明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(792)兵庫県篠山市ですすむ原子力災害への備え

2014年01月31日 07時00分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20140131 07:00)

すでに「明日に向けて(784)」でもご紹介しましたが、兵庫県篠山市で酒井隆明市長を先頭にした原子力災害対策の取り組みが進んでいます。
1月25日には、「篠山市民防災の集い~原子力防災フォーラム」が開かれましたが、消防団や自治会の方たちの積極的参加で、なんと300人の方が集ってくださいました。
この様子を、篠山市民で、原子力災害対策検討委員会委員でもある畑弘恵みさんがブログにアップされているのでぜひご覧ください。篠山の熱い取り組みが伝わるかと思います。

はぐたんのブログ
http://ameblo.jp/hug-star/entry-11753773084.html

この日は僕の講演の後に、原子力災害対策検討委員会に参加しているみなさんでのパネルディスカッションが行われたのですが、畑さんのブログの中で、消防団北山団長のこんな話が紹介されています。

「話の中でまちの消防団長の北山さんは、前任者からの引継ぎで当委員会へ出席した会のはじめは原子力防災への意識が薄く委員として自覚もなかったのが、会議終了時には「俺がやらなあかん」という高い意識で篠山市消防団のトップとして団員の安全を考えながら1220名の団員を強く導かれています。」

実はこれはパネルディスカッションのコーディネーターを務めさせていただいた僕が振ったお話でした。
というのは、昨年4月に新たに消防団長になられた北山さん。初めて「原子力災害対策検討委員会」に参加されたとき、「これなあ、次回から代理を出してええか?役がたくさんあってなあ、ぜんぜん追いつかへんねん」とおっしゃったのです。
僕がそのときの話をすると北山さん、「前任者から詳しい説明を受ける間もなく会議に参加すると、原子力災害対策関係の分厚い書類が並んでいて、とてもこれを読んで、参加を続けることは無理だと思った」と語ってくださいました。

ところがその日の原子力災害対策検討委員会の会議の話を聞いているうちに、北山さんの委員会への姿勢がどんどん変わっていかれました。次第に体を乗り出し、「これは消防団が一番知らなあかんことや。本気でやらなあかん」と語られ、目が輝きだした。
それで会議が終わるころにはすっかり前向きになり、どんどん質問もだし、自らが積極的に担っていくと語ってくださったのです。

その後、北山団長さん、「守田さん、うちの隊員たちに放射能が来たらどうしたらいいか教えたってくれ」と語られ、消防団班長級以上250人を集めた講演会を開催してくださいました。昨年9月19日のことです。
以下からその様子を見ることができます。

消防団原子力防災研修会
篠山市役所ホームページ 2013年09月19日
http://www.city.sasayama.hyogo.jp/pc/group/bousai/cat3/post-85.html

もちろんこうした取り組みは、篠山市役所が力を入れる中で進められてきたもの。市役所のみなさんも6月30日に職員の多くが集って下さり、僕の講演を聞いてくださいました。
以下、丹波新聞の報道です。昨年6月30日のことです。

原子力災害に備えよ 全職員に研修始める 篠山市役所
丹波新聞2013年06月30日
http://tanba.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=1635

篠山市で行われた防災訓練の様子も以下から見れます。土砂災害避難訓練に、原子力災害対策のレクチャーを加えた試みです。
ぜひビデオをご覧になって「感じ」をつかんで下さい。ちなみにこのビデオクリップを作成してくださったのは舞鶴の田中ユージさんです。
http://www.youtube.com/watch?v=2dj3GOhE21k&feature=youtu.be

この取り組み方はとてもいい。というのは災害対策には共通の重要ポイントがあるからです。災害全般への心得を学んだ上で、水害対策、原子力防災対策と進むことが可能であり、そのためには通常の災害訓練に、原子力災害対策の講演を重ねるのがベストです。ぜひ各地で取り組んで欲しいです。

さて篠山市では2月にさらに4回も講演をさせていただきます。そのうちの2回、2日と22日は、篠山市の西紀地区と丹南地区での人権教育研究大会での取り組みです。地域の自治会の方たちが中心になられています。
このお知らせを末尾に貼り付けておきます。

またこの他に実は今日31日に、若手の市会議員さんに呼んでいただき、関西若手市会議員の会の方たちに、原発と防災のお話をさせていただきます。残念ながらこれはクローズドな会です。
さらに13日と20日夜、午後7時半から、篠山市立丹南健康福祉センターで、放射線防護に関する講演も行います。

お近くのみなさま。ぜひそれぞれの催しにご参加ください!
また多くのみなさまに、篠山市での取り組みにご注目をいただきたいと思います。
僕も原子力災害対策検討委員会の一員として、持てる力を振り絞って、篠山市民、いや多くのみなさんの命を守るために頑張ります!

以下、催しの案内を貼り付けます。

******

西紀のつどい(西紀人権・同和教育研究大会)開催要項

(趣旨) 
東日本大震災の発生からまもなく3年が経過しようとしています。この震災では多くの被害が発生し、原子力発電所の安全神話が崩壊しました。原発災害は、篠山市に住む私達にとっても他人事ではありません。
また、平成25(2013)年は、気候の変動が激しく、篠山市では多くの水害が発生しました。
原発災害、自然災害が身近な問題となってきている近年、未来を担う子ども達と私達の大切な命を守るため、また、安心で安全な地域の構築をめざし、本大会を通して、知識と手法を考えます。

1、日 時 平成26年2月2日(日) 13:30開会(13:00受付)             
2、会 場 西紀老人福祉センター (2階 教育ホール)
3、内 容 (1) 人権作文朗読 西紀中学校 生徒
            (2) 講演:『水害・原子力災害についての心得』/ 講師:守田 敏也 氏
4、参加者  西紀住民約100名
自治会長、人権のまちづくり推進員、人権啓発推進員、学習推進員
民生委員・児童委員、まちづくり協議会(代表者)、人権擁護委員
5、主 催  西紀自治会長会
  共 催  篠山市 篠山市教育委員会 篠山市人権・同和教育研究協議会
       柏原人権擁護委員協議会篠山地区委員会

時間 スケジュール  
12:30 会場準備 地区自治会長3名 地区職員会3名 人権推進課       
13:00 受付 人権推進課
13:30 開会 (司会)西紀自治会長会 西田武司 副代表
  開会あいさつ 西紀自治会長会 宇杉敬治 代表
  共催あいさつ 人権推進課
13:45 人権作文朗読 西紀中学校 生徒
14:00 講演 守田敏也 氏 (フリージャーナリスト)
15:30 質疑応答  
15:40 閉会あいさつ 篠山市人権・同和教育研究協議会


丹南人権教育研究大会開催要項

1、日 時  平成26年2月22日(土) 13:30開会 (13:00受付)                  
2、会 場  篠山市立丹南健康福祉センター(2階 研修室)
3、内 容   講演:『水害・原子力災害についての心得』/ 講師:守田 敏也 氏
4、参加対象  丹南地区
自治会役員、人権のまちづくり推進員、人権啓発推進員、学習推進員 人権擁護委員

5、主 催  丹南人権教育研究大会実行委員会
  共 催  篠山市 篠山市教育委員会 篠山市人権・同和教育研究協議会
       柏原人権擁護委員協議会篠山地区委員会

時間 スケジュール  
12:30 会場準備 自治会長会代表 丹南地区職員会 人権推進課       
13:00 受付 人権推進課
13:30 開会 (司会)味間地区自治会長会 会長 波多野 恭守
  開会あいさつ 実行委員長 西潟 弘
  共催あいさつ 人権推進課
  来賓あいさつ 丹南地区在住篠山市議会議員 代表
13:40 講演 守田敏也 氏 (フリージャーナリスト)
15:10 質疑応答  
15:30 閉会あいさつ 篠山市人権・同和教育研究協議会

 

 


 

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