a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

2013年11月28日 周南市立大津島小・中学校

2013-11-29 10:23:20 | 旅公演


困難を乗り切って、島の公演に臨みます。

フェリーでの移動に、
まずは、こちらの必要な時間は、
清掃車が乗るため、ダメ、だとのこと。
再三お願いして、何とか清掃車の時間を動かしていただく。
が、一難去って、また一難。
フェリーには、うちの7tトラックは乗らない!!
長さが足りない。
そのため、長門の仕込みの日に周南まで移動して4tトラックを借りる。
長門のバラシで、4tに積めるだけ、積んで。
あとは、手持ちでフェリーに載せる。
前日仕込の日、朝7時過ぎにフェリー乗り場へ。
いや、ほんと、4tにけっこう積むことができて、
おかげで、思っていたよりもスムーズに出発。



体育館はギャラリーがなく、
仕込に多少手こずるが、
急遽増員したため、何とか帰りのフェリーに間に合うことができました。



さて、さて、
リハーサル。
小・中学生に、幼稚園生が加わっての参加。
くぁわいいーー!!
今回はスペシャルバージョン。
子どもたち全員舞台に乗ります。
ラスト1週間みっちりやったそうな。
その成果、出てました。



いよいよ島での公演。
ぞろぞろと、島の人たちも集まってくれました。
開演前には、子どもたち大人たちばらばらと、
70人くらいの客席になったろうか。
満席とはいかないけど、
とてもあたたかな空間となる。
そして、開演。



客席は、静か。
静かに観ている。
小さな子どもから、島のおじいさん、おばあさんまで。
久しぶりのこの感覚。
言葉が等身大で届いていく。
演劇はLIVEだ。
そこに生きている人がいてこそ、生まれる芸術だ。
そのことを噛みしめることのできる、贅沢な時間だ。



子どもたちは、出番も精いっぱい。
歌も難しいし、
振り付きだし、
それでも幼稚園の子だってがんばっている。
中学生は、中学生なりに、
完璧な振り。
島の異年齢小集団の子どもたちが、
仲が良く、互いに影響し合っていることを感じる。





1幕のラストの先生方が歌うサプライズと、
キャンドルサービス。
終わると客席から拍手が。
嬉しい反応だ。



2幕は参加はなく、
芝居をじっくり鑑賞してもらう。
難しい言葉が多いだろうに、
懸命に、食い入るように観ている。

ちょっとこちら側にアクシデントがありましたが、
ま、まぁ、ご容赦ください。
幼稚園生や、小学1年生には、
少し難しいと思うのだが、
飽きることなく、しっかり公演を観ていた。



終演後のあいさつで、
「僕たちは、こんなに本格的な演劇を見るのは初めてです。」
といった言葉は印象的。
うん。
そういう仕事をしているよな。

トラックの乗るフェリーまで2時間近くあったので、
教室を借りて旅ミーティング。
秋の旅のことを話す。
帰りのフェリーに乗り込み、
同じ島の次の港に寄ると、
そこに、今日観てくれた小さな3人姉弟が見送りに来てくれました。
わざわざー!!
本当に、これは、すっごく嬉しかったー!!
文化庁公演でなければ、実現しなかった公演。
本当に、ありがたいことです。


2013年11月26日 長門市立深川中学校

2013-11-28 09:28:29 | 旅公演



出雲から移動して、山口県入り。
思ったより移動に時間がかかった。
到着すると、たくさんの先生たち!!
2階の体育館ということで、憂鬱だったけど、
こういう出迎えで、テンションは上がる。

体育館のサイズも大きめ、
生徒も400人を越える。
そして、このシリーズ初のテックス。
工事用の足場を使っての仕込みとなる。
移動と、2階と、大きいなどなど、
前日仕込は23時近くまで……。

今回は試験とのバッティングもあり、
仕込やバラシも含め、
あまり生徒たちと触れ合う機会がなくて、
その点はちょっとさみしかったかな。

それでも、今シリーズでは、
人数の多い学校。
大きな体育館のおかげで、
窮屈な感じもなく、
伸び伸びとした劇場空間となる。



この作品の体育館公演は、
舞台との一体感と距離感がとてもおもしろい。
いつものぼくらのホームであるブレヒトの芝居小屋が、
密着した濃密な空間であるのに対して、
体育館での公演は、
広々とした奥行きのある空間を感じさせてくれる。
特に照明のラインの美しさは秀逸で、
体育館を劇場に!
というこだわりを、堪能してもらえると思う。



純朴な中学生たちは、
振りはちょっと控えめでしたが、
一生懸命歌ってくれました。
やはり、体育館中で声が響くのは、
なかなか良い。
一般のお客さんがいなかったので、
ちょっともったいないくらいでした。
生徒たちは、どう見てくれたかなー。

バラシも先生方がたくさん手伝ってくれて、
2階体育館までの往復という、
まるで部活のサーキットトレーニングのような時間も、
短縮することができました。



余談ですが、
現地で頼んだイントレ業者の方が、
東京で昔芝居していたとのこと。
しかも、うちにいた俳優とやっていたとか。
いや、狭いな、この国は。

2013年11月25日 島根県立出雲養護学校

2013-11-26 15:50:38 | 旅公演



前日には、先生方が待ってくれていて、
荷下ろしを手伝ってくれる。
しかし、残念ながら、今回で一番小さな体育館。
荷物を置く場所もなく、
あっという間に終わってしまった。
まだまだ手伝ってくれるようだったけど、
ここからは、専門的になるので、ご遠慮願ったが、
ちょっとかえって申し訳なかったかな。

ワークショップが楽しかったみたいで、
その後も、良く取り組み、
今日の日を待ち望んでくれていたとか。
普段はけっこうシャイな子たちが、
思い切って歌って、振付をやっていたのに、
先生方が驚いていました。

体育館が小ぶりなため、
狭い客席にいっぱいの観客。
リハーサルでは、みんな緊張気味。
客席で一緒に参加する研究生たちも緊張気味。



開演すると、客席が集中している。
この作品で養護学校で公演するのは初めて。
賢治の魅力があたたかく伝わっていくといいな、と思う。
汽車が出発の瞬間客席から、
「進行―!」と声があがる。
絶妙のタイミング。
彼は、いわゆる鉄男くん。
そんなかれが、抽象的な回り舞台で表現されている汽車の出発を的確にとらえ、
声を発したことに、妙な嬉しさがこみ上げる。



うたの参加も精いっぱい。
振り付きということもあり、
同時にいくつかのことをしなければならない。
そして、いつもと違う、晴れの舞台。
その緊張感が空間を埋めていく。
劇団が長く、愛してきたレパートリー、
こうやって新たな1ページを刻めたことも、
嬉しい。



こちらにきて交流した松江おやこ劇場の方も来てくれて、
楽しんでくれたみたい。
こうやって新しい出会いを重ねて、
また、次の仕事で出会い直しができるといいなー、と思う。
演劇は出会いの芸術。
その感動なくして、演劇とは言えないと思う。
そんなことを考えた公演となった。

2013年11月22日 府中市立旭小学校

2013-11-23 13:37:39 | 旅公演



小学校の体育にしては、まあまあのサイズ。
子どもたちが入ってちょうど良い感じ。

前日の荷降ろしは、
多くの先生と、PTAの方もいて、
あっという間に終わりました。
ありがたや、ありがたやー。

小学校1年生から入るので、
まぁ、かわいいー。
一生懸命歌も練習してくれました。
子どもたちが参加するのは、2曲あるのですが、
芝居の中では、ほんの一瞬。
出遅れちゃうと、あっという間に終わっちゃう。
緊張感。



リハーサルではそう思ったけど、
始まると、我を忘れて楽しんでいて、
それもまた、なんだかうれしい。

開演して、体育館が真っ暗になっては喜び、
スライドが出ては喜び、
俳優が歌っては喜ぶ。
ほんとに、生の演劇を見る機会が、なかなかないのだなー、と思った。



自分たちの出番もしっかり歌って、
後半も、十分楽しんでいた。
鳥捕りはもちろん、
信号手のシーンで、照明がいきなり赤くなったときには、
歓声のような声が。

サプライズの先生は、
緊張して、ろうそくの火をもらいに行けなかったとか。
いろんな意味で、良い空間になっていた。
バラシもたくさん手伝ってくれて、
助かりました。
文化庁公演ならではの喜びだな、小学生とこうやって楽しめるのは。



2013年11月21日 福山市立駅家南中学校

2013-11-22 22:22:27 | 旅公演


1年ぶりの文化庁公演。
今年は、広島、島根、山口県を回ります。
この地域はお久しぶり。
まずスタートは福山から。

公演前々日は長い移動の後、
福山おやこ劇場の方々と交流会などしました。
いやー、写真を忘れた。
来年度の『はらっぱのおはなし』で出会うことになっています。



前日の仕込から、
わりと陽気な先生たと、生徒たちがお手伝い。
おかげで荷下ろしがあっという間でした。
中学生たちは気さくに挨拶してくれて、
いい雰囲気。
公演に期待する。

リハーサルでは、
まぁ、大きい声が出ていて、
ほっとする。
開演すると、ちょっと幼い反応。
いちいち反応してくれるのはいいのだが、
なんというか、その内容が幼い気がする。
ここ数年感じることだが、
そういう意味でも子どもの様子が変わってきているのだろうか。



ま、それはさておき、
反応そのものは、芝居へのリアクションである。
それは大切なことで、
ちゃんと舞台に気持ちが向かっているんだと思う。
そのことがわかれば、
俳優たちは、ノッテくる。
いい空間。



選抜隊の子どもたちも、照れつつも頑張った。
終演後に、すごくおもしろかった、と、
話した子みんなが言ってくれたので、
ほっ。
文化庁公演初日滑り出しは、上々。
バラシも、屈強な先生たちが手伝ってくれて、
助かりました。

見に来てくれた、福山おやこ劇場の皆さんも、
喜んでくれたようで、
それもうれしかったなー。


感想――『はらっぱのおはなし』

2013-08-07 00:09:12 | 旅公演


『はらっぱのおはなし』
喜多方発21世紀シアターでの公演、
無事終了しました。

無事??
というには、
開演前に機材トラブルがあったり、
上演中に携帯の緊急速報がなったりと、
心安く、上演できたわけではないのですが、
終演後に、
いろいろな方々から、
良い感想をいただき、
素直に嬉しかったです。

演劇関係の方や、
喜多方フェスで知り合った方々から、
「やったね」とねぎらいの言葉をもらえたことも、
僕にとっては、大きな収穫です。

残すところ1ステージ。
岸和田子ども演劇祭2013での公演です。

8月10日(土)14時開演
岸和田市浪切りホール小ホール
前売=1500円
全席自由


前日まで、
下記のメールでチケットも受け付けます。
ご来場お待ちしております。
akiratee.co.jp

最後に、
東京公演での感想文の一部をお知らせします。



このような音楽劇は初めてだったのでイメージがわかなかったのですが、
思っていたよりもはるかに完成度が高く感動しました。
舞台が大きいわけではないのに、感情移入できて世界観に入っていけるのは、
やはり演技力の高さがあるからだと想います。
非常に声も通っていて素晴らしい出演者たちだと感じました。
26歳 男性


一輪車のちょうとか、上手な演技だと思いました。
なつかしい“原っぱ”の光景を思い出しました。
また、いろいろな作品を上演して下さい。
おはなしも音楽も、CGなどの効果も大切なメッセージをよく伝えて
くれてとてもよかったです。歌も演技も素晴らしかった。
56歳 男性


良かったです。
子供も(7才)楽しかったようです。
42歳 女性


おもしろかったです。
特に、ワルワルバッタの三人組が、良かったです。
オニグモの歌の途中で、出て来てふざけるところがよかったです。
チョウがきれいで、一輪車の動かし方がすてきでした。
全体的におもしろく、ゆかいなお話でした。
13歳 女性


おもしろかたったです。
虫たちがイキイキしていました。
おじいさん(?)すきです!!
17歳 女性


残すところ1ステージ!!
どうぞお見逃しなく!!

スペクタクル!!  a letter from ROMANIA SIBIU 4

2013-06-12 01:38:11 | 旅公演


だいぶ更新が遅れちゃいました。
すいません。
さていよいよ開演。



フェスティバルも開幕です。

前情報の満席というのはまぁ、話半分と思っていたけど、
客席は8割くらいの入りか。
開場してもなかなか人が現れなかったので、
ほっとする。





日本からのゲストや、
フェス出演者も見に来てくれて、
心強い。
昼間、急な雨で雨宿りしに来た若いボランティアの女の子二人も見に来てくれた。
こういう出会いの一つ一つが、
やっぱりうれしい。

開演すると、
実は夢中で字幕をやっているので、
終演まであまり舞台を観れていない。
それでも、
ところどころ、
セリフのないシーンでは、舞台と客席を横目で見る。
モルドバの雰囲気とはまた違う感じ。
ただ、見ている。
食い入るように。
そのことに後押しされる。









桜のしかけにトラブルがあったりもしたが、
終演後の反応は上々。
大きな拍手、
スタンディングオベーションもいただいた。
感覚としては、
ホッとした感じ。









しかし、余裕はない。
今日は1日2ステージ。
大量の桜の片付けと、
仕掛けの復帰。
とにかく総がかり。

特に、トラブルのあった桜籠。
さらに精度を上げるべく、
時間いっぱいまで、直し。
終演後、2回目の上演まで3時間以上あるのだが、
そう感じなかった。
この芝居、ほんとに裏方の準備がたいへんなのだ。

そして、2回目は22時開演。
同じ時間に、
ラドゥスタンカのメインの舞台『ファウスト』が上演されている。
そして、開場時間に突如の雷雨。
非常に、ネガティブな要素が重なり、
正直、へこむ。
ただ、恐ろしい大雨の中、少しずつ、少しずつ、
お客さんが来てくれる。
ぎりぎりまで開演を待つ。
客席の5割程度の入りか。
13分押し。
開演。





心配していた桜の仕掛けもばっちり。
ほかにも、もう、いろいろあったけど、
これでヨーロッパツアーは最後です。
なんだか、感無量。







終演後の拍手が、
この4公演の中で、
一番あたたかかったように思う。
終わってみれば、本当にあっという間。
どうか、
モルドバ、ルーマニアの1つ、1つの公演が、
同じ空間を共有したすべての人に、
僕たちの公演が、何か印象を残してくれたらと、
願ってやみません。
あぁ、終わっていくんだなー。











日本より長めのカーテンコール。
そんなことを考えながら、見ていました。
会場を後にするお客さんが、
床に落ちている桜の花びらを記念に持ち帰っている。
この芝居の終演後は、
本当に祭りの後の風景。
僕たちのフェスティバルは、とりあえず、これでおしまい。









2回目の公演を観てくれた若い現地スタッフが、
“スペクタクル!!”
と、親指立てて、称えてくれた。
やったな。
彼が言ってくれたのは、
公演そのものへの称賛であり、
我々のごとすべてへの称賛でもあった。
そして、
僕らの経験もまた、
スペクタクル、だったなーと。

終わった後は、
もちろん、お片づけ。
終演が23時15分ですので、
なかなかのハードさ。
1日が長いな~。

劇場スタッフのほとんどは、
大量の出演者のいる『ファウスト』に行ってしまい、
われらの頼りはジニーマン。
25時には、
これまでずーっとコーディネーター兼通訳でいてくれた志賀さんが、
次の仕事でモルドバに行くということで、
別れを惜しむ間もなく、さようなら。
日本での再会を約束する。

荷積みが別の日ということもあり、
思っていたよりは、早くバラシ終了。
と言っても、26時半ですが……。

それでも、
朝までやっているという、
ラドゥスタンカ劇場横の、
通称“フェスティバル・クラブ”へ。
とにかく、乾杯。
お疲れ様でしたー。


show must go on   a letter from ROMANIA SIBIU 3

2013-06-09 03:40:30 | 旅公演


このシビウの演劇祭は、
300人規模のボランティアによって支えられている。
ほとんどがルーマニアの若者たちだが、
20人弱の国際ボランティアの人たちがいる。
日本からは10数人。
町中で結構すれ違う。
エンジのTシャツがその目印で、
フェスティバルの雰囲気を盛り上げている。
それぞれ、いろいろな部署を受け持っているようだが、
各出演団体にも、
担当者がついてくれる。
うちには、
今年4回目の参加という谷口さんと、
初参加という西尾さん。

谷口さん。
彼女にはひっきりなしに電話がかかってきます。


真ん中が西尾さん。
東京で“鳥公園”という劇団を主宰しております。


我々のシビウ演劇祭は、
彼女たちに支えられたと言っても過言ではない。
ほんとに、事細かに、
仕込や公演に関することだけでなく、
生活のことや、素朴なお願いなどなど、
とにかく、誠心誠意対応してくれる。
正直、こんなに丁寧にアテンドされたことがない僕たちは、
なんというか、照れる。
シビウの舞台担当のジニーマンが言っていた言葉、
「ショーマストゴーオン」
だ。
始めると決めたときから、
止まる訳にはいかない。
そのための新たなメンバーと思うのだ。

ちなみにジニーマン、
体育館の天井をアレしたときに、
そう言っていたとか……。

さて、そんなこんなで、
はや公演日。
朝から小屋入り。
今日は当たることもほとんどできないでの公演突入。
そして、
いつも思う。
東京演劇アンサンブルのプロ意識を。
どんな劇場も、
自分たちの空間に変えてしまう。
これだけの悪条件を、
限られた時間の中で、
もっとも理想的な演劇空間を創出する。



まぁ、もろもろ、
ほんとにギリギリだけどね。
字幕もね。
だって、急きょルーマニア語+英語にしろって言うんだもん。

午前中には、
この演劇祭の主催であるラドゥスタンカ劇場の芸術監督、
コンスタンティン・キリアック氏と会談。
20周年記念フェスティバルの初日を飾っていただくにふさわしいとのコメントをいただく。






1回目の17時開演は、
満席とのうわさ。
さて、どうなることか……。

演劇祭前夜 a letter from ROMANIA SIBIU 2

2013-06-08 00:09:47 | 旅公演


9時仕込。
まぁ、時間通りには、人は来ないよなー。
モルドバタイムは、だいたい15分遅れ。
ルーマニアタイムは、30分遅れか。

街の風景。


シビウのボウリング場。






日本と変わらない学校の体育館。
大きなトラスが組まれ、
客席も仮設されている。
設備としては問題ないが、
細かく不具合が各所であり、なかなか先に進まない。
特に吊りものが多い芝居なので、
照明との干渉が多く、
そのさばきに時間を要する。







昼食をはさんで、
吊りものが続く。
基本的に要求しない限り、
現地スタッフは手を出さないが、
1人が、ジニーという昇降できるはしご車のようなものを運転し、
ガンガン手伝う。
モルドバ同様、
こういう人に、助けられて仕事は進んでいく。

軍隊の食堂だそうな。
志賀重仁さんに連れられて。


これで450円くらい。


目途がついたと思ったら、
照明の回路系のトラブル。
点かない機材が結構出てくる。

ようやく、トラスが上がり、
基本舞台を仕込む。
モルドバでは2日仕込むことができたが、
シビウは、タイトな演劇祭。
初日ということで、
まるまる1日仕込み時間をもらえたことの方がラッキーだ。

夕食は、中華のお弁当。
味やら、触感やら、
日本で食べるのとは、微妙に違うが、
米は元気になる。
こちらに来て、初めて食べた“米”だ。
ちなみに“ライス”は食べている。
添え物としての“ライス”。
やはりそれは、日本人の知る“米”とは違う。
モルドバ、ルーマニアと、
食事がとにかく美味しく、口に合う。
だから、特に“米”が食べたい、と思ったことはない。
けれど、
偶然お弁当を作ってくれたのが中華ということで、
なるほど、“米”はうまいな、と。



さて、
夕食後、とにかく今日やるべきとこまでやりたい。
基本舞台、
屏風、
照明シュート……。
予想を越えて23時半、終了。
その後、音出しチェックが30分。
それでも、何とかこの日の仕事を終えました。



この日はもう一つ、
日本からの応援ツアーの方々も到着する。
シビウ空港に24時25分着。
くまと太郎と元太につきあってもらい、
ツアーの泊まるホテルロビーでいっぱい。
疲れてるけど、
こういう時間も必要だ。
深夜1時頃に到着。
小森さんを先頭に、3人のお客様。
長旅お疲れだと思うが、
意外と元気。
チェックインを見届ける。
明日はいよいよ、演劇祭での公演だ。


a letter from "MOLDOVA to ROMANIA"

2013-06-07 16:16:58 | 旅公演


さて、モルドバのキシノウ、ウジェーヌ・イオネスコ劇場での公演を終え、
打ち上げがてらワイナリー見学へ。
ミレシティ・ミッチという、
地下の総距離100㎞に及ぶ貯蔵庫で、
貯蔵量世界一にギネスブックで認定されているという。
軽食? をいただきながら、
試飲など。
ちょっとした休息。









劇場に戻り、
荷積み。
イオネスコの皆さんに送られて、
これから2日をかけてシビウへ移動する。
モルドバからルーマニアの通関が思いのほか時間がかかるとのこと。
今回はラッキーで、間違いなくて、
スムーズ。
と言っても、
1時間以上は優にかかったけど。
うちの後に大型バスが2,3台来てたので、
あれの後ろだったら、と思うと、ぞっとする。

とにかく一番頑張ってくれたヴィタリーオ。


1日目の移動は、
国境近くの都市・ヤシ。
モルドバとルーマニアに分かれているが、
モルドバにとっての首都はヤシだ、
とイオネスコのペトルさんが言っていた。
確かに大きな町。
ホテルがアパートメントタイプで台所があったので、
買い込んで部屋呑み。
並ぶものもヨーロピアンになる。









翌日はヤシからブランへ。
ひたすら走る。
夕方、ブラショフに立ち寄る。
こちらでは日本人の観光客の団体もいて、
中継地の観光地としての姿が見える。
この日はペンション。
おかげでだいぶお安く泊まれました。
おいしい夕食もいただいて、
なぜか、
卓球台とビリヤード台があるので、
ひとしきり遊ぶ。
これで足りないのは、
温泉だけだな、と。

ヤシの宿の前。
『しげとねこ』


ブラショフの坂と街並。


ブラショフの黒の教会。
戦争で壁が焼かれたまま。


いわゆるドラキュラ城のモデルと言われているブラン城。
うっかり遠景を撮り忘れたので、
何が何やら…。
おなじみの広大な草原を眺めながら、
ついにシビウ到着。
道中、いろいろとドラマがありましたが、
とにかく、シビウ。

途中、食べた店。


ブラン城


ブラン城


夕方着いて、
劇場にあいさつ。
事務的な手続きを済ませて、
体育館へ。
明日からの仕事を確認し、
シビウの街を散策。

さて、
いよいよシビウ国際演劇祭!!