17日(火)。わが家に来てから今日で2411日目を迎え、香港の大規模デモを主催してきた民主派団体、民間人権陣線は15日、香港国家安全維持法のもとで活動を続けることは難しいと判断、解散したと発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
覇権主義政策を推し進める中国・周近平の傀儡政権のもとでは 自滅しかないのか!
昨日、夕食に「野菜と挽肉のドライカレー」を作りました 今や私の定番料理なので失敗はありません カレーにはワインですね
昨日、新宿武蔵野館でぺテル・べブヤク監督による2020年製作スロヴァキア・チェコ・ドイツ合作映画「アウシュヴィッツ・レポート」(94分)を観ました
第2次世界大戦中の1944年、ユダヤ人が収容されたアウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所で、過酷な労働を強いられて殺害される人々の遺体記録係をしているスロヴァキア系ユダヤ人のアルフレート(ノエル・ツツォル)とヴァルター(ぺテル・オンドレイチカ)は、ナチスドイツによる残虐な行為の証拠を持ち出し、有力者に届けるために脱走を企てる 脱走に協力した仲間たちは一日中立たされ「正直に話せば全員宿舎に戻れるんだぞ」と執拗に拷問されるが、誰も口を割らない。アルフレートたちは3日間収容所の敷地内の資材置き場に潜伏した後、ホロコーストの真実を世界に伝えるため収容所を脱出し国境を目指す 奇跡的に救出された2人は、赤十字職員にレポートを提出し、赤十字から収容所に届けた医療品や食料などの援助物資は囚人に渡ることがないというアウシュヴィッツの実態を告白した上で、「収容所を爆撃し破壊するべきだ それは囚人たちも望んでいることだ」と懇願するが、それが実現することはなかった しかし、このレポートによって12万人のユダヤ人たちの命が救われることになった
この作品は、アウシュヴィッツ強制収容所を脱走した2人の若いスロバキア系ユダヤ人のレポートによって、12万人のユダヤ人の命が救われた実話に基づいて製作された人間ドラマです
ぺテル・べブヤク監督はこの映画を撮ろうと思った理由について、「近年、スロヴァキアに限らず、ヨーロッパ全土でファシスト思想を持つ政党を支持したり容認したりする傾向が強まっていることに対する危機感からだ」「沈黙を保つことは過激者を支持していることと同じである。先人たちの過ちを繰り返してはならない」と語っています
映画の冒頭、収容所の小さな楽隊によって演奏されるヨハン・シュトラウス1世の「ラデツキー行進曲」に合わせて囚人たちが行進します また、次の行進シーンではヴェルディの歌劇「アイーダ」の凱旋行進曲が演奏されます そして3度目の行進シーンではヨハン・シュトラウスⅡ世の「美しく青きドナウ」が演奏されます いずれの曲も、恐ろしいアウシュヴィッツ強制収容所の実態からかけ離れた、楽しくウキウキする音楽です スクリーンに流れるこれらの音楽を聴きながら、監督はアンビバレンスを狙ったのだろうと思いました 楽しいシーンでは悲しい曲を、悲しいシーンでは楽しい曲を流して、より愉悦性や悲劇性を際立たせる手法です
ところで、「収容所と音楽」ということで思い出すのはシェーンベルク「世の終わりのための四重奏曲」です フランスの作曲家オリヴィエ・メシアンは第2次世界大戦でドイツ軍の捕虜となり、ゲルリッツにある捕虜収容所に収容されましたが、1940年に収容所内で作曲したのがこの作品です 四重奏と言っても、ヴァイオリン、クラリネット、チェロとピアノによる変わった編成による四重奏曲です これは、メシアンが収容所で出会った3人の演奏者との偶然の出会いによります 一人でも別の楽器の演奏者だったらまったく異なる四重奏曲になっていたはずです 初演は1941年1月15日、第27兵舎でメシアンのピアノほかで行われました 収容所では、音楽家は捕虜の中でも比較的優遇されていたようです
しかし、これからは収容所で書かれる音楽があってはなりません