24日(月・休)。わが家に来てから今日で3695日目を迎え、ロイター通信が2月13~18日に行った調査によると、米国のトランプ大統領の支持率は就任直後の47%から44%に低下し、不支持率51%を7ポイント下回った というニュースを見て感想を述べるモコタロです
世界を相手に喧嘩を売っているトランプ政権が いつまでも支持されるわけがないぜ
昨日、王子ホールで「モーツアルト・シンガーズ・ジャパン Vol.6 ~ ピアノ伴奏で楽しむモーツアルト オペラ・プロジェクト」公演を聴きました プログラムはモーツアルトが20代で手掛けた未完のオペラ3部作(「ツァイーデ」「騙された花婿」「カイロの鵞鳥」)です
出演はツァイーデ/チェリドーラ=種谷典子、エヴジェニア/アウレッタ=全詠玉、ベッティ―ナ/ラヴィ―ナ=重田栞、ゴーマッツ=望月哲也、太守ソリマン/ブルケリオ/カランドリーノ=伊藤達人、ドン・アストルバレ/ビオンデルロ=金山京介、キキビオ=近藤圭、ボッコニオ=鹿野由之、ピアノ=髙田恵子です
王子ホールは前回いつ来たのか思い出せないほど遠い昔です 銀座三越の裏だったよな、と思い出しながら何とか辿り着きましたが、ホールが2階にあることは忘れていました
全315席の小ホールということもあって、会場は満席です 自席はⅠ列4番、左ブロック右から2つ目です
公演は、企画の宮本益光が狂言回し役を務め、各曲の冒頭でその作品の作曲の背景やストーリー内容などを、モーツアルトがウィーンから故郷ザルツブルクにいる父親に出した手紙を紹介しながら進めていきます
1曲目は「ツァイーデ(後宮) K.344」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1779年から80年にかけて作曲したジングシュピール(歌芝居)ですが、未完に終わりました
物語は「ツァイーデはトルコの王に気に入られ後宮にいるが、その暮らしが気に入らない
同じ土地出身の奴隷と恋仲になり駆け落ちするが捕らえられてしまう。太守ソリマンは逃げたツァイーデに怒り狂う
」という内容です
物語の構成は、この曲の直後の1781年から翌82年に作曲された「後宮からの誘拐」に生かされています
ツァイーデを歌った種谷典子と太守ソリマンを歌った伊藤達人は、ともに新国立劇場オペラ研修所の出身者ですが、私は彼らが研修生時代から聴いています 二人ともモーツアルトの「フィガロの結婚」等に出演していました
あの頃のイメージのまま、この日に間近に姿を見てアリアを聴いたのですが、二人ともすっかり成長し貫禄が出てきて、歌唱も見違えるように魅力に溢れていて驚きました
種谷の歌ったアリア「安らかにお休み、いつまでも」と「虎よ! ひたすら爪を研ぐがいい」が素晴らしかった
前日聴いたオペラ研修所の若き研修生たちも、いつかはこの二人のように頭角を現して、オペラ劇場で活躍する歌手に成長してほしいと思います
休憩後の1曲目は「騙された花婿 K.430(K6 424a)」です この曲は1783年に作曲されたオペラ・ブッファ(喜歌劇)ですが、未完に終わりました
物語は「ちょっと間の抜けたお金持ちおじさんのボッコニオは若い美女エウジェーニアと婚約する
彼女には婚約者ドン・アスドゥバーレがいたが、戦死したと聞いていた
ところがその婚約者が帰ってきたから大騒ぎ
」という内容です
この曲は未完であるのに「序曲」があります 髙田恵子さんのピアノ独奏で軽快に演奏されましたが、いかにもブッファの序曲といった ユーモアのセンスを感じる曲でした
伊藤が歌ったアリア「いったいどこにこんな眼が見出せるだろうか?」は良く通る高音が絶好調でした
最後の三重唱「なんという災難だ!」は楽しく聴けました
最後の曲は「カイロの鵞鳥 K.422」です この曲は1783年に作曲したドラマ・ジョコーソ・ぺル・ムージカ(オペラ・ブッファ)ですが、未完に終わりました
物語は「幽閉された恋人を救うため『カイロからのプレゼント』として鵞鳥(がちょう)を贈るが、実はその鵞鳥は作り物で、中に人が隠れている」という「トロイの木馬かよ
」という内容です
全員出演のフィナーレ「仕事だ、お前たち、早く、早く!」は、モーツアルト特有のアンサンブルの魅力溢れた合唱で、「フィガロの結婚」のフィナーレを思い起こしました
個人的には新国立オペラ研修所出身の種谷、伊藤の二人に肩入れしてしまいますが、言うまでもなく宮本をはじめ他の歌手陣も素晴らしい歌唱を披露しました
ピアノ1台でオーケストラ役をこなした髙田恵子さんの活躍は特筆に値します
また、未完のオペラを補筆しピアノリダクションを担ったキハラ良尚氏の仕事がなけれは、この日の公演は成り立たなかったと言えます 客席からステージ上に呼ばれカーテンコールに応えましたが、素晴らしい仕事に大きな拍手が送られました
宮本益光氏の構成による本シリーズはモーツアルトのオペラの魅力を十二分に引き出しているという意味で、素晴らしい企画だと思います これからも日程の許す限り聴きたいと思います
この公演をもって、金曜を除く6日連続コンサートという怒涛の1週間が終わりました 先週はコンサート以外にも確定申告や義父の納骨式などもあったので、いささか疲れました
幸い今日は何の予定もないので ゆっくり過ごし、明日からの3日連続コンサートに備えたいと思います