ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

マグニチュード、1違えば、10の1.5乗倍。

2005-03-31 15:03:20 | 科学
昨年のスマトラ地震、M9・3だった…観測史上2番目 (読売新聞) - goo ニュース

dBなんかと同じで、対数を取ってんだろうとは思っていたが、いろんな測り方(計算方法)があって、式もいろいろ違うのは知らなかった。

この場合のマグニチュードは、簡単に言うと、地震エネルギーを一定数値で割って対数を取り、さらに1.5で割ったもの。
この「対数」(log、ログ、ロガリズムですね)と「1.5」に注目。

マグニチュードが1違えば、エネルギーの対数値が1.5違う。
つまり、エネルギーは10の1.5乗倍ということ。

10の1.5乗は約31.6である。
(1.5の2倍が3だから、31.6は、10の3乗の平方根、つまりルート1000だ)

今回、当初考えていた、9.0から9.3と0.3違うので、
10の(0.3の1.5倍)乗=2.8倍のはずだが、記事では2.5倍。
2.5倍から逆算すると、マグニチュードの差は、log(2.5)/1.5=0.27となる。

どっちが正しい?どっちも正しい。
なぜか。

元が9.0や9.3なら、2.8倍も2.5倍も、0.3も0.265も同じなのです。
9.0が8.95から9.04、9.3が9.25から9.34の範囲のどこかとすると、
この差は、先の計算で言えば、2.0倍から4.0倍のどこかになります。

そこには有効数字(=何桁分の数字まで正しいか)の考え方があり、
もともとマグニチュードだって、小数点以一桁しかないからね。
その程度の精度なのです。

**

有効数字のわかりやすい説明。

有効数字は数字が何桁くらい正しい、正確、精度があるかを示す。

例えば、愛・地球博、今日の入場者数は4万8千人、だったとします。
誰も4万8千人ぴったりとは思わないですよね。
大体4万8千人。
数字を集計した後に、滑り込みで一家族5人が入場したとします。
とすると、合計入場者数は、48000+5=48005人、でしょうか。
いいえ、やっぱり4万8千人ですよね。
48005人だけでなく、47890人も48123人だって、4万8千人です。
この場合、有効数字は2桁です。
コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« そんなに貰えるのか。どうや... | トップ | 車両の特定、Nシステム。そ... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (☆木イチゴプリン☆)
2005-04-02 15:42:24
マグニチュードの値は一つ違うだけで規模も被害も一段階違いますよね。

ただ、感覚的には振動の振幅や周波数にイメージが繋がる、日本で使われている「震度」が分かりやすいと思います。以前ドイツで、日本でいう震度2程度の地震が起こって大騒ぎになった事があったのですが、マグニチュードの話しかニュースでやっておらず、震源の深さやゆれの具合があまり国民に伝わっていませんでした。感覚的には、震度という尺度は、必要ですね。

(ちなみにこのドイツの地震で、いくつか崩壊した建物がありました。もともと地震が起こらない国なので、地面が揺れたということに対して大パニックでしたね。)
返信する

コメントを投稿

科学」カテゴリの最新記事