観光地では「その土地ならではの物」が喜ばれ人気の高い土産品になる。初めて訪ねる街だと、さて何が有名かと下調べして出かける。最近はネットを利用すればそれなりの知ったふりをして訪ねることができる。売る側にすれば、知ったかぶりの知識に合わせて応対するのが大変です、という話しを読んだことがある。
ひと品でもお買い上げいただくからには、どんなお客様へも愛想よく応対されるそうだ。このことは「おれの知識はたいしたものだ」などと思わないことの戒めにも感じた。
20年以上前に北海道旅行をした。そのとき、民芸品ですという店員の説明に、その価値もよくわからぬまま一刀彫の熊を買った。気にいったので求めたわけだが、届いた品を開梱したときに観光客用の工芸品とわかった。知ったかぶりも恥をかくが、逆に知らないこともこれまた恥をかく。
民芸品といえば、その地域の生活から生まれた、その地域ならではの独特の手工芸、だから機械に頼らずおもに手先によって作られる品と思い込んでいる。こんな注釈を入れた民芸品の説明がある。「民芸品の意味を離れ、観光地で売られている大量生産のお土産品が、民芸品と呼ばれていることがある」と。知ったかぶりに合わせる店員さんには愛嬌を感じるが、観光客に偽りを売るのはご法度だ。
自己満足の自費出版、編集までは「手ずから」の作業、印刷・製本など最終段階は機械と職人の手にゆだねた。そんな中ですべて手ずから作ったのは挟み込んだ栞。本を手に取ってもらえたことへのお礼、有難うございました。
ゆっくり読ませていただきます。
お気づきをいつかお聞かせください。
感想はまたの日にお願いします。
自己満足の一冊ですが目を通してください。