マイヤリング館といっても通じない。映画「うたかたの恋」の館であるといえば、わかる人も多いのではないだろうか。
有名なオーストリア帝国の皇太子ルドルフと男爵令嬢マリー・フォン・ヴェッツラが心中した館である。
この心中事件については二度映画化されている。戦前に製作されたものは、シャルル・ボワイエとダニエル・ダリューが主演した。ダニエル・ダリューの美少女ぶりが評判になったという。DVD化されているので、その美しさを知ることができる。
ルドルフ皇太子の父親はフランツ・ヨーゼフ一世、母親は有名なエリーザベトである。
マイヤリング館はウィーンから40キロほど離れた場所に建築されたものである。
周囲は田園である。
マイヤリング事件については謎が多い。心中ということになっているが、真相は不明。暗殺説もある。皇室・王室のこの種の事件は闇に葬られる。
マイヤリング館は事件後カルメル修道会に寄贈された。今でも内部に小さな教会がある。