人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

アリス=沙良・オットのこと

2011年02月21日 21時19分33秒 | 日記
先ほど映画音楽の中でベートーベンの「ワルトシュタイン・ソナタ」のことについて触れたが、今年に入ってナマでこの曲を聴いたのを思い出した。それは1月12日(水)オペラシティ・コンサートホールで開かれたアリス=沙良・オットのピアノ・リサイタル。この日は前半がメンデルスゾーンの「厳格な変奏曲」とベートーベンの「ワルトシュタイン・ソナタ」、後半にショパンのワルツとスケルツォが弾かれた。オットはそれぞれの作曲家の曲を見事に弾き分けていたが、とくに軽快なテンポの「ワルトシュタイン」が良かった。
このリサイタルの前週の1月7日(金)サントリーホールで開かれた東響の第585回定期演奏会で、彼女をソリストにリストのピアノ協奏曲第1番が演奏された。リスト生誕200年という節目の今年に、東響はこの曲を新年初の定期公演にぶつけてきたのではないか。オットをソリストに迎えて。どちらかというと細身の、決してがっちりした体型ではないが、奏でられる音は力強く、聴く者に迫ってくるものだった。
演奏が終わって舞台の袖に引っ込むときにロング・ドレスをちょっとたくし上げて早足で歩いていたが、「あれっ?!」と思った。彼女は靴をはいていない!つまり素足で演奏をしていたのか?まさか!!と思ってプログラムを見ると、解説者が「彼女は素足で演奏する」と書いていた。間違いなく彼女は素足のピアニストだった!素足の方がペダル操作がスムーズに行くのか、専門外なのでわからない。とくに冬場は床も冷たいだろうに、演奏に差し支えないのだろうか?などと余計な心配をしてしまった。演奏会後のサイン会はホワイエを5往復するほど長蛇の列。もちろん、家から持参した彼女のショパンのCDにしっかりサインをもらってきたのは言うまでもない。
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映画と音楽について

2011年02月21日 18時33分35秒 | 日記
今年に入って観た映画は次の5本。「ゴダール・ソシアルスム」「METオペラ:ドン・カルロ」「闇の列車・光の旅」「トイレット」「トロッコ」。映画を観るときいつも気になるのはどんな音楽がどういうシチュエーションで使われているかということだ。とくにクラシック音楽が流れてくると、だれのどういう曲かを思い起こす。今年観た中では「トイレット」でベートーベンのピアノソナタ「ワルトシュタイン」がテーマ音楽のように使われていたほか、ピアノを弾くシーンではリストの「コンソレーション」が弾かれていた。久々に観た心温まるいい映画だった。
昨年は99本観たが、最も印象に残っているのは「シャッター・アイランド」で流れた音楽だ。主人公2人が部屋に入ると音楽が流れている。ピアノの連打に弦楽器が深く静かに重ねられて流れていく。一人が「ブラームスだ」という。観ているこちらも「ブラームスらしいぞ。ピアノ四重奏にこんな曲があったかな」と思う。すると、もう一人が「マーラーだ」という。こちらは「えっ!?まさか・・・」と思う。しかしそこに流れていたのはマーラーが若い時に作曲したピアノ四重奏曲・イ短調だということがわかる。まさか、と思ったのは、若い時とはいえマーラーはこんなにブラームスに近い音楽を書いていたのかという驚きだった。映画を観たその日は、家に帰って早々にCDを引っ張り出してその曲を聴いたのを覚えている。
映画との出会いは音楽との出会いでもある。これからどんな映画にどんな音楽が使われているか観て聴くのが楽しみだ。
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