3日(月)。わが家に来てから今日で3702日目を迎え、ドイツの首都ベルリンで1日、ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領に対する大規模な抗議デモが行われ、ロシア寄りの姿勢を隠さない米国のトランプ政権に対しても「ウクライナを裏切るな」「プーチンとトランプを止めろ」などの批判も叫ばれたが、公共放送RBBによると ドイツに亡命しているロシアの野党政治家ら約3500名が参加した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ドイツはナチスの過去を背負っているから プーチンやトランプの独裁には敏感だね
昨日、11時からミューザ川崎シンフォニーホールで「第60回モーツアルト・マチネ」を聴きました プログラムは①ヴァンハル「交響曲 ニ短調」、②ミスリヴェチェク「ヴァイオリン協奏曲 ホ長調」、③モーツアルト「交響曲第38番 ニ長調 作品504 ”プラハ”」です
演奏は 管弦楽=東京交響楽団、指揮とヴァイオリン独奏=佐藤俊介です
佐藤俊介は2010年、ライプツィヒの第17回ヨハン・セバスティアン・バッハ国際コンクール第2位及び聴衆賞を受賞 2011年からコンチェルト・ケルンのソリスト、指揮者、コンサートマスターを務めており、2013年から23年までオランダ・バッハ協会の音楽監督兼コンサートマスターを務めました
オケは変則5型で、左奥にコントラバス(2)、前に左から第1ヴァイオリン(5)、チェロ(3)、ヴィオラ(4)、第2ヴァイオリン(5)という対抗配置。コンマスは小林壱成です
1曲目はヴァンハル「交響曲 ニ短調」です この曲はボヘミア生まれのヨハン・バプティスト・ヴァンハル(1739-1813)が1767~68年頃に作曲したと考えられています
第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アリオーソ」、第3楽章「メヌエット」、第4楽章「プレスト」の4楽章から成ります
佐藤は指揮者に専念することなく、自らヴァイオリンを立奏しながら指揮をします 第1楽章に入りますが、モーツアルトの「交響曲第25番ト短調」に通じる切羽詰まった音楽で、まさに「疾風怒涛」という言葉がピッタリの激しい音楽です
佐藤もオケの弦楽奏者もノンビブラートのピリオド奏法により歯切れのよい演奏を繰り広げます
第2楽章は優美な音楽が奏でられます
ホルンが活躍しますが、よく見ると新日本フィルから移籍した藤田麻理絵が演奏していました
第3楽章は速いテンポで進みますが、トリオの部分ではテンポが落とされ、荒木良太のオーボエがよく歌います
ファゴットも素晴らしい
第4楽章に入ると再び「疾風怒濤」の激しい音楽が演奏され、超高速で駆け抜けました
2曲目はミスリヴェチェク「ヴァイオリン協奏曲 ホ長調」です この曲はプラハ生まれのヨゼフ・ミスリヴェチェク(1737-1781)が1772年までに作曲したと言われています
第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります
この曲は文字通り佐藤が弾き振りをします 佐藤のスピード感溢れるヴァイオリン・ソロを聴いて、「彼の弾いているヴァイオリンの弦はガット弦(羊の腸を縒った弦)ではなく、オケのメンバーと同じスティール弦を使用しているのではないか、と思いました
第2楽章では独奏ヴァイオリンがよく歌います
第3楽章はまるでロックのようなスピード感溢れる演奏が展開します
佐藤のメリハリの利いた切れ味鋭い演奏に、オケのメンバーが呼応してアグレッシブな演奏が展開しました
各楽章における佐藤のカデンツァは聴き応えがありました
最後の曲はモーツアルト「交響曲第38番 ニ長調 作品504 ”プラハ”」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1786年に作曲、1787年にプラハで初演されました
第1楽章「アダージョ ~ アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります
3楽章形式はモーツアルトの交響曲の中では極めて珍しいケースです
バロック・トランペット(2)とバロック・ティンパニ(1)が上手にスタンバイしますが、この辺りは佐藤ならではの起用です
この曲でも佐藤は自らヴァイオリンを弾きながら指揮をします 第1楽章冒頭のアダージョはかなり遅いテンポで進みますが、アレグロに移ると高速テンポにより活気あふれる演奏が展開し、その落差が堪りません
固いマレットで打ち込まれるバロック・ティンパニが心地よいリズムを与えます
また、バロック・トランペットが華やかさを演出します
第2楽章ではオーボエ、フルート、ホルンが素晴らしい演奏を繰り広げます
第3楽章では再びバロック・ティンパニの軽快な演奏に支えられて、木管がよく歌い、弦楽器が渾身の演奏を展開します
佐藤の情熱的な指揮とヴァイオリンに呼応して、オケのメンバーがアグレッシブな演奏を繰り広げ、爽快なフィナーレを飾りました
この日のプログラムはモーツアルトとほぼ同じ頃に活躍した作曲家による楽曲でしたが、ピリオド奏法による歯切れのよいスピード感溢れる演奏で、当時はこういう規模(5型)でこういう演奏をしていたかもしれないな、と想像したコンサートでした
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