昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ブルーまぁだらぁ 蒼い友情 十三

2010-03-02 20:45:02 | 小説
パタパタという軽やかなスリッパの音で、
ようやく新一の呪縛から逃れられた。
昨日の回想から脱け出た。

新一と別れてこの地に来て、穏やかな朝を迎えた私だ。
空気の美味しさを、幾度となく繰り返す深呼吸で、堪能した。
まるで故郷に帰ったかと錯覚させられる。

ふと思った。
気心の知れた者との、棘のある会話の中に見出す愛。
そして又、他人との穏やかな会話の中に見出す冷たさ。

新一に教えられる物事の裏表。
知らずにいた方が、
分からず終いの方が良いことも多々あるだろうに。

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