27日(土)。今週は 月曜日にバックステージツアーに参加して、火曜日に映画を2本観て、水・木・金の3日間で5つコンサートを聴いたので、いささか くたびれました 今日は休養日にします と言っても、いつものように読書をしながら来週のコンサートの予習を兼ねてCDを何枚か聴きます
ということで、わが家に来てから今日で1667日目を迎え、2020年の米大統領選の民主党候補者指名争いに向けて、オバマ政権時代の副大統領だったジョー・バイデン氏が立候補を表明したのを受け、トランプ大統領は25日 ツイッターで「眠そうなジョー、選挙戦にようこそ。予備選で成功を収めるだけの知性が、あなたにあることを望んでいる」と挑発した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
知性の代わりに痴性あふれるトランプにだけは 言われたくないだろうな~
昨日は、娘も私も外食だったので夕食作りはお休みしました
昨夕、サントリーホールで東京都交響楽団の第877回定期演奏会(Bプロ)を聴きました プログラムは①武満徹「鳥は星形の庭に降りる」、②シベリウス「交響曲第6番ニ短調作品104」、③ラフマニノフ「交響的舞曲作品45」です 指揮は都響音楽監督・大野和士です
私が前に都響の定期会員だったのはガリー・ベルティー二が「マーラー・ツィクルス」をやっていた30年ほど前のときでした それ以降は、年明けの「都民芸術フェスティバル」や夏の「フェスタ・サマーミューザ」などで聴くくらいで、あまり都響の音に接する機会はありませんでした この4月から都響が加わったことにより、私が定期会員になっているのは①N響、②読響、③東響、④新日フィル、⑤都響、⑥東フィル(文京)、⑦新国立オペラ、⑧バッハ・コレギウム・ジャパン、⑨読響アンサンブルの9つとなります
さて、1階センター後方の自席に着いてホール全体を見渡してビックリしたのは、他の在京オケの定期演奏会よりも聴衆の数が多いということでした 比較の問題ですが、N響とほぼ同じ、読響よりも、東響よりも、新日フィルよりも空席が少ないと思いました この日のプログラムは3曲ともどちらかと言えば地味目のラインアップですが、要因は何でしょう? 多分、定期会費の料金設定が他のオケと比べて低く抑えられているからだと思います 何しろ東京都からの助成金がありますから強いです 他のオーケストラは「入場料金 対 入場者数」の関係を分析して対応を図った方が良いと思います
オケの面々が入場し配置に着きます 弦は左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並び。コンマスは四方恭子です
1曲目は武満徹「鳥は星形の庭に降りる」です この曲は武満徹(1930-1996)がサンフランシスコ交響楽団の委嘱により1977年に作曲し、同年11月30日にエド・デ・ワールト指揮サンフランシスコ交響楽団によって初演されました 作曲のきっかけは、武満氏がマルセル・デュシャンの回顧展で、後頭部が星型に剃ってある彼のポートレートを観て、その夜に見た夢をもとに作曲したそうです 後頭部に注目して作曲に結び付けるとは高等な技術、頭いいです
武満徹の曲を聴くときにいつも思うのですが、インターナショナルな曲であるのに、なぜか日本を感じさせる曲想だということです この曲にもそれを感じました。やはり日本人のDNAが曲に反映されているのかも知れません
2曲目はシベリウス「交響曲第6番ニ短調作品104」です この曲はヤン・シベリウス(1865-1957)が、大成功を収めた「第5交響曲」から4年後の1923年に作曲した作品です 第1楽章「アレグロ・モルト・モデラート」、第2楽章「アレグレット・モデラート」、第3楽章「ポーコ・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります
演奏を聴く限り、全体的にどこか捉えどころのない曲想で、独特の浮遊感が漂っています ひと言でいえば、起承転結のない穏やかな音楽に思えます 逆に言えば、温かみを感じる曲想と言っても良いかも知れません
プログラム後半はラフマニノフ「交響的舞曲作品45」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)が1940年に作曲、翌41年1月3日にユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団により初演され、彼らに献呈されました 第1楽章「ノン・アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「レント・アッサイ~アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります
大野氏のタクトで演奏に入りますが、特に第1楽章におけるアルトサクソフォンとコーラングレの演奏は、1918年にアメリカに亡命し、二度とロシアの土を踏むことのなかったラフマニノフのロシアへの郷愁を、そこはかとなく表現していて秀逸でした
大野氏については、オペラは良いが、オーケストラの指揮は いま一つ物足りなさを感じていました しかし、この演奏を聴いて、やっとその不満が払拭されました この曲の演奏をひと言で言い表すのは難しいのですが、あえて表現するなら「大野和士のメリハリのあるタクトのもと、オーケストラが同じ呼吸をしていた」ということです
これから1年間、都響の演奏を定期的に聴いていくのが楽しみになりました
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