人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

飯森範親 ✕ 金子三勇士 ✕ 東京ニューシティ管弦楽団で バルトーク「ピアノ協奏曲第3番」、マーラー「交響曲第5番」を聴く~フェスタサマーミューザ

2021年08月06日 07時19分20秒 | 日記

6日(金)。わが家に来てから今日で2400日目を迎え、河村たかし・名古屋市長が4日、東京五輪ソフトボールで金メダルを獲得した後藤希友投手の表敬訪問を受けた際、メダルをかじるパフォーマンスをしたことについて、市役所には苦情電話が殺到し、SNS上でも批判が殺到したことを受け、河村市長は4日夜、謝罪するコメントを出した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     河村市長の行為によって「尾張名古屋」が「終わり名古屋」にならなければよいが

 

         

 

昨日、夕食に「トンテキ」「生野菜サラダ」「冷奴」を作りました 午後コンサートがあるため、午前中に作っておきました

 

     

 

         

 

昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールでフェスタサマーミューザ参加公演「東京ニューシティ管弦楽団」のコンサートを聴きました プログラムは①バルトーク「ピアノ協奏曲第3番」、②マーラー「交響曲第5番 嬰ハ短調」です 演奏は①のピアノ独奏=金子三勇士、指揮=飯森範親です

東京ニューシティ管弦楽団は1990年創立の若いオーケストラで飯森範親がミュージック・アドヴァイザー(次期音楽監督)を、内藤彰がエグゼクティブ・コンダクターを、曽我大介が正指揮者を務めています 楽団員数は在京オケで最少の42名です

開演15時の40分前から飯森氏によるプレトークがありましたが、見た目から体調が悪いようで、どうやら熱中症に罹ったようです トークの途中でスタッフに水を求めていました 大丈夫か、次期音楽監督 

 

     

 

会場は6割方埋まっているでしょうか     オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並び。コンマスは執行恒宏です    フルートのトップは元・新日本フィルの荒川洋です。トラバーユしましたね

1曲目はバルトーク「ピアノ協奏曲第3番」です この曲はベラ・バルトーク(1881‐1945)が亡命先のアメリカで1945年に作曲しましたが、未完のまま同年9月に死去したことから、弟子のシェルイ・ティポールが完成させ、翌1946年にフィラデルフィアで初演されました 第1楽章「アレグレット」、第2楽章「アダージョ・レリジオーソ」、第3楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります

ソリストの金子三勇士は1989年、日本人の父とハンガリー人の母とのもとに生まれました 6歳で単身ハンガリーに渡りバルトーク音楽小学校に入学。2001年からは11歳でハンガリー国立リスト音楽院大学に入学。2006年に全過程取得と共に帰国、東京音楽大学付属高等学校に編入。東京音楽大学を首席で卒業、同大学院修了 2008年バルトーク国際ピアノコンクール優勝など数々の国際コンクールで優勝しています

飯森の指揮で第1楽章に入ります。冒頭の独奏ピアノによるフレーズは印象的です 金子は語りかけるように丁寧に演奏します 第2楽章は弦楽器の繊細な演奏に導かれて、独奏ピアノが静謐な佇まいで入ってきます。この曲の白眉です 第3楽章は一転、エモーショナルな演奏が展開しエネルギッシュに曲を閉じます

金子は満場の拍手に、リスト「愛の夢    第3番」をロマンティックに演奏、再び大きな拍手を浴びました

 

     

 

プログラム後半はマーラー「交響曲第5番 嬰ハ短調」です この曲はグスタフ・マーラー(1860‐1911)が1901年から翌02年にかけて作曲、1904年にケルンでマーラー自身の指揮により初演されました マーラーは1901年の夏、オーストリアのヴェルタ―湖畔で第5交響曲のスケッチに着手しますが、その年の11月にウィーンの画家エミール・シントラ―の娘アルマ・シントラ―と出逢います。惹かれ合った2人は同年1月に婚約を発表、翌1902年3月に結婚します    この時マーラーは42歳、アルマは23歳でした。「愛があれば年の差なんて」というわけです この曲の第4楽章「アダージェット」は甘い生活の結晶とでも言うべきロマンティシズムの極致をいく音楽です

第1楽章「葬送行進曲:正確な歩みで、厳格に、葬列のように」、第2楽章「嵐のような動きで、より激しく」、第3楽章「スケルツォ:力強く、早過ぎずに」、第4楽章「アダージェット:非常に遅く」、第5楽章「ロンド 〜 フィナーレ:快速に、快活に」の5楽章からなります

オケが拡大します。ホルンは7本です    飯森の指揮で第1楽章が、独奏トランペットの葬送ファンファーレで開始されますが、このトランペットが素晴らしい    ツイッターによると首席の依田康幸氏らしいです。また、トロンボーンが負けず劣らず冴えた演奏を展開します     第2楽章では弦楽器の渾身の演奏が光ります    第3楽章では、7人のホルンのうち1人がステージ左サイドのハープの脇にスタンバイします     この楽章はさながらホルン協奏曲のようにホルンが活躍しますが、この人の演奏が文句なしに素晴らしい     ツイッターによると首席奏者の小田原瑞輝氏とのことです。飯森氏はクラリネット、オーボエにベルアップ奏法を求めます    この楽章ではトロンボーン、チューバの演奏が冴えていました     第4楽章は作曲者の指示通り「非常に遅く」そのままの演奏で、かなりゆったりしたテンポで演奏されますが、弦楽アンサンブルがとても美しく響きます     何より素晴らしいと思ったのはハープです     私はこれまで何回もこの曲を聴いてきましたが、今回の演奏が一番良かったと言っても過言ではないと思います あのハーピストは誰だろうか?  是非、またどこかで聴きたいと思いました 第5楽章は冒頭のホルンが素晴らしい 飯森はこの楽章でもクラリネット、オーボエにベルアップ奏法を求めます 弦楽器の渾身の演奏が迫ってきます オーケストラ総力を挙げてのフィナーレは、音楽への熱中を通して指揮者の熱中症を吹き飛ばす爽快な演奏でした

それにしても、マーラーやブルックナーのシンフォニーは、音楽を聴くというようよりは音のシャワーを浴びるという方が相応しいかもしれない、と思います

前述の通り、このオケの楽団員数は42名ですが、この日ステージに上がったのは弦楽奏者だけでも49名。管楽器・打楽器を含めて80名を超えていました ということは、約半数がエキストラ奏者ということになります つまり、特にマーラーやブルックナーなどの大規模編成の作品を演奏するときには、楽団員と同じ数のエキストラを集めなければコンサートが成り立たないことになります この辺がこのオケの課題かもしれません しかし、東京シティ・フィルとともに、これからが期待される若いオーケストラだと思います

 

     

     

コメント
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