白山市八幡町、ゴンドラ乗り場の高い壁に張り付いて、何やら妖しげな生き物が「日本海を一望できる高原」と叫んでおります(^^;) 標高約650mの「獅子吼(ししく)高原」は、金沢市と白山市にまたがる「後高山(しりたかやま)」周辺を指し、旧鶴来町が観光開発のため名付けて周知させた地域名。ゴンドラに乗って高原山頂まで行けば眺めは最高。加賀平野から日本海が一望できます。
ところが私、高いところはスカイツリーだろうと観覧車だろうときっぱり!断る!!がモットー(笑)高い所が大好きだと豪語する同行のJさんには申し訳ないですが(笑)・・何を好きこのんで、しかもお金まで払ってゴンドラなんて・・・・絶対にありえない!!罰ゲームでもありえない (>_< ) じゃぁ何しに?と言われそうですが、今回の目的はパーク獅子吼エリアに作られた「獅子ワールド館」。
日本一の夫婦獅子や、世界各地の獅子頭・獅子舞が紹介されていて、しかも無料!なんてお財布に優しい太っ腹な施設!! 人ごみが苦手で滅多に参加はしないけど、日本の伝統的なお祭なら何でも大好きなご亭主殿と私。加賀圏域の祭りにつきものの獅子舞や獅子頭の展示なんて、もうヨダレモノ(笑)
施設で最初に出会うのは、休憩エリアの噴水で見事な逆立ちを見せる「加賀逆さ狛犬さん」。私達の熱い視線を一身にあびて、嬉し涙を大量に放出しております(笑)
館内に入ると、おおっ!!何ともユニークな加賀獅子頭のステッカー。これ物凄く欲しい!!愛車茶々丸に貼ったら最高の魔よけになること間違いなし。売ってたら買って帰ろう~♪
加賀の獅子舞、「獅子ワールド館」のHPによれば「加賀の獅子舞は、天正11年(1583)『前田利家公』が金沢城入府の際、民衆によって歓迎の獅子舞が演ぜられて以来、城下の各町では町の守護として獅子頭を持つようになりました。江戸時代末期の天明の頃には、祭りや行事があるたびに、獅子舞が繰り広げられたと言います。地域に根付いた獅子舞ですが、一説には武術鍛錬のカモフラージュに用いられたとも言われ、その武芸修練の場として、山狭の聖地「剣(現・鶴来地区)」が選ばれたとも云われています。」
前置きはこれくらいで、早速日本一大きい獅子頭とご対面。横の説明によると、重さはそれぞれ1.5t!!!。
人様に比べるとかなり低い身長の私ですが、それでも並んで立つと獅子頭の大きさが際立ちます。 これだけの大きさの獅子頭なので、本体に使う桐材が国内では確保できず、左の「巍魁(ぎかい)獅子頭」はアラスカ産。右の「黄金獅子頭」は台湾産の桐を使用。製作されたのは、獅子吼高原の麓に店舗を構える「知田(ちだ)工房さん」、実演、見たかったな!
館内には、江戸時代に名を馳せた全国各地の工匠らの作品も残されており、いずれも流石の迫力。説明が読み取れた範囲ですが「茨木県石巻市金丸町の獅子」
千葉県我孫子市の獅子
「熊本の獅子」・・
一声で万物を畏服すると云われる獅子頭。目を閉じれば遥か記憶の彼方から笛の音が・・・
ケースの中から飛び出した獅子舞は、子供の頃に地域を一軒一軒廻ってお札を配布していた「伊勢の太神楽」にとても良く似ています。
天狗の面に鶏の冠をかぶった「猿田彦」。つねに前に回り込んで獅子を翻弄するのですがそれが面白くて!! どのような意味で舞われているのか、何も知らなかったけれど、あの当時は最高の娯楽で行く先々について走ったものです。
一角の獅子は鳥取地方でよく見られる「麒麟獅子」。
こっちはきっと宇和島の「牛鬼」。日本以外にも魔除け・呪いとしての獅子に近いものがあり、楽しませて頂きました(笑)
最後は富山県の「井波彫刻の獅子頭」。井波も宇和島も鳥取も、全部が全部懐かしい場所ばかり。そういえば富山県の旅の途中に「飛騨荘川日本一の連獅子」のポスターを見つけて、急遽予定を変更して岐阜の荘川まで高速を飛ばし、丸ごと一日獅子舞を堪能したっけ。
いつまで見ていても見飽きることの無い世界ですが、思い出に浸ってばかりも居られません。次の目的地に向かわなければ、時間は待ったなしです。
訪問日:2015年10月20日
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