湯梨浜町橋津に現存する、県保護文化財指定の「藩倉(はんそう)」。往時の様子を今に伝える「古御蔵(こおくら)」「片山蔵」「三十間北蔵」の3棟。
私たちが見学したのは「古御蔵」
「片山蔵」の二棟。
「寛永九年(1633)国替えにより、池田光仲が岡山から鳥取へ入国し、三二万石鳥取池田家の藩政が始まりました。この辺りは鳥取藩の年貢米を収納する御蔵が設置されていた所です。鳥取藩政資料の中に寛永十二年橋津御蔵の記載があり、藩政の始まりとともに創設されたものでしょう。現存している御蔵は「古御蔵」「三十間北蔵」「片山蔵」の三棟ですが、文化五年橋津御蔵絵図(1808)には御蔵十四棟と計屋一棟が描かれ、建坪六一二坪を数えます。橋津御蔵は、鳥取藩の九つの灘蔵の中で最大の規模で、約五万俵の米を収納し、主として大阪へ廻米され、藩財政を大きく支えていました。」現地案内より
「片山蔵」の色違いの屋根は、後に補修されたものと思われますが、実際のところは不明。
「藩倉」のすぐ近くに建つ白亜の洋風建築は、明治22年に建てられた「旧橋津警察署」。
のちに役場、農協として使用、昭和60年代に取り壊された後、公民館として復元されました。
湯梨浜町を代表する周囲約10kmの汽水湖「東郷湖」。長さ2kmほどの橋津川を通じて日本海につながっています。偶然通りかかった湖畔道路から見た「東郷湖のシジミ漁」。それままるで一幅の墨絵のような・・深く心に残る光景。
船から引き上げているのは蜆をすくう為の漁具で「鋤簾(じょれん)」。
東郷湖風物詩の一つ「四ツ手網」。「一辺約9mの網の四隅に竹を張り湖岸の小屋から上げ下げできる。目の細かい網を使い、エビや小ブナ、ゾウゴなどを獲った。最盛期には松崎の湖岸沿いに二十四伍の四ツ手網が並んでいたといわれる。」現地案内より
訪問日:2012年4月19日
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