シェア からビジネスを生みだす新戦略 を読みました。
以前から、カーシェアリング、自転車のシェアリング、ワークシェアリングなどで
無駄を省くという意味で共有する業態が出てきたのは知っていたが本書は、ソーシャルネットワークなどの情報資産を駆使した事業の拡大状況について書かれている。
環境保全の観点からも、大量の消費から共有することに新しいビジネスを見いだしていくこと。考えさせられる面がある。
SNSなどを使って、ニッチなサービスになりそうなものも、ある程度のビジネス規模が期待できるのではと、企業側の立場では考えてしまう。本書はその側面も期待はするが、共有という文化を新たに浸透させるには、慈善的な人の好意で進めることを押している。
ソーシャルネットワークのコミュニティ化を期待する方々が基盤となって、好意というもの、発生するだろうコミュニケーションなどが推進力になって共有が広がることを期待しているようだ。
そなることが、この業態からかんがえるとそのほうが自然のような気がする。
いらないものを貸したり、使い回したりすることは、昔からあるがIT資産を使って領域を拡大することには、期待感が沸いてしまう。
共同利用による消費をコラボ消費と本書では呼び、そのモデルを次の3種類に分類している。
1.プロファクト=サービス・システム
2.再分配市場
3.コラボ的ライルスタイル
このモデルでは、消費について何を消費するか から どう消費するかと
いう視点に変えている。
コラボ消費が進むには、
1. クリティカル・マス
2.余剰キャパシティ
3. 共通資源の尊重
4.他者への信頼
という原則が成り立つ。
そういう意味でこの本は面白く手元に置いておきたい本だと思う。