昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

One Pass Way ~ブルー・ごしぃっぷ~ (十五)

2009-12-18 18:48:54 | 小説
しかしいつかは洩らすであろうと、
皆が聞き耳を立てています。

元々口数の少なかった老婆ですが、
最近はまた、めっきりと口を動かさなくなったのです。

時とすると、ひと言も発しない日もあるようになりました。

「誰ぞ、もう聞き出しておるのでは?」

そんな声が、そこかしこで聞かれるようになりました。

しかし確かめる術はありません。

表面的には、互いに笑みを見せ合っている村人たちです。

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