“一人で行くなんて言ったら、
顔を真っ赤にして怒るでしょね。
さあてと、急がなくちゃ。
話を合わせてもらわなくちゃね。”
正三とは、まだ面識のない小夜子だ。
さすがに正三本人に声をかけることははばかられる。
正三の妹幸恵が、小夜子の一学年後輩だと言うことは分かっていた。
で、幸恵を介しての接触を考えた。
“正三だと!ふん。
あんな小せがれなんぞ、小夜子には不釣合いじゃわい。
仕方ない、儂が行こうか。”
「小夜・・」
呼びかけようとした茂作翁だったが、戸口に佇む小夜子にハッと息を呑んだ。
夕陽に染まり金色に輝く小夜子、その神々しさに思わず手を合わせてしまった。
“南無法蓮華経、
南無法蓮華経、
南無法蓮華経、・・・”
“天子さまのお子さまでも、小夜子には不釣合いじや。”
思わず呟く、茂作翁だった。
顔を真っ赤にして怒るでしょね。
さあてと、急がなくちゃ。
話を合わせてもらわなくちゃね。”
正三とは、まだ面識のない小夜子だ。
さすがに正三本人に声をかけることははばかられる。
正三の妹幸恵が、小夜子の一学年後輩だと言うことは分かっていた。
で、幸恵を介しての接触を考えた。
“正三だと!ふん。
あんな小せがれなんぞ、小夜子には不釣合いじゃわい。
仕方ない、儂が行こうか。”
「小夜・・」
呼びかけようとした茂作翁だったが、戸口に佇む小夜子にハッと息を呑んだ。
夕陽に染まり金色に輝く小夜子、その神々しさに思わず手を合わせてしまった。
“南無法蓮華経、
南無法蓮華経、
南無法蓮華経、・・・”
“天子さまのお子さまでも、小夜子には不釣合いじや。”
思わず呟く、茂作翁だった。
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