Timbuktu遺跡の破壊，進む―

　Ansar Dineによる聖者墓廟の破壊が進む。確かに，彼らがマリ北部を支配しはじめた以前から，偶像崇拝と彼らが考えるところの墓廟を破壊する例はあったが―

BBC Timbuktu mausoleums 'destroyed' 23 December 2012 Last updated at 16:07 GMT

　この日曜，新たな破壊行動が確認された模様。どうも4基のmausoleumsが鶴嘴あたりでがしがし破壊されたとか。

「ティンブクトゥには，ひとつたりとも墓廟を残さない」とAnsar Dineの指導者Abou Dardarは言う。「アラーはそうしたこと（墓廟崇拝）を好まない」，「我々は当地で，こうした隠された墓廟を打破する行動中である」。

　そんなわけで，更なるmausoleumsがターゲットになる予定の様子。

　…手足切断刑が行われた，なんてニュースに続いて，こうした振る舞いが報道される。軍の介入が行われるかどうか，微妙な時期のこうした行動は―大変，微妙なものですね。

Global Post Timbuktu mausoleums destroyed by Mali Islamists Talia RalphDecember 23, 2012

　こうした学者や聖者の墓廟は，確かに国連世界遺産のリストに入ってはいない―のだそうだが，しかし既にして世界遺産リストにある16の遺跡の7つまでが破壊されている由。上掲Global Postは関連記事へのリンクがあって便利ですね。

AlJazeera Mali fighters destroy more Timbuktu tombs 23 Dec 2012 18:28

「何であれイスラムのもとに帰さないものはよくないものだ。ひとはただアラーを拝めばよい」Mohamed Alfoulなる人物は，mausoleumsを異端と断じてそう語る。

ABC.au. Mali rebels renew attacks on Timbuktu tombs By Africa correspondent Ginny Stein　24 Dec 2012

　地元民のお話では，墓廟破壊に携わった戦闘員の一人は，この墓地破壊行為によって，彼らが国際的軍事介入の脅しに揺らぎはしないことを世界に示すのだ，と語ったとか。

　…だから，これはこれで相互作用なのではある。Islamistsにしてみれば，”こっちはこっちで穏当にやっている。余計なことを言うな，やるな，介入するな”なのだろう。しかしなあ。