明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2027)原発事故に備え、ヨウ素剤配布など原子力防災を進めよう

2021年04月28日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210428 23:30)

京都市での初のヨウ素剤配布会の成功を踏まえて

4月17日に京都市左京区下鴨近くの健ライトで安定ヨウ素剤の配布会を行い、72人分を配ることができました。
鈴木診療所の鈴木富美医師をはじめ、いろいろな方のご尽力で実現できました。まずはお礼申し上げます。
今回の配布会の成功を踏まえて、2か月後ぐらいにまた配布会を行います。また希望があれば京都市内外を問わず、各地に出向いて行います。

また今回の配布会用に向けて作ったビデオをリメイクし、各地で配布会を行うための説明ビデオに直しました。
今回も丹波篠山市の原子力防災ハンドブックをテキストとして使っています。
「とっとと逃げる」ことなど、原発からの命の守り方のもっとも大切なポイントを解説していますのでぜひご覧下さい。

ヨウ素剤配布に向けて 原発からの命の守り方を学ぼう
https://youtu.be/XGz9nEs4hHQ


次の原発事故が起こる可能性はとても高い

原子力防災を進めようと強調するのは、この間の電力会社や規制委員会の動向を見ていて、次の事故の可能性を強く感じるからです。
なぜってもうめちゃくちゃだからです。完全にモラルを喪失している。例えば東電があまりにひどいことは誰もがご理解いただけると思います。保守の方たちからも轟轟の非難が繰り返されるほどです。
しかし建前的な文句は言うけれども、政府サイドからは誰も東電を原発の運転や福島の廃炉過程から撤退させよとはけして言わない。モラルを欠いた東電に、相変わらず危険な原発に関わらせ続けています。


運転禁止命令を速報するFNNプライムニュース 4月14日 運転禁止命令がやっと出たけれども・・・

そもそもあれほどの事故を起こし、甚大な被害をもたらしたのに、誰も処罰すらされていない。福島原発事故はまったくけじめられていないのです。
他の電力会社も同じです。関西電力の場合、大判小判が配られ、会社幹部が受領していた問題がなんら解明されていません。九電は、川内原発再稼働にあたり、「破局的噴火は10年ぐらい前に分かる」などの大嘘をつき稼働を続けています。
さらに関電・九電・四電のうち、「特定重大事故等対処施設」を、二度延長された期限までに作った電力会社も一つもなかった。あまりに酷すぎますが、規制委員会がまともに規制しないので同じようなことが続いています。


左 藤井予知連会長が批判 東洋経済オンライン 右 そもそも総研より


そもそも福島原発事故は未解明なことばかり

福島原発事故そのものが未解明なことばかりです。例えば今年の1月26日に福島原発2,3号機の格納容器上部が、2~4京ベクレルというものすごい汚染にさらされていることが分かりました。
規制委の更田委員長が「燃料デブリがずいぶん高い所にあるようなもの」と語ったほどの汚染でしたが、これが意味するのは、事故の進展過程が、従来考えられていたものと大きく違っていたということです。それがまるまる10年経ってやっと見えてきた。
他にも昨年11月(事故から9年8カ月後)に3号機の爆発が、複数の爆発の連続だったという新たな仮説が唱えられました。これまた従来考えられていた爆発のメカニズムを覆す新解釈でした。


格納容器上部が高濃度汚染・・・福島第一原発2・3号機(2021年1月26日)ANN

これらから容易に類推できるのは、まだまだこうした「発見」が続くこと、つまり事故のあり方のアウトラインすらがまだつかまれてないということです。
にもかかわらず「福島事故の教訓を生かす」とうそぶいて、新規制基準が作られ、このもとに再稼働が行われていますが、どうしてそんなことができると言うのでしょうか。基本的なことすらまだ分かってないのに。
こういうウソだらけのあり方、誠実さのかけらもないあり方で、もともと危険な原発を運転している。だからものすごく危険なのです。次なる深刻な事故が防げるはずがない。


ヨウ素剤配布などで原子力防災の意識を高めましょう

これほど危険な状態が続いているのに、しかしいま世論はコロナ危機にばかり誘導され続けています。
原発事故前、原発の危険性をきちんと暴いてこなかったマスコミ、テレビ、そして諸政党が、これほどの危険を前に、コロナ禍への対応に偏り過ぎています。
しかし原発事故は日本の半分を壊滅させるほどの恐ろしい危険性を秘めています。いったん広範囲に被曝してしまえば汚染が非常に長く続く。いや今もそうなのです。東日本は深刻に被曝しています。


福島事故の深刻化を想定した近藤シナリオについて報じるFNN

この恐ろしい危険性、そして被曝の現実と向き合うために、ぜひ各地で原子力防災に取り組みましょう。
ヨウ素剤配布はその手始めです。ヨウ素剤を持ったらいつ飲むかを考えることになる。原発がどんな事故を起こしうるかを知ることにつながります。
だからこそ政府は、ヨウ素剤配布を原発の直近のごくわずかな地域にとどめようとしているのです。だったら私たちは市民の側から反対の行動をとりましょう。

みなさん。ぜひビデオをご覧ください。一緒に原子力防災を進めましょう。
https://youtu.be/XGz9nEs4hHQ


ビデオは丹波篠山市のハンドブックをテキストにしています!

#原子力防災 #安定ヨウ素剤 #原発からの命の守り方 #とっとと逃げる #福島原発事故は未解明 #電力会社のモラル喪失 

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