20日(土)。わが家に来てから今日で3049日目を迎え、ロシアによるウクライナ侵略で、最激戦地の東部ドネツク州バフムトを巡る戦闘に露軍側で参加している民間軍事会社「ワグネル」トップのプリゴジン氏は18日、「バフムトの北方で露正規軍が570メートル後退し、ワグネル部隊の側面をがら空きにした」と非難する声明を交流サイト(SNS)上で発表、「戦線をなお数日間は保持するよう露国防省上層部に要求する」と述べた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
プーチンもプリゴジンを止められないようだ 仲間割れ大歓迎! 相撃ちしたらいい
昨日、夕食に「チキンステーキ」と「シメジの味噌汁」を作りました 「チキンステーキ」は久しぶりに作りましたが、柔らかく焼けて美味しかったです
昨夜、サントリーホールで読売日響「第662回 名曲シリーズ」を聴きました プログラムは①モーツアルト:歌劇「ドン・ジョバンニ」序曲、②カミロ「ピアノ協奏曲第2番”テネリフェ”」(日本初演)、③モーツアルト「交響曲第28番 ハ長調 K.200(189k)」、④ラヴェル「ボレロ」です 演奏は②のピアノ独奏=ミシェル・カミロ、指揮=鈴木優人です
オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置をとります コンマスは長原幸太です
1曲目はモーツアルト:歌劇「ドン・ジョバンニ」序曲です このオペラはウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1787年に作曲、同年10月29日にプラハのエステート劇場で初演されました 本番2日前になっても「序曲」が出来上がっておらず、モーツアルトは妻コンスタンツェとおしゃべりしながら、1晩で作曲したというエピソードが残っています 天才モーツアルトにとっては、頭に浮かんだメロディーをそのまま譜面に写すだけで良かったのでしょう そうでなければ初演までの写譜(当時はコピー機などない!)やリハーサルの時間が取れません
鈴木の指揮でデモーニッシュな序奏が開始されます 徐々に緊張感が高まっていきますが、一転して軽快な音楽が展開します モーツアルトのオペラの「序曲」にはオペラのエッセンスが凝縮されていることが良く分かります
2曲目はカミロ「ピアノ協奏曲第2番”テネリフェ”」の日本初演です この曲は1954年ドミニカ生まれのジャズ・ピアニスト、ミシェル・カミロが、カナリア諸島の最大の島テネリフェの「アウディトリオ・デ・テネリフェ」から委嘱されて作曲、2009年3月13日に初演された作品です 第1楽章(第1部・第2部)「マエストーソ、アレグロ・デチーソ、モデラート、ヴィヴァーチェ、マエストーソ、ヴィーヴォ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ・アラ・ダンツァ」の3楽章から成ります
聴衆のみならず楽員からも大きな拍手で迎えられたカミロが登場し、ピアノに対峙します 鈴木の指揮で第1楽章に入りますが、この楽章は「テネリフェ島のテイデ火山を訪れた際にインスピレーションを受けた音楽」とのことで、序奏部こそ低弦による静かなメロディーが奏でられますが、すぐに鋭角的なリズムを中心とするアレグロに移ります 本人しか演奏できないのではないかと思わされる超絶技巧曲を、オケとの丁々発止のやり取りで、またソロによる超高速演奏でガンガン弾きまくります 「スペクタル」とでも言いたくなるような、映画音楽として使えるような音楽です しかし、終結部は静かに閉じます 第2楽章は一転、ピアノ・ソロとオケとのハーモニーが美しく響きます 第3楽章に入ると、ピアノ・ソロと打楽器奏者総動員によるダンスのリズムが展開し、弦楽器の渾身の演奏とのコラボによりエキサイティングなフィナーレを飾りました
満場の拍手とブラボーの嵐にカミロは、手に持ったハンカチを上空に投げ上げました それはあたかもトライを成功させたラグビー選手が、直後にボールを投げ上げる光景と同じに見えました カミロは会場いっぱいの拍手に応え、ゴールキックをする代わりに「カリブ」という超絶技巧の自作曲をアグレッシブに演奏、再び大きな拍手とブラボーの嵐に包まれました 再びボールを、もとい、ハンカチを投げ上げたことは 言うまでもありません
プログラム後半の1曲目ははモーツアルト「交響曲第28番 ハ長調 K.200(189k)」です この曲は1774年にザルツブルグで作曲されました 第1楽章「アレグロ・スピリトーソ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「メヌエット:アレグレット」、第4楽章「プレスト」の4楽章から成ります
鈴木の指揮で第1楽章に入りますが、軽快なテンポ設定に好感が持てます モーツアルトはテンポが肝心です 金子亜未のオーボエが素晴らしい 第2楽章では第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが左右に分かれる対抗配置の効果が表れていました 第3楽章では松坂隼の柔らかいホルンが冴えています 第4楽章はモーツアルトらしい愉悦感に満ちた軽快な演奏が繰り広げられました 同じ時期に作曲された作品では「交響曲第29番」が有名ですが、この第28番もセレナーデのような素敵な作品です
最後の曲はラヴェル「ボレロ」です この曲はモーリス・ラヴェル(1875-1937)が1928年にバレエ・ダンサーのイダ・ルビンシテインの依頼により作曲、同年11月22日にパリ・オペラ座で初演されました 飯尾洋一氏のプログラム・ノートによると、「ラヴェルは当初アルベニスのピアノ曲『イベリア』をオーケストレーションするつもりだったが、編曲の権利にまつわる問題から諦め、バレエ初演の3週間前になって、新たにオリジナルの作品を書くことを決心した ラヴェルは時間がないのだから『ごく単純な譜面を考えるしかない』として、ボレロを書き上げた」とのことです この曲の大きな特徴は、基本パターンの反復と、全曲を通した大きなクレッシェンドにより構成されることです 小太鼓のリズムに乗せて、エキゾチックな主題が次々と楽器を変えながら奏でられていき、最後にどんでん返しで曲を閉じる、というものです
鈴木の指揮で演奏に入ります。フルート ⇒ クラリネット ⇒ ファゴット ⇒ エス・クラリネット ⇒ オーボエ・ダモーレ・・・という順に楽器を変えて同じメロディーが奏でられていきます 読響と言えども完璧な演奏とはいかず、2,3の楽器ソロが不安定になったところがありました それだけこの曲は演奏者からすればプレッシャーが大きいのでしょう
そうは言うものの、最後の大団円の終結部ではステージに乗ったすべての楽器が咆哮し、炸裂し、刻みました 会場は満場の拍手で温度が2度上昇しました この曲は誰が指揮をしてもそれぞれのソリストが名人芸で役割を果たし、オケがバックアップすればこういう結果になる、と思ってしまうのは素人考えでしょうか
振り返ってみると、この日のコンサートはカミロの「ピアノ協奏曲第2番」の日本初演が一番印象に残りました ステージ上に収音マイクが林立し、テレビカメラが数台稼働していたので、いずれ日テレで放送されると思います
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