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掛け算九九・悲喜こもごも

2003-12-05 10:51:00 | 徒然なるままに
12月4日(木)

今、末娘は毎日「かけ算九九」の練習で泣きが入る。
12月に入ったとたん、1日(月)6の段、2日(火)7の段、3日(水)8の段、今日4日(木)は9の段と1の段というペースで宿題が出た。
2年生が本格的にかけ算の授業に入ったのは、11月20日から。
最初は2の段からゆっくり入っていたのだが、ここに来てのハイペースに親も子もパニックになっている。
早期教育や、塾などで、既に九九が終わっている子がクラスの半分以上いるみたいで、出遅れた末娘はやっとやっとでついてきたところに、このペース。
上の子達で苦労しなかった分、3番目で苦労しているのんびり母だ。

夕食の前に、宿題のプリント(文章問題)を、長女が見てやっていた。
彼女は、得意の絵を書きながら、とても分かりやすく、上手に教えていた。
末娘も、なんだかんだ言いながらも、最後までちゃんと問題を解いた。

夕食後は、「9の段」をやることになっていたが、6の段からのおさらいをやっているうちに
結局、9の段まで言えずに、寝かせた時には10時になっていた。
塾から帰ってきた息子が、いつになく、
「大変そうだね」
なんて声をかけてきてくれた。
「あなたの時は、どうやって九九を覚えたっけ」
息子は、2年生のとき学年1クラスしかなく、それも40人学級というクラスで、先生の「助手」を務めた算数博士。
もともと計算は好きで得意で、負けず嫌いのところがあって、早く覚えるのも一番、速く言えるのも一番だったそうだ。
その息子が、
「2年生なんて単純なんだから、楽しく覚えられるように上手くノセルことが大事だと思うよ。目立ちたがりだったり、負けず嫌いだったり、面白そうなことには飛びついてくる年頃なんだから、ゲーム感覚で速さを競わせたりして、とにかく、正確に早く「丸暗記」させる。俺は、覚えるまでは大変だったけど、覚えたら、とにかく誰よりも早口で言えるように練習したね。最後は先生に勝つのを目標に。
理屈は後でもいいのさ。割り算を習うまでに理解できていれば。
掛け算を覚える楽しさや、使えて解ける嬉しさ。2年生はそれが出来たらOKなんじゃない?」

息子はこうも指摘してくれた。
「小学生のうちは、塾に行ってる子行ってない子に関わらず、教師は、全ての子どもが、今日初めてその単元を学習すると言う前提で教えるべきだと思う。2年生ぐらいの時から、出来る子に合わせたペースで教えるのは間違っている。小学生のうちから塾に通っている子なんてたくさんはいないんだから。初めて習う子がついていけないようなペースや、やり方で教えていたら、どんどんその子たちは苦手になって、勉強嫌いになってしまう。出来る子達も飽きずに楽しめて、出来ない子達も頑張って覚えたくなるような面白い授業をやるべきだ。」

また、妹については、
「出来ないんじゃなくて、九九に興味がないんじゃないの?興味があれば、好きならどんどん覚える。嫌いなら嫌いで、興味はあるわけだから、持っていき方で好きになれることもある。マイナスにマイナスをたすともっとマイナスになるけど、マイナスにマイナスをかけるとプラスになるだろ?0に何をかけても、0は0のままなんだよ。出来ないなら出来ないで、悔しがらせる。友だちと競争させるとか。そうそう、掛け算は一人で覚えようとしても、面白くないんだよ。ゲーム感覚で、あの子には負けたくない!って感じで競わせるとか、グループで何とかして全員言えるようになって、優勝しようとか、競争相手や仲間がいてこそ楽しく覚えられると思うよ。」

1年前、口を開けば「ウゼエ」「ザケンナヨ」「イイジャン別に」しか喋らなかった息子だった。
2年前の12月8日には、「初氷」の中、家出して、学生服1枚で公園の土管で野宿したこともある。
今、受験を目前に、志望校県立1本を目指して頑張っている息子だ。
妹達のことでおたおたしている母を見かねて、労ってくれ、励ますだけでなく、こういうアドバイスをしてくれるまでに成長してくれて、思わず目頭が熱くなってしまった。




理想の結婚相手、こだわるのは『愛』か『金』か?

2003-12-05 09:15:00 | 徒然なるままに
11月23日(日)

午前中は、昨日の続きの講義に参加。
『社会と文化』というテーマで、いろんな角度からの見方で、『社会現象』と文化の成り立ちについてディスカッションした。

人間は、離れ小島にでも、独りでいるときは社会は成り立たない。
だが、目の前に他者が存在するとそこに『社会』が生まれる。
その相手が異性である場合は特に、自分の『性』を実感することとなる。

『文化』があって、『社会』が成り立つのか、
『社会』があって、『文化』が成り立つのか・・・・。
『社会』には、そこに集まる人間の共通の価値観・世界観・生活様式というものが存在する。それは同時に、それにそぐわない人間は『排除』されていく。
『文化』とは、複数の人間達が集まる場所に生じるもの。そこに『経済』が生まれ、『経済』がさらに『文化』を支え、発展させる。
例えば、渋谷センター街。そこには、『センターカルチャー』という独特の若者文化が存在する。
そこで『みんな』が『イケテル』と言われるものと『イケテナイ』と言われるものが、その『経済』を左右する。
同じ品物を買っても、それを入れる『紙袋』が重要なポイントなのだ。
化粧や、ファッションにしても、他の視点からは違う評価でも、その時代や社会においては、それが支持されるのであれば、それが『基準』となるのだ。

『文化』とは、芸術などを言うのではなく、人々を結び付ける『媒体』のことなのである。

『家庭』とは、最小の『社会』である。
結婚し、男と女は夫婦となり、『家庭』を築く。やがて、子どもが生まれたり、最初からか、途中から、どちらかの両親との同居と言うような形で、家族が増えて行く。
以前は、『嫁入り』『婿入り』とかいう形で、既にある家族にメンバーとして加わり、その『家の人間になる』と言う形態が多かった。
後者の場合は、後から入ってきたものは、その家の既にあるルールや基準に合わせていくのが当然になると言う考え方になる。
だが、前者の場合は、お互いの性格や価値観の違いだけでなく、生育暦、食事に対してのマナーや考え方など、事細かなことについての違いがぶつかり合う可能性が生じてくる。

そこで、19歳の学生に『結婚』に必要なものは『愛』か、『金』かというアンケートを取ってみたところ、男性が圧倒的に『愛』を支持したのに対し、女性は『金』と答えた人が多かったのだそうだ。
「それは違うだろう!」という男性陣に対し、
「経済的に苦しくて、そのことばかりで揉めていたら、愛もなくなる」という女性陣。
でも、その結果を聞いた既婚の女性が言った。
「愛、愛って言うけど、結婚したら、どれだけの男性が家事や育児を手伝ったくれる?
外で働くのも大変だけど、家や子どもを守る妻に対しての愛情はちゃんと示せる?
自分達で築いていく『家庭』を妻任せにして、仕事優先にしていては『愛』のない生活になるよ」
それは妻側にも言えること。『亭主元気で留守が良い』とばかりに、家庭を顧みず、自分本位や子ども中心で、夫の居場所のない家庭を続けていたら、どこかにしわ寄せができていってしまう。
そこに、経済的な問題が生じてくれば、それはストレスや、お互いの不信感となり、家庭崩壊への前兆となっていく。
一方で、そのしわ寄せは常に立場の弱いものに向けられていく。
その極端な例として、幼児虐待やドメスティック・バイオレンス・いじめの連鎖があげられる。

『理想の結婚相手』についてのアンケート(1997年。20~34歳の未婚の男女)では、男女ともに多かったのが、『共通の趣味』。『学歴』に対しては、男性はかなり低く、女性も半数以下だった。『経済力』と『職業』については女性が非常に高いのに較べ、男性は低かった。
今や、『学歴』と『職業』や『経済力』は、必ずしも連動しないと言う時代背景があるせいだろうか・・・
女性で多かった答えに『親との同居』という項目か多かったのは、
・条件として○の場合、住居確保、自分の親との同居、子どもを預けて働きたい
・条件として×の場合、嫁姑の同居によるトラブル回避
なのだと思うが、○の人が多いのに驚いた。
今のご時世、自分達でマイホームを持つよりも二世帯住宅、若い夫婦が子どもをいい学校に入れるには、おじいちゃんおばあちゃんの援助が必要。という背景がありそうだ。

これからの時代、子どもが巣立っていったら、人生のあと半分は『伴侶』と暮らしていくのだ。
夫も働いているうちは威張っていられるが、退職し、身体も思うように動かなくなって、あちこち故障が出てくるようになると、立場が逆転してしまう可能性は大きい。
そんな時、夫婦で同じ趣味があれば、それを通じて絆は強まり、友人の輪も広がり、深く趣味を極めることもできるのだ。
共に歩んでいく人生。互いに生きる支えとなり、労りあい、自然体で生きていけるのが理想の夫婦だと私は思う。

今日のディスカッションは、テーマはあっても、答えは用意されているわけではない。
集まったメンバーによって、価値観はそれぞれ違うわけで、いろんな考え方があって、お互いに違う見方で考えたり、人の意見を聞いて気づかされたりすることが大事なのだと思う。そこに貴重な『体験談』があればなお勉強になる。

2日間を通して、他にも、『総合教育についての意見交換』や『教育の民営化』の可能性や『教員のモラル』についてなど、これから現場に立ち教員として仕事をして行く上で、『子ども達への教科指導』とは違った観点からの心構え的なことについての話し合いもあった。

前回は体育科の講義だったが、こう言うディスカッション形式の講義もなかなか楽しく、勉強になった。
大倉先生の講義は、ぜひまたスクーリングで受講してみたいと思った。
今回の講座を準備してくださった支部会の幹部の皆さん、ありがとうございました。


『生きる力』の土台

2003-12-05 09:11:00 | 徒然なるままに
11月25日(火)

今日は、午前中から2時まで、ソーラン隊のリーダー会議に出席。

まずは、23日の『子どもの創造表現フェスティバル』のときのビデオを鑑賞。
子ども達の一生懸命な踊りに、みんなでウルウル、拍手喝采だった。

ふだんの練習ではちょっとやんちゃな子も、いつもお母さんから離れない甘えっ子さんも、練習の時も本番にもそれぞれドラマがあり、みんな、晴れの舞台で、小さい子も大きい子も堂々と自分の踊りを踊っていた。

今日は、決めることがてんこ盛りだった。
長袢天のこと、会費のこと、オリジナル曲のこと、イベントのこと、指導のこと・・・。
この1ヵ月ばかり、いろいろ意見に食い違いがあって、気まずくなった時期もあったけど、過ぎてしまえば『雨ふって地固まる』と言う感じだ。
みんなは、『楽しく元気にソーランを踊れることが一番』というところで、気持ちは一つなのだ。
今回、いろんな問題提起があり、それぞれが自分のソーランへの思いをぶつけ合い、分かり合ういい機会だったと思う。

人の輪が大きくなると言うことは、いろいろな価値観の人が集まると言うこと。
状況や考え方の違い、『温度差』、立場、世代、個性、拘り・・・。
一つの目標に向かって、複数の人間が集まりお互いに『いいものを作り出そう』という場合は、それらがぶつかり合うのは当たり前。むしろ、そういったことを何でも話し合えないことのほうが問題だ。言いたいことを言えない集合体。そこからは決して『いいもの』は生まれてはこない。
変わり行くものと、変わらないもの。
変えていくものと、守っていくもの。
そこに、譲る、譲らないと言うような感情論が入ってくるとややこしいことになる。
常に、何が一番大切なことなのか。そこさえ、全員の確認が取れていれば、いろんな意見がぶつかり合っても大丈夫なのだ。お互いに信頼しあうためにも、そう言う話し合いは大事なプロセスなのだと思う。

リーダーとしての器量が問われるのはそう言うときなのだろう。
一部の意見に振り回されていたり、自分を見失っていては、誰もついては来ない。
板ばさみになって自分を引っ込めたり、誰かに依存したり、問題から逃げていては解決しない。
メンバーのそれぞれのいいところを認め、引き出し、適材適所、個性を生かせるような活躍の『場』を提供できてこそリーダーと言えよう。
同じ価値観や性格の人間の集まりは、居心地が良いかもしれない。
でも、違いがぶつかり合うところからこそ、新しいもの、いいものが生まれ、お互いに学び合えることだってある。
その時は、瀬戸物と瀬戸物がぶつかり合うのではなく、どちらかが柔らかいものにならなくてはならないが・・・。

今、子どもたちを取り巻く社会では、そう言う人間関係が希薄になっていると思う。
苦しいことをみんなで乗り越える。一人はみんなのために。みんなは一人のために。
自分の思いを大切にするよう、人の気持ちも理解し、尊重する。
本当は自分はどう思っているのか、どうしたいのか、どうするべきか、自分自身と向き合う。
自分を大切にできない人は、他人をも大切にできない。
こういう事を生身の体と心で学びあうことこそ、『生きる力』の土台になると思うのだが・・・。



『13歳からのハローワーク』

2003-12-05 09:00:00 | 徒然なるままに
12月1日(月)

今朝の毎日新聞の広告覧に『13歳のハローワーク』(村上龍・幻冬舎)と言う本の広告が載っていた。

「<いい学校を出て、いい会社に入れば安心>と言う時代はもう終わりました。
一度しかない人生を楽しむためには、好きな仕事に出会えるまで絶対にあきらめてはいけない。」

「その人に向いた仕事、ぴったりの仕事と言うのは、誰のでもあるのです。
出来るだけ、多くの人たちに、自分に向いた仕事、自分にぴったりの仕事を見つけてほしいと考えて、この本を作りました。―『はじめに』より」

「あなたは何が『好き』ですか?
 全39種類の『好き』から探せる514の働き方
 派遣、企業、資格など、雇用の現状を全て網羅した仕事の百科全書。」

昼頃起きてきた長女に、この広告を見せた。
彼女には、かなり具体的な夢がある。自分は、こうしたい。こうなりたい。というビジョンがはっきりしている。
ただ、今は「不登校」という長いトンネルのような、自分という「さなぎ」の中で葛藤の毎日を送っているのだ。
私は、母親として、彼女の本来の持ち味と、好きなことを生かせる道はきっとあると信じている。

39種類の「好き」の中に、いくつかのじぶんの「好き」を見つけた娘に、
「その好きなことを活かして、そう言う仕事をしてみたいと思うのなら、例えば、語学。英語はもちろん、フランス語やイタリア語も必要になってくる。中国語や、韓国語、タイ語も出来ると便利かもしれないよね。言葉は、『勉強』と言うより『道具』だと思ってごらん。あなたは、耳がいいから、伝えたい気持ちや、知りたい言葉使いがあれば、何語でもまず耳から覚えるだろうし、思いと勇気があれば、それを使って、外国の人とコミュニケーションをとってみたくなるでしょ。そしたら、もっと使える単語や、言い方を増やしたくなって、勉強したくなってきたら、どんどん頭の中に入ってくると思うよ。」

「外国の人と一緒に話したり、仕事をしたり、生活したりするようになると、次に必要なのは、その国の文化や歴史を知るということ。宗教的なマナーや、その国のルールを知ることも大事になってくる。それと同時に、その国の人に、「日本ではこういうときどうするの?」とか、「その頃は、日本ではどんな時代だったの?」なんて事を聞かれた時、日本人なのに日本のことを良く知らなかったりすると恥ずかしいでしょ。だから、ちゃんと、日本のことも勉強しておく必要があるの。箸の持ち方や、漢字の書き順や敬語の使い方なんか、日本が好きな外国人のほうが上手だったりするんだよ。」

娘はいつになく、穏やかな様子で、私の話を聞いていた。

「高校によっては、第2外国語を選択できる学校もあるし、在学中に、海外の姉妹校との交流が出来るところもあるよ。授業も、一日中教室の自分の席に座って、先生が教室に来るのではなくて、卒業に必要な単位を自分で選択して時間割を決めたり、その授業をやっている教室に自分達で受けに行く大学みたいなスタイルをとっている学校もあるよ。部活だって、ESSや、ブラスバンドではなくてシンフォニックオーケストラがある高校だってあるよ。今のままだと、受け入れてくれる学校はあるかもしれないけど、自分の希望する高校は選べないかもしれない。今から頑張れば、少しでも、夢に近づくことが出来ると思って、頑張ってみよう」

かなり、プレッシャーをかけてしまっただろうか・・・。

娘は、午後から、進研ゼミをやりだした。

13歳。『魔女の宅急便』の主人公キキは、魔女の世界では一人前の魔女になるための修行の旅に出るための『旅立ち』のとき。自分が生活できる町を探す旅に出るのだ。

『13歳からのハローワーク』
43歳からでも、遅くはないかしら・・・?