守田です(20170509 22:00)
5月13日に京都市内で「ぶっちゃけ選挙ばなし」を行います。
午後1時半から4時半まで。洛陽協会で開催します。主催は僕も参加している「ウチら困ってんねん@京都」です。
私たちは選挙の中でもとくに京都市長選を問題にしています。3年後です。
「なんでそんな先のことを」と思われるかも知れません。「それより野党共闘が先ではないの」とも思われるかも。
そうですよね。3年という期間を考えるとそれまでに衆議院選がやってくるでしょう。もちろんそれもとてもとても大切なことだと思います。
それでもこれまで2008年、2012年、2016年と京都市長選に取り組んで来て、私たちが痛感したのは、市長選には4年間を、いやそれ以上をかけなければダメだということでした。
それで私たちは、前回2016年の市長選で本田久美子さんが破れたその日から、もう次に向けた取組を始めました。
といっても京都ではまだ誰も次の市長選へのトライを表明していないのですが、そもそも「候補が決まってから選挙に取り組むのでは遅い」というのが私たちの考えたことなのです。
一番大事なのは京都市の現状を変えることです。私たちはそれを日本社会全体を変えることにもつなげたいと思っています。京都の現状を変えることで日本のいまに一石を投じたい。
その際のエネルギーは何なのかと言えば、京都のいまとこれからを憂い、もっと明るい未来を作ろうと欲している人々の心だと私たちは思っています。だからそれともっと深くつながろう、寄り添い合おうという活動を私たちはすすめてきました。
それで「ウチら困ってんねん@京都」と、思っていることそのまんまをグループ名とし、困っている現実のシェアを進めてきました。
京都市の現状は、いまの世界を覆っている金儲け最優先の新自由主義のあり方を象徴しています。
例えば私たちが前回の市長選の時からみんなで関わり続けて来たのは、京都の下鴨神社にある糺ノ森を守る運動です。
下鴨神社をご存知でしょうか。「京都」と書かれたガイドブックをみると必ず1ページが割かれているきわめて知名度の高い神社です。
世界遺産にも登録されています。世界遺産に登録されることが必ずしもいいことでもないのですが、ともあれ多くの人に知られた由緒ある神社です。
この神社をおおう祈りの森が「糺ノ森」です。都市化の波の中でも、長く保全されて来た森で、この地域に自生する木々なども混じったとても美しいところです。
ところがなんとその一部が神社によって不動産会社に売られてしまい、大金持ちを対象としたマンション建設が始まってしまったのです。
一番驚いたのは神社の周りに住んでいた人々でした。「私たちの大切な場をお金儲けのために売らないで」と叫ぶ住民運動が始まりました。
私たちは前回の市長選のときに糺ノ森を守ろうとする住民の方たち(糺ノ森 未来の会)と出会い、交わり、自分たちのこととして美しい糺ノ森を守る運動に加わりました。
みなさん。「そうだ、京都、行こう」という言葉をどこかで聞いたことがおありですよね。JRが京都旅行を売り込むために考え出したキャッチコピーです。
なんで「京都、行こう」なのでしょうか。京都に行けば、この国の古き良きもの、美しきもの、美味しいものに触れられると感じるからですよね。
しかしその京都では、長い間、地域の人々に一番大切にされてきた場が、お金儲けのために切り売りされているのです。京都という由緒ある町が虐待を受けているように僕には感じられます。
糺ノ森について、より詳しくは以下の「糺ノ森 未来の会」のFacebookページをご覧下さい。
https://www.facebook.com/糺の森-未来の会-394941354026233/
そもそも京都は観光で成り立っている町でもありますから、糺ノ森の破壊は京都の観光資源を台無しにすることでもあって、長い目で見れば誰も得をしない愚作です。
しかし少し前なら保守の方たちからすら待ったのかかったこうしたことまでがまかりとおってしまうのが、新自由主義の特徴です。
なぜって目先の株価のつり上がりばかりに意識が支配されて、先々まで見通して大切なものを守っていく観点がつぶされてしまうのが新自由主義だからです。
京都では他にも、二条城の周りの木々が切り広げられ、巨大なバスターミナル建設が進められたり、京都美術館の名前が企業に売られ「京都京セラ美術館」に変えられようとするなど、歴史的な宝ものの切り売りが続いています。
それで私たちはいつしか京都の良きものを守る側に立つようになりました。京都では少なくとも私たちの方が真性保守です。
京都の大切なものを守ること、歴史の中で長々と伝えられて来たさまざまなものを未来世代からの借り物と考え、大事にし、守り抜いて未来に渡して行くこと、それをしなくてはならない。そのために市政をかえる必要があるのです。
もちろん私たちが扱っているのはこうした問題だけではありません。これもまた新自由主義の特徴として、市民の生活に関する支出がどんどん切り縮められてしまっています。
とくに酷いのが教育や保育、福祉などの予算が切り捨てられ、現場がひどい状態になっていることです。
私たちはその犠牲者の1人として、あもう君という男の子のお父さんの榛葉さんと出会いました。あもう君は京都市の認可保育園のプールで溺れて亡くなってしまい、お父さんは裁判を闘われています。
その話を聞いた時に、あまりのことに唖然とするものがありました。そもそも榛葉さん夫妻はあもう君が「トイレで吐いたので救急車を呼んで運んだ」と言われて病院に呼び出されたのでした。
ところが病院に着いた時、ご両親は救急医から「非常に重篤な容態ですから覚悟してください」といわれたのでした。にもかかわらず園の側はまともな説明をしようともしなかった。
あもう君は結局、7日後に低酸素脳症で亡くなりました。2014年8月6日のことでした。ところが園はその間も子ども達の保護者達に「あもう君は体調不良で意識不明になった」と説明し続けました。未だに真実を知らない方がいるそうです。
その後も保育園と京都市は、榛葉さんご一家にあまりに冷酷で不誠実な対応をし続けました。そもそも死亡事故があったのに責任者の園長が会おうともしない。もちろん事実経過も何も明らかにされませんでした。
榛葉さんが一番知りたかったのは、あもう君がどのように亡くなったのかでしたがそれすらがまったく知らされない。そもそも誰も榛葉さんご夫妻にお詫びもなければ説明もない。
京都市はこうした保育園のあり方を擁護するばかりで、まったく榛葉さんたちの味方をしてはくれませんでした。ひどすぎる。涙無くしては聞けないお話です。‥この件に関しては詳しくは以下のページをご覧になってください。
あもう君の会 京都市認可保育園 プール死亡事故について
事実経過
http://www.withamou.com/summary
私たちが知ったのは命があまりに軽視されていることでした。そして悲しみに暮れている犠牲者、被害者に、京都市政がこれほどまでにむごくあたっていたということでした。
ぜひみなさん、それが「そうだ、京都、行こう」とJRがキャンペーンしている、いまの京都のリアルな一断面なのだということを知ってください。「おもてなし」も「和のこころ」も口先ばかり。拝金主義と命の軽視、そうして苦しむ人々をさらに踏みにじるような市政がまかり通ってしまっているのがいまの京都です。
だからこそ選挙で市長を変えたいのですが、しかし私たちの前には大きな壁が立ちはだかっています。
京都市政では長い間、共産党が唯一の野党であとはオール与党体制となっており、京都を変えようとする候補が共産党の支持を受けると、マスコミもすぐに「オール与党対共産党」と書き立ててしまいます。
それだけで選挙への関心が低まってしまい、結局、市政は改善されず、大切な場がお金で売り払われ、子どもや福祉のための予算が切り捨てられることが続いて来ているのです。
これを変えるために知恵を寄せ合おうというのが私たちの目指す「ぶっちゃけ選挙ばなし」です。
その際、「これまでの選挙のやり方はどうなん?」とか「候補ってどこでどうやって決まるの?」とか、いろいろなことをぶっちゃけあい、これまでになかった発想を少しでも広げることを目指したい。
その意味で私たちの自己変革、脱皮をも目指したい。これまでの閉塞感を打ち破り、私たちの手で新しい市長選挙をつくりだす道をひねり出したいと思います。
いずれにせよ、大事なのは、誰が候補になろうとも、その方に京都を変えてもらおうというのではなく、一緒になってみんなで京都を変えてゆくうねりを作って行くこと。
私たち「ウチら困ってんねん@京都」自身は、いまはもう一度、前回の市長選の候補、本田久美子さんに立って欲しいと考え、勝手に応援することを決めていますが、後からもっと違う方が出てくるのならそれでもいい。
誰が乗ってもすぐに快速で走り出せるような神輿をいまからもう作ってしまうこと、そのムーブメントに市長候補を迎えようというのが私たちの目指すところです。
日本はいま、大きな曲がり角に来ていて、私たちは憲法を守らなければいけないし、共謀罪を作らせてはいけないし、原発の再稼働もやめさせなくてはなりません。
沖縄の辺野古に新基地を作らせてはいけないし、原発事故の避難者を守らなければならないし、保養もやって、もっともっとたくさんの人が避難できるようにしなくてはいけない。
だからこそ野党共闘も進めて国政のあり方を変えなくてはいけないし、そのためにも森友問題だって、ここで安倍首相を逃がさないために、追求を続けなくてはなりません。
私たち「ウチら困ってんねん@京都」のメンバー自身が、いまここに書いたそれぞれの運動にも関わり、沖縄にいったり、祝島にいったり、本当に激しく動き続けています。いやここに書ききれないことも山ほどある。
その一つ一つの切実さ、大切さはだから当事者として分かりながら、しかし私たちは、私たちの立っている場の市政を、年月をかけて変えていく取組、みんなで未来のあり方を描いて行く試みもやらねばと思うしぜひやりたいと思うのです。
だから京都市民ではなくてもまったくかまいませんから、こんな私たちの試みにも立ち寄っていただけたらと思います。
今回は4人のスピーカーから選挙について思うところを話していただいて、その後にディスカッションを行います。
2008年、2012年に候補となった弁護士の中村和雄さん、
そのとき持ち寄って欲しいのは「自分が市長だったらどう京都市政を進めるのか」という思いです。そんなことをぶっちゃけあうところからも新しいヒントをつかめたらと思います。
以下にFacebookのイベントページを示しておきます。
まずはのぞいてみてください。お近くの方はぜひご参加ください。
京都のいまとこれからを考えるPart9
ぶっちゃけ選挙ばなしⅡ
https://www.facebook.com/events/223616921455479/
本記事(1379)に誤記入と思われる部分がありましたので、コメントを投稿させていただきました。
・「愚作」
→「愚策」
「明日に向けて(1381)迫り来る危機に備えよう!―書評『南海トラフ地震』(山岡耕春著 岩波新書)上」にも、
・「あくまでも予測であった、」
→「あくまでも予測であって、」
「選挙は社会の安全装置」
(池上 彰 著
政治のこと よく わからないまま 社会人に なった人へ
P. 038 より )
フェースブック 6/1 三日月知事 、素晴らしい ! と ありました。
高浜原発 再稼働 容認できない、、
京都市のこと身近だし、大事なことだと思います。
[未熟者が ひとりごと]
京都府 知事選挙・・・2018年4月かな
守田さんに出馬の要請は ないのですか ?
他にどなたか適任だと思われる方、いらっしゃいますか ?
知事が(トップが)変われば 多くの事が
変わるのではないでしょうか ?
3.11自主避難者のこと、、保養キャンプ、、
原発廃炉へ、、府市あわせ(不幸せ⁉︎)
給食無償化、、等々