24日(火)。昨夕は仕事でE部長、テナントSのF氏、N氏とHCビル地下のKで飲みました月曜からの飲み会は極力避けたかったのですが、テナントさん優先なのでやむを得ません 9時過ぎまで飲み続けましたが、横綱級の体格のF氏は焼酎のボトル1本を一人で軽く空けていました こういう人を相手に飲むのは今回限りにしたいものです。その後、E部長は2人に拉致されタクシーで北の方面へ連れ去られました 行き先がミサイルを宇宙ロケットと言い張る某国でなければいいのですが・・・・・・・・
閑話休題
村上春樹著「1Q84 BOOK1」(前編・後編。新潮文庫)を読み終わりました BOOK1とBOOK2は2009年5月30日に、BOOK3は2010年4月16日に単行本で発売されました。このうちBOOK1が文庫本として今年4月1日に発売されたので購入しました
この本のタイトル「1Q84]は、ジョージ・オーウェルの近未来小説「1984年」に倣っていますが、1995年に起きた「オウム真理教の地下鉄サリン事件」に触発されたと言われます
まだBOOK1しか読んでいないので物語の全体像は分からないのですが、BOOK1では、スポーツインストラクターであり、同時に暗殺者でもある青豆が主人公となる「青豆の物語」と、予備校の数学教師で小説家を志す天吾が主人公となる「天吾の物語」が交互に展開します
1984年に2人とも「宗教団体さきがけ」に対する活動にそれぞれ巻き込まれていくのですが、青豆は、月が2つ出ているような現実とは微妙に異なる不思議な1984年を「1Q84年」と名付けます。 ジョージ・オーウェルは「1984年」に独裁者ビッグ・ブラザーを登場させましたが、村上は「1Q84]にリトル・ピープルを登場させています。このリトル・ピープルとは何者なのか この小説のカギを握る存在ですが、その正体はいまのところ分かりません
さて、私が興味があるのは、小説の中にどんな音楽が登場するのか、ということです まず最初にヤナーチェックの「シンフォニエッタ」がBOOK1・前半の1行目に登場します。青豆がタクシーに乗っているときにFMラジオから流れているという設定です。たぶん、この曲は、この小説の開始のファンファーレという位置づけにあるのでしょう ヤナーチェックとシンフォニエッタについては、257ページから260ページにかけて書いていますが、この曲が青豆に1984年ではなく1Q84年に生きているということを自覚するように促した重要な曲であることを描いています。また、青豆がレコード店で買う「シンフォニエッタ」のレコードがジョージ・セル指揮クリーブランド管弦楽団による演奏であると書いています
ジョージ・セル指揮クリーブランド管弦楽団による
ヤナーチェック「シンフォニエッタ」のCD
次に登場するのは、BOOK1・後半の青豆がインストラクターを務めるジムの顧客である老婦人のサンルームで流れている「ハープシコードの伴奏のついたリコーダー・ソナタ」です(18ページ)。これは誰の音楽なのか? バッハか、ヘンデルか、テレマンか?・・・・・・
次に出てくるのは、天吾がふかえりにどんな音楽が好きかと訊いたときの彼女の答え「BWV846からBWV893」つまり「平均律クラヴィーア曲集・第1巻と第2巻」(124ページ)、そして「BWV244」つまり「マタイ受難曲」です(126ページ)
次は青豆が再び老婦人のサンルームに招かれた時に流れているジョン・ダウランドの器楽合奏曲「ラクリメ」(142ページ) これについては老婦人が「古楽器演奏のCD」という解説をしています そして老婦人との食事の時に流れているハイドンの「チェロ協奏曲」
以上がBOOK1に登場するクラシック音楽のすべてです
BOOK2は4月27日に文庫本が発売されるとのことで、今から楽しみです