人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ヴィオラ奏者を母に持ったヤマザキマリさんの話 / 是枝裕和監督「幻の光」を観る ~ 是枝監督の劇場デビュー作

2023年11月28日 06時01分00秒 | 日記

28日(火)。25日付日経朝刊「食の履歴書」で漫画家・文筆家のヤマザキマリさんが取り上げられていました 幼少期を振り返って、彼女は次のように語っています

「母はシングルマザーだった。演奏家になる夢を追って東京の実家を勘当同然の形で飛び出し、札幌交響楽団にビオラ奏者として入団 北海道に移り住んだ。夜遅くまで演奏会の仕事があるので、妹と2人でよく留守番をした。机に夕食を買うための1000円が置いてあった。おかず代はよくマンガ代に消えた。家族で食卓を囲んだ思い出はあまりないし、家庭料理に親しんだ記憶もない 母は忙しいうえに料理が得意でなかったらしい。弁当はマーガリンと砂糖を塗った食パンだけがぎゅーっと押し込まれていたこともあった 夕食はいつも手紙とともに置いてあった。『どんなにオーケストラが忙しくても、ママは2人のことをずっと考えて仕事をしているのよ。どんな時も。それだけは忘れないで』。親に思いがあれば、子どもはちゃんと気がつく 子どもはいつも親のなかに愛情を探そうとしている。そんな母は2022年の暮れに89歳で亡くなった 戦争を経験し、一人で北海道に移住して娘2人を育てた どんなことがあっても、楽しみを持って生きる姿を見せてくれた 親は子どもにとって一番身近な手本だ

ヤマザキマリさんの母上が音楽家だったことは知っていましたが、札響のヴィオラ奏者だったことは初めて知りました シングルマザーでプロ・オーケストラの演奏家という立場は相当大変だと思います 普通、コンサートは夜に開かれるし、土曜・日曜にも公演があります 地方公演もあるし学校訪問もあります それらをこなさなければならないので、とても子どもの面倒を見ている余裕はないと思います 現在のオーケストラの中でも、シングルマザーで演奏活動をしている人がいるのではないかと想像しますが、どのように生活しているのでしょうか

ということで、わが家に来てから今日で3240日目を迎え、「泳ぐ宝石」とうたわれ、海外の富裕層にも人気の錦鯉が、中国当局の許可が10月末で失効し更新されないことから、中国へ輸出できなくなっている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     錦鯉に限らず中国相手に貿易するのは再考した方がいい  中国の顧客も困るけどね

 

         

 

昨日、夕食に「ビーフシチュー」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました ビーフシチューは今回牛バラ肉を使いました。柔らかくて美味しかったです

 

     

 

         

 

新文芸坐で是枝裕和監督による1995年製作映画「幻の光」(110分)を観ました

幼馴染の郁夫(浅野忠信)と結婚したゆみ子(江角マキコ)は、大阪で子供も出来て幸せに暮らしていたが、何の思い当たる原因も分からないまま、郁夫が電車に轢かれて死んでしまう 郁夫は線路の真ん中を歩いていて、電車の警笛にも振り返らなかったという ゆみ子は12歳の時に祖母が失踪しているが、祖母を止められなかったことで自分を責めていたので、今でも夢に見るほどだった 世話をしてくれる人により能登に嫁いだゆみ子は、そこで心優しい人たちに囲まれ、新しい夫・民雄(内藤剛志)と幸せな日々を取り戻すが、心の中には郁夫が自殺したわだかまりが根強く残っていた 時折見せるゆみ子の不安げな様子に民雄も気が付く

 

     

 

この映画は、宮本輝の小説を基に製作されましたが、是枝監督の劇場デビュー作です

ゆみ子が「なぜ郁夫が自殺しなければならなかったのか、まったく解らない」と民雄に自分の気持ちをぶつけると、民雄は「父親が海に出ていた時、沖の方に光が見えて、その光に誘われるんだと言っていた」という話をし、ゆみ子は胸に落ちた気持ちになります 彼女の祖母は、そして郁夫は、幻の光に誘われて向こうの世界へ行ったに違いありません

この映画の特徴を言葉で表すと「暗」と「静」です。何も映っていない真っ暗なシーンから始まったり、登場人物が映っても台詞がなかったり、とにかく静かに物語が進行していきます

ところで、本作が映画デビューとなった江角マキコさんは、1998年にフジテレビ「ショムニ」で大ブレイクしましたが、その後はスキャンダルがあったりして、2017年に芸能界から引退しました その後どうしているのでしょうか

 

     


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2 コメント

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Unknown (yoko-2-1)
2023-11-28 06:40:46
おはようございます。
私もヤマザキマリさんの日本経済新聞社の記事を拝読致しました。
ヤマザキマリさんのお母様に対する愛情の表し方に感動した記憶があります。
素敵な記事でしたよね( ^_^)
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ヤマザキマリさん (tora)
2023-11-28 07:53:14
yokoさん コメントありがとうございました。
いつも拝読し勉強させていただいております。

マリさんは、大切なのは「精神面に対しての栄養補給」だと語っていますが、それは母上が身をもって教えてくれたことなのだと、文章を読むと分かります。この親にしてこの娘あり、だと思いました。

また、気軽にコメントをいただけると嬉しいです
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