円覚寺から建長寺へと歩く。建長寺が目的地ではなく、奥にある半僧坊を訪れたかったのだ。
建長寺は鎌倉五山(建長寺、円覚寺、浄智寺、寿福寺、浄妙寺)第一位である。五山はいずれも臨済宗である。
臨済宗は、鎌倉幕府が開かれた頃に栄西が伝えた宗派で、当時としては新興宗教だった。これがなぜ鎌倉幕府に重んじられたかというと、アンチ比叡山としてである。
当時の寺院は単なる宗教施設ではない。今で云うところの商社にあたる。学問ばかりではなく、貿易もやれば、金貸しもやる。僧兵も繰り出すと云うことで、莫大な利益を得ていた。比叡山の横暴ぶりはよく知られている。それに対抗するために、新興の臨済宗を重んじた。
入口の総門。
巨大な三門。三門は、三解脱門の略である。ここを通ると、心が清浄になる。
仏殿と法堂。並んでいるので、横から見ないと、二つの建物があるのが分からない。
ここから奥へと、半僧坊まで歩く。