昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ごめんね…… (五)

2018-01-08 21:36:57 | 小説
お忘れかもしれませんねえ。前回のキモをば少しだけ。 ――――「みんな。これに、歌詞を付けてよ。みんなで歌おうよ。それで、卒業後も同窓会の時なんかにさ、校歌と一緒に…」 「なんだよ、それ。許可、貰ってんのかよ」友人の声を遮って、Sが咎めた。 「許可って、そんなの…。卒業したら、みんな別れちゃうんだし。 良い思い出になればと思ってるんだ。このメロディが気に入らなきゃ、替え歌でも良いと思うんだ」  そしてその後、女子の文字で歌詞が書きこまれたけれども、卒業に至っても誰も歌うことはなかった。 以来クラスの中での友人は浮いた存在となってしまい、その友である私は変人扱いされる始末だった。 . . . 本文を読む

NTTコム リサーチ

NTTコム リサーチモニターに登録!