人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「書くことは、削ること」~評論家・小林秀雄の教え

2012年01月13日 06時25分51秒 | 日記

13日(金)。昨夕は新年初めて,地下の炭火焼き鳥OでS監査役,E部長,T君と飲みました名目はE部長とT君の快気祝いです.単に風邪が治っただけの話ですが,お酒を飲むのに名目は何でもいいのです.ということで,きょうも朝から頭が痛いのです 

ところで,ここ2~3日の冷え込みはハンパないっすね ”冷え込み”といえば思い出すことがあります。

今から遡ることン十年前、高校の時の英語の授業で老教師が黒板に、下の英文を書きつけ、「日本語に訳しなさい」と言いました

  You might oh’made today’s some fish.

周りの連中は首を傾げていましたが、私は直感的に”翻訳”しました。

  言うまいと思えど今日の寒さかな

こんなくだらない問題を考える教師のレベルの低さに”冷え込み”を感じました。さむっ

 

  閑話休題    

 

日本記者クラブ会報(2012年1月10日号)のリレーエッセー「私が会ったあの人」に、毎日新聞特別顧問で元「余禄」執筆者の諏訪正人さんが小林秀雄の思い出を書いています 小林秀雄とは、文芸評論から美術評論、音楽評論まで鋭い批評で知られた”その道の達人”です。彼の著書「モォツアルト」はクラシック音楽愛好家、とくにモーツアルト愛好家のバイブル的な存在です

諏訪さんは1975年9月に小林秀雄と今日出海との対談を実現させ「交遊対談」として毎日新聞朝刊に連載しましたが、その時のエピソードを書いています

初めて小林に会った印象は「白髪の中肉中背、温厚な顔に射るような目が光っていた。剣士の目だと思った」と表現しています。当時、小林秀雄は72歳でした

新聞の文章の話になると小林は「リアルな目を知らず知らずに失っている」と嘆いたそうで、話の途中で「この、ばか」と新聞記者を代表して何度も怒られた、と書いています。対談の内容をまとめた文章を引き取りに行くと、しゃべった内容が引き締まった文章に書き直されていたといいます 「しゃべることと書くこととは違う」というのが小林氏の主張なので、諏訪さんは書き直さざるを得なかったといいます

そして、小林は「座談会だけじゃない。僕の原稿はだんだん短くなる」と宣言したそうですが、その通りになったといいます そして告白します「私は身にしみてわかった。書くとは、削ることなのだ」と

私が毎日書いているブログの拙文も、実は、最初に2割ほど多く書いた文章を、推敲して削った上で立ち上げています。そういう意味では「書くとは、削ること」という意味が自分なりに理解できます。「冗長だからもっと削れ」と言われる向きもあろうかと思いますが、これが能力の限界です。これからも相変わらずお付き合いのほどを・・・・

 

              

 

〔追伸〕

今日の朝日新聞(東京14版)社会面に「全国の元日紙面見比べ~プレスセンタービルで31日まで展示」という記事が載りました

北は北海道から南は沖縄県まで、全国の129紙が展示されています。午前8時半から午後10時半まで誰でも無料でご覧いただけます。日曜・祭日は休刊日ですのでご注意ください

 

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