昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

親娘の、哀しい会話…

2013-05-07 18:26:40 | よもやま話
先日、久しぶりに会った女性から、こんな話を聞きました。

94歳になる、ほぼ寝たきりのご老人が
「わし…まだ、生きてていいんかいのぉ…?」
と、弱々しく問いかけたそうです。

62歳になる娘、こんな返事を返したそうです。
「100歳を過ぎるとね、お葬式の費用を出して貰えるんよ。
それまで、頑張ってよ。」

「そうか。まだ、生きてて良いんじゃな。」
「そうだよ、良いんだよ。」

もちろん、お葬式の費用の援助など、あるはずもありません。
とっさの機転を利かした、方便の嘘です。

その嘘を、94歳のご老人が信じられたかどうかは、分かりません。
でも、「生きてて良いんじゃな」という言葉は、
私の胸に、哀しく突き刺さりました。



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