K会の定例講演会。舅のお供で出かける。
約1時間の講演。回によっては、眠くなることもあるが
今回は、面白くてメモしながら聴いたので、ウトウトなし。
青木淳一さん、我が国のダニ研究の一人者。
というか、ダニ研究者は少ないそうだ。
しきりに、和やかな300人ほどのダニ学会に誘っていらした。
さて、ダニにもいろいろあって、
「ダニ」というと、形容詞としては余り芳しくないものとされるが、
いいダニもあるのだそうだ。
チーズに生きたダニを振りかけて、ミモレットという美味しいチーズができあがる。
ヨーロッパでは、その生きたダニを売っているそうだ。
ほかに、古糊(経師屋さんが使う高級糊)を作るときに
ダニとアオカビの下に、透明ないいのりができるそうだ。
ダニは8本足、触覚がない、ほとんどは目もなく、
頭胸腹で1つの丸い形(昆虫は3つに分かれている)。
昆虫ではなく、クモやサソリの親戚。(ノミ、シラミは昆虫)
地球上のダニの種類は6万種。
そのうち、人間専門の寄生ダニは、2種のみ
1.ヒゼンダニ(疥癬)
2.ニキビダニ(蛆虫型で毛穴に住む、人間の6割が持つが気づかないし脂を食べてくれる)
家の中のダニ、昔はイエダニ、今はコナダニ、チリダニ(刺さないが喘息の原因になる)
食品にわくコナダニは生きたまま食べても何の害もない(味はおちる)
昭和30年のダニ検出率
みそ 100% (昔乾物屋の店先に桶に山形に盛って売っていたもの、
周りにべったりとダニだったそうだ)
にぼし 85%
さとう 65%
チーズ 54%
パン粉 45%
きな粉 40%
らくがん30%
小麦粉 20%
現在では密封パックで、すべて0%
だが、開封するとすぐ食物に入り込む
ほとんどの保管方法で入り込む。
ゴムのパッキンがついた密閉容器のみ入らない。
輪ゴムでくるくると巻いた程度では、しっかりと入り込む。
小さすぎてみえにくく、ダニノイローゼになる人もある。
が、そんなに害はない。
見たければ、黒い下敷きに粉をおくと、動き出すのがダニ。
(↑こんな説明を受け、やってみたくなるかどうかは、その人にかかってると感じた)
畳は新しいほど、ダニがわきやすい。
畳にわいたコナダニを捕食してくれるのが、ツメダニ。これが人もさす
ツツガムシはダニの一種。ツツガムシ病は高熱、全身に赤い発疹が特徴。
かつては風土病とされて3割死去。今は効く薬がある。
マダニは、SFTS(血小板がなくなる病気)を媒介する。
昔の日本家屋は風通しがよく、空気が動くのが嫌いなダニは住みにくかった。
アルミサッシの普及で密閉された最近の家屋は、ダニが大発生しやすい。
ダニは3億年前から生きていた
ダニはどこにでもいる(唯一、火山の噴火口にはいない―高熱のため)
ダニは水の中にもいる(オンセンダニ)
今回の講師の青木さんの研究対象は、ササラダニ
ササラダニは、身体の表面に簓(竹の先を細く裂いた、昔たわし代わりに使ったもの)状の
毛が生えている。
ササラダニは落ち葉をかみ砕いて、良い土壌を作り上げるのに役立っている。
ササラダニは、森の中を一歩歩くと、靴の大きさの面積に、3000匹みつかる。
だから、一歩で3000匹、もう一歩で3000匹となる。
それほど小さくて多い。
最少で0.1mm、最大で2.5cm
大多数は、0.5~1.2mmに含まれる
ササラダニは、森の遺骸を食べる。
キノコ専門のダニ、植物の種類ごとにダニの種類が違う
ということは、分別ごみを出すときのように
それぞれのダニに担当する生物がある
限りなく種類がみつかる。この多様性が重要。
餌を食べて、身体の三分の一ほどの量の楕円形の糞をする。
ミミズが土を豊かにするように、ダニも土壌を豊かにする。
ダニの数によって、土壌が豊かかどうかが判断できる。
青木氏は日本の2900地点をA群(神社の周りや自然林)
B群(二次林)~E群(デパートの屋上)に区分して、調査を重ねた。
A群には弱いダニも生存できるが、E群では強いダニしか生きられない。
木の下の落ち葉を掃き集めてどけてしまうと、固まった痩せた土になってしまう。
ササラダニで環境診断ができる。ササラダニの種類がが多いところほど
よい自然が保たれている証拠。
明治神宮を100人ほどの様々な分野の研究者が調査した際、
青木氏は土壌調査を担当されたそうだが、ダニの数は40年前にくらべると
10分の1に減っていたそうだ。
ダニには、オス・メスの区別がある。メスだけで増える場合もある。
ダニは空中を飛ばされて移動する。
ご興味持たれた方は、日本ダニ学会というのがあるので、ご参加を!
以上。
いいダニ、悪いダニ! クリック!
おかはんをよろしく、ブログもあります!
約1時間の講演。回によっては、眠くなることもあるが
今回は、面白くてメモしながら聴いたので、ウトウトなし。
青木淳一さん、我が国のダニ研究の一人者。
というか、ダニ研究者は少ないそうだ。
しきりに、和やかな300人ほどのダニ学会に誘っていらした。
さて、ダニにもいろいろあって、
「ダニ」というと、形容詞としては余り芳しくないものとされるが、
いいダニもあるのだそうだ。
チーズに生きたダニを振りかけて、ミモレットという美味しいチーズができあがる。
ヨーロッパでは、その生きたダニを売っているそうだ。
ほかに、古糊(経師屋さんが使う高級糊)を作るときに
ダニとアオカビの下に、透明ないいのりができるそうだ。
ダニは8本足、触覚がない、ほとんどは目もなく、
頭胸腹で1つの丸い形(昆虫は3つに分かれている)。
昆虫ではなく、クモやサソリの親戚。(ノミ、シラミは昆虫)
地球上のダニの種類は6万種。
そのうち、人間専門の寄生ダニは、2種のみ
1.ヒゼンダニ(疥癬)
2.ニキビダニ(蛆虫型で毛穴に住む、人間の6割が持つが気づかないし脂を食べてくれる)
家の中のダニ、昔はイエダニ、今はコナダニ、チリダニ(刺さないが喘息の原因になる)
食品にわくコナダニは生きたまま食べても何の害もない(味はおちる)
昭和30年のダニ検出率
みそ 100% (昔乾物屋の店先に桶に山形に盛って売っていたもの、
周りにべったりとダニだったそうだ)
にぼし 85%
さとう 65%
チーズ 54%
パン粉 45%
きな粉 40%
らくがん30%
小麦粉 20%
現在では密封パックで、すべて0%
だが、開封するとすぐ食物に入り込む
ほとんどの保管方法で入り込む。
ゴムのパッキンがついた密閉容器のみ入らない。
輪ゴムでくるくると巻いた程度では、しっかりと入り込む。
小さすぎてみえにくく、ダニノイローゼになる人もある。
が、そんなに害はない。
見たければ、黒い下敷きに粉をおくと、動き出すのがダニ。
(↑こんな説明を受け、やってみたくなるかどうかは、その人にかかってると感じた)
畳は新しいほど、ダニがわきやすい。
畳にわいたコナダニを捕食してくれるのが、ツメダニ。これが人もさす
ツツガムシはダニの一種。ツツガムシ病は高熱、全身に赤い発疹が特徴。
かつては風土病とされて3割死去。今は効く薬がある。
マダニは、SFTS(血小板がなくなる病気)を媒介する。
昔の日本家屋は風通しがよく、空気が動くのが嫌いなダニは住みにくかった。
アルミサッシの普及で密閉された最近の家屋は、ダニが大発生しやすい。
ダニは3億年前から生きていた
ダニはどこにでもいる(唯一、火山の噴火口にはいない―高熱のため)
ダニは水の中にもいる(オンセンダニ)
今回の講師の青木さんの研究対象は、ササラダニ
ササラダニは、身体の表面に簓(竹の先を細く裂いた、昔たわし代わりに使ったもの)状の
毛が生えている。
ササラダニは落ち葉をかみ砕いて、良い土壌を作り上げるのに役立っている。
ササラダニは、森の中を一歩歩くと、靴の大きさの面積に、3000匹みつかる。
だから、一歩で3000匹、もう一歩で3000匹となる。
それほど小さくて多い。
最少で0.1mm、最大で2.5cm
大多数は、0.5~1.2mmに含まれる
ササラダニは、森の遺骸を食べる。
キノコ専門のダニ、植物の種類ごとにダニの種類が違う
ということは、分別ごみを出すときのように
それぞれのダニに担当する生物がある
限りなく種類がみつかる。この多様性が重要。
餌を食べて、身体の三分の一ほどの量の楕円形の糞をする。
ミミズが土を豊かにするように、ダニも土壌を豊かにする。
ダニの数によって、土壌が豊かかどうかが判断できる。
青木氏は日本の2900地点をA群(神社の周りや自然林)
B群(二次林)~E群(デパートの屋上)に区分して、調査を重ねた。
A群には弱いダニも生存できるが、E群では強いダニしか生きられない。
木の下の落ち葉を掃き集めてどけてしまうと、固まった痩せた土になってしまう。
ササラダニで環境診断ができる。ササラダニの種類がが多いところほど
よい自然が保たれている証拠。
明治神宮を100人ほどの様々な分野の研究者が調査した際、
青木氏は土壌調査を担当されたそうだが、ダニの数は40年前にくらべると
10分の1に減っていたそうだ。
ダニには、オス・メスの区別がある。メスだけで増える場合もある。
ダニは空中を飛ばされて移動する。
ご興味持たれた方は、日本ダニ学会というのがあるので、ご参加を!
以上。
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