大田市温泉津町小浜に門を構える、浄土真宗本願寺派寺院「安楽寺」。『阿弥陀如来』を本尊とします。こちらには、石見の鏝絵を尋ねる人なら誰もが知っていると言う、とても有名な龍の鏝絵があります。
妻壁の部分一杯に描かれた龍。「石州左官:山本庄吉』明治22年の作で、島根を代表する鏝絵と云われています。
薄水色を背景に、金色の彩雲、逆巻く白波。その中に浮かび上がる白龍の口中は火のような赤。
で、更に近づけると・・・物凄い形相のはずが、意外とかわいらしい顔立ち(^^;)
龍と言えば「宝珠」「宝玉」は必須アイテムですが、安楽寺の龍は、尾の先に宝剣を巻きつけています。 宝剣といえば、八岐大蛇の尾から出てきた「草薙の剣」が有名ですが、大蛇でないのは一目瞭然。してみるとこの龍は不動明王の化身「倶利伽羅竜王」?? そうなると剣が小さすぎるかも・・
さて、鏝絵はこれで終わりですが、安楽寺には「昭和の妙好人・才市」の石碑があります。 と言っても、そもそも「妙好人(みょうこうにん)」って何?という話で(-_-;) ブリタニカさんによれば、「人間のなかで最もすぐれた最上至高の人を意味し、特に真宗の篤信者をさす。」と、分かったような、分からないような・・まぁ、その妙好人である彼の言葉が刻まれた碑。
「かぜをひけば せきがでる さいちがごほうぎのかぜをひいた ねんぶつのせきがでるでる」
・・・・・・ごめんなさい!私、風邪をひいて咳が出ると言うことしか、わかりませんでした(^^;)
浄土真宗本願寺のHPで調べた所「本願念仏に出遇って、意図しなくても風邪をひいた時の咳のように、お念仏があふれ出ることを喜ばれた。」という事のようです。
『才市さん』の肖像画には頭に二本の角が生えています。これは角の生えた鬼のような姿そのままでも、阿弥陀如来の功徳によって救われるという「ご信心」の姿を表したものといわれています。
訪問日:2011年5月15日
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