改葬と墓じまいを済ませてひと月が過ぎた。改装とは「納骨されている遺骨を他の墓地・納骨堂に移すこと」と申請書類に記されている。これまで月初めには墓参りをしていたが今月からはそれが無くなった。遺骨は菩提寺の納骨所におさめたので、墓参りの代わりに菩提寺の本堂にお参りし合掌した。これからは本堂にお参りすることを常として先祖への礼を尽くしたい。
改葬には市役所への改葬する亡き人ごとに「改葬許可申請書」を提出、それには墓地管理者の署名が必要な場合もある。申請して待つこともなく発行される「改葬許可証」を受け取る。それをもって納骨所での手続きをする。申請手続きのとき「墓石を除去されたら、雑草などが繁茂し隣接する墓地に迷惑をかけないように処置してください」と担当者から告げられた。
墓じまいをして墓参りに持参している用具を片付けた。いろいろ思い出はあるがその一つに半世紀以上に渡り墓参りを共をしてくれた品がある。それは70数年前に亡くなった祖母から「墓参りには家の水をコップ一杯でもいいから持って参る」ということを聞かされていた。その水を入れるプラ容器、ピンク色は少し色あせてきたが、墓参りの歴史を滲ませた色模様に思える。何か役立つかと物置に置いている。
墓じまいした跡に立ち寄る。石材店に依頼した通り墓石を除いたあとは隣接の墓地に迷惑を及ぼさない様に始末されていた。これで墓地が荒れて先祖をイラつかせることはなくなったと合掌して立ち去った。秋の澄み渡った青空に白い小さな白い雲が数個、私の先祖だろうか。
(今日の575) 新しき壷に移して納骨所
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