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いつもと同じ登校時間帯、近くの小学校の児童ら、重たいといわれるランドセルを背負わず、水筒だけをもって駆けていく。いつもの野球帽ではなく赤か白の運動会用をかむっている。昨日は4年目になる運動会、さぞ楽しみにしていたことだろう。市内のいくつかの小学校でも運動会の日という。
観覧に規制はなく自由ということなので足を運んだ。コロナ禍前の運動会の様子と変わらずなにかほっとした。目に付いたのは大型でなく片手で扱うビデオカメラを多く見かけた。スマホでの動画も多い。大方はお母さんカメラマン。そうそう、若い人が多いからマスク着用は半々、しっかり声を出し応援を楽しまれていた。
集団演技はこれまで通り運動場の中央で演ずるもの、と思い込んでいた。ところが頭の部分だけ中央で、途中から円周のトラックに沿って並び演ずる。これなら「うちの子どもは」と探すことなくビデオがとれる。私の周りもそれを撮るお母さん、演ずる子どももカメラに向かって笑顔、ちょっと洒落た演出とサービス、よかった。
ここは70年前に卒業した小学校。学校の様子もすっかり変わった。講堂の外壁に大きな校章が取り付けられている、この校章だけは変わっていない。在校時は栄えある歴史は80余年だったが、先ごろ開校150周年を迎えた。児童数は半減しているが伸び伸びと育ち、明日の日本を作る人になってと願う。
(今日の575) 子を撮らう母の動きの軽やかさ