11月18日(火)
今日は、中学校の市教研(教育研究会)の研究授業を参観してきた。
3年生の「BOX ART」という授業だった。
20?四方で深さ5?の箱の中に、自分の思い思いのイメージをさまざまな素材や手法で表現してみようというものだった。
テーマは「自分が伝えたいもの」。
立体的なポスターといった趣だ。
授業者が、この題材を選んだ理由の中に、
『自分の作品に愛着を持ち、家に持ち帰って部屋に飾ってほしい』
という美術教師の願いがあった。
今の中学校の美術の授業数は、1週間に1コマ(50分)年間、45コマであるが、実質は、行事、その他でつぶれたり、間があいてしまうことも多いと聴く。
「評価」としては、『上手』『下手』というよりも、作品は仕上がったか、提出物は出せているか、取り組み方はどうだったか、忘れ物はなかったかなどというプロセスが、結果同様、かなり重要な位置をしめている。
作品を仕上げるというのは、実際はなかなか難しいらしく、未完成状態での採点や、未提出のままだと、評価の対象にならない場合もある。
そういった作品を最後まで仕上げる時間も、気力も、興味もないまま、返却してもゴミ箱行きや、学校に置きっ放しにしたまま卒業してゆく生徒も多いと聞く。
学習指導要領では、中学校3年間で、必要な知識と技能を習得して卒業させることになっているのだが、実際はそう簡単には行かない。
まず、課題に対して興味を持ち、最後まで仕上げる気力と自分作品に対しての愛着を持てるような働きかけが大切だ。
授業者の先生も、春からずっとこの点について、他の先生の助言を頂きながら取り組んでいらっしゃった。
授業を参観しての私の率直な感想としては、生徒たちが、嬉々として作品作りに参加していたように見受けられた。
進行状況はそれぞれだったが、鼻歌を歌いながらノリノリで作っている子もいれば、じっくりかかって集中してやっている子、友だちと和気あいあいと作っている子。何度も何度も作ってはやり直している子。
見ていて、なんだか『箱庭療法』を見ているようだった。
中学3年生。受験生である。
今月中には志望校を決定しなければならない。
そんな中で、週に1時間でも、自分の思いを込められる作業に集中したり、心を解放できる時間があるということは、とても大切なことだと思う。
製作中の何人かの生徒に声をかけてみた。
みな、チョット照れくさそうにしながらも、いろいろ答えてくれた。
「仕上がりそう?」
「ん~、何とか。提出に間に合わなくても、最後まで仕上げたい。」
「どこに飾るの?」
「え~、机の上か、本棚の上かな」
「この材料は、どうしたの?」
「お母さんの仕事場からもらったの」
「先生が集めてきてくれたの(丸くなったガラスのかけら)」
「これって、浜辺とかで集めるの結構大変だよね」
「うん、根性あるよね、先生」
素材。これって、本当に大切なんだって思った。
なかなかアイディアが浮かばない子でも、素材を見ているうちにアイディアがわいてくるかもしれない。
使えそうな材料がいろいろ用意されてあって、道具も使いやすそうに準備してあり、生徒たちも、いろんな材料や手法を楽しんで、制作していたようだった。
限られた時間内に、みんながどれだけの作品に仕上げられるか見届けられないが残念だったが、あの様子なら、たとえ、提出に間に合わなくても、最後まで仕上げて、家に大事に持ち帰ってくれるだろうと思った。
でも、現場では、毎回こういう作品にばかり取り組むわけではないだろう。
先生によっても、得意分野、不得意分野はあるだろうし。
教えるほうも、教えられるほうも、意欲的に取組み、充実感や達成感のある魅力ある授業と作品作りを目指して、私もまだまだ勉強していかなくっちゃ!
今日は、中学校の市教研(教育研究会)の研究授業を参観してきた。
3年生の「BOX ART」という授業だった。
20?四方で深さ5?の箱の中に、自分の思い思いのイメージをさまざまな素材や手法で表現してみようというものだった。
テーマは「自分が伝えたいもの」。
立体的なポスターといった趣だ。
授業者が、この題材を選んだ理由の中に、
『自分の作品に愛着を持ち、家に持ち帰って部屋に飾ってほしい』
という美術教師の願いがあった。
今の中学校の美術の授業数は、1週間に1コマ(50分)年間、45コマであるが、実質は、行事、その他でつぶれたり、間があいてしまうことも多いと聴く。
「評価」としては、『上手』『下手』というよりも、作品は仕上がったか、提出物は出せているか、取り組み方はどうだったか、忘れ物はなかったかなどというプロセスが、結果同様、かなり重要な位置をしめている。
作品を仕上げるというのは、実際はなかなか難しいらしく、未完成状態での採点や、未提出のままだと、評価の対象にならない場合もある。
そういった作品を最後まで仕上げる時間も、気力も、興味もないまま、返却してもゴミ箱行きや、学校に置きっ放しにしたまま卒業してゆく生徒も多いと聞く。
学習指導要領では、中学校3年間で、必要な知識と技能を習得して卒業させることになっているのだが、実際はそう簡単には行かない。
まず、課題に対して興味を持ち、最後まで仕上げる気力と自分作品に対しての愛着を持てるような働きかけが大切だ。
授業者の先生も、春からずっとこの点について、他の先生の助言を頂きながら取り組んでいらっしゃった。
授業を参観しての私の率直な感想としては、生徒たちが、嬉々として作品作りに参加していたように見受けられた。
進行状況はそれぞれだったが、鼻歌を歌いながらノリノリで作っている子もいれば、じっくりかかって集中してやっている子、友だちと和気あいあいと作っている子。何度も何度も作ってはやり直している子。
見ていて、なんだか『箱庭療法』を見ているようだった。
中学3年生。受験生である。
今月中には志望校を決定しなければならない。
そんな中で、週に1時間でも、自分の思いを込められる作業に集中したり、心を解放できる時間があるということは、とても大切なことだと思う。
製作中の何人かの生徒に声をかけてみた。
みな、チョット照れくさそうにしながらも、いろいろ答えてくれた。
「仕上がりそう?」
「ん~、何とか。提出に間に合わなくても、最後まで仕上げたい。」
「どこに飾るの?」
「え~、机の上か、本棚の上かな」
「この材料は、どうしたの?」
「お母さんの仕事場からもらったの」
「先生が集めてきてくれたの(丸くなったガラスのかけら)」
「これって、浜辺とかで集めるの結構大変だよね」
「うん、根性あるよね、先生」
素材。これって、本当に大切なんだって思った。
なかなかアイディアが浮かばない子でも、素材を見ているうちにアイディアがわいてくるかもしれない。
使えそうな材料がいろいろ用意されてあって、道具も使いやすそうに準備してあり、生徒たちも、いろんな材料や手法を楽しんで、制作していたようだった。
限られた時間内に、みんながどれだけの作品に仕上げられるか見届けられないが残念だったが、あの様子なら、たとえ、提出に間に合わなくても、最後まで仕上げて、家に大事に持ち帰ってくれるだろうと思った。
でも、現場では、毎回こういう作品にばかり取り組むわけではないだろう。
先生によっても、得意分野、不得意分野はあるだろうし。
教えるほうも、教えられるほうも、意欲的に取組み、充実感や達成感のある魅力ある授業と作品作りを目指して、私もまだまだ勉強していかなくっちゃ!