![]() | 「強い会社」を作る―ホンダ連邦共和国の秘密 (文春新書)赤井 邦彦文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
HONDAの企業としての精神、動向について書かれてる本である。
対外的に書かれてる本であるので、話半分に読んだとしても、この
企業の体質、精神、特性というものはやはり素晴らしいと思う。
技術を核に成長している企業であるが、それに固執することなく、
奢ることなく、拡大している事実がこの企業の強さを象徴しているの
ように思える。世界に打って出てる企業としては、日本では珍しい
くらい柔軟なように思える。
アメリカ、ヨーロッパ、アジア等に進出する際も、まずは本業の
製品品質を第一とし、レース等の技術を競う場で鍛練し成長に
導く。これが社内の意識高揚にも繋がり、文化、風土として
企業内の社員にも拡散して行く。
しかし、技術だけで製品をごり押しすることに固執せず、その
国々で受入られる製品として、需要、コンペティター、ユーザ
を分析の上、市場に展開して行く。その国々に受入られ安い
ような製品でビジネス展開をして行く。その為の物作りには
最大限のエネルギーを投入する。そんな精神とエネルギーが
感じれる。これだけの大企業なので、このような美化した側面
だけではないだろうが、(下請け企業は相当苦しんでるだろうけど
・・・)これだけのものが根付いてる会社であると考えると
受入れたくなるのである。
車、バイクだけに限らず、実現したい製品については形にし
企業としてもポリシーをアピールする。アシモやジェット
エンジン等は良い例である。自分のテリトリーでない製品
でも他社と差別化しアドバンテージを引き出し展開を図る。
このたくましさも共感したい面でもある。
こういうポリシーが創る人、売る人、買う人の喜びを実現する
企業であって欲しいと願うのである。かなり称賛して書いて
しまったが、日本にこういう企業があるのであれば、強く根付いて
欲しいと思う。
そう思わせる痛快な内容の本である。