話も載っているそうだ。イラストは元の資料に描かれていたものは掲載されており、当時の様子がうかがえる。話となった地域名と地域が図示されているのは参考になる。話の三分の一は錦見(岩国)ということがわかる。楽しみに読んでみよう。
子どもが園児のころの話し。甥や姪が何人も盆と正月には揃ってやって来る。夜はなかなか寝付かない。「おじちゃんが話をするから」と布団に並んで寝かせ話始める。怪談など怖い話をするが喜んでいる。聞く方は「怪談」が「快談」になっていたのだろうが、そんな甥や姪もジジババの歳になった。
(今日の575) 怪談に人の心がにじみおり