toty日記

toty日記です。感想などいただけたら、喜びます。最近mixiに参加、気軽に声をかけてください。

こんな子育ていいな

2019-11-12 18:31:16 | 
同級生の石橋さんから本を送ってもらった。
ごく最近出版された

「こんな子育ていいな」石橋哲成著 一藝社刊
ー先人の思想と日常の実践例に学ぶー


実は、送っていただいたのには訳があって…

11年前に自分のブログに永六輔さんの講演を聞いて
岸田今日子さんのエピソードを書いたことがあった。

このブログなのだが、簡単に私が書いたら
コメントで、詳しく尋ねられて、

一緒に講演を聞いたekkoさんが、
かわりに詳しい話をコメントで寄せてくださった。

その話を、どこかに寄せた文に紹介してくれて、その時は
totyさんのブログと、紹介されていた。

今回、いくつかの書き溜めた文章を集めて
ご本にするにあたり、名前をだしていいかとの手紙を頂いた。
どうぞと、返事をしたら、こうして完成して、
ご本を送って頂いた次第。

表紙の、縁側に座って話している絵と言い、
タイトルの分かりやすさといい、
すぐに読ませてもらったが、とても読みやすい。

序文で、世間では最終学歴を尋ねることはあっても
最初の学歴を聴くことはないが、
人間形成を考えると最初の学歴も重要なのではと、書かれていた。

子育て中の方に、
教育で子供と接する方に、
是非手にとって、お読みいただきたいと思います。

同級生と書きましたが、
彼は玉川学園の創設者、

小原国芳の教育方針を一番理解していた人と、
私は思っているので。


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アルタイの有刺鉄線

2019-02-01 10:40:42 | 
親戚から頂いた私家本なので、
多分流通はしていないと思いますが、
感想を書いておこうと思いました。

第二次大戦後、捕虜としてソビエトに抑留され、
数年を現地に過ごした方の記録ですが、

人間の生き方がたんたんと書かれていて
とても印象に残る本でした。

実は頂いたのはかなり前で、その時はざっと目を通して、
数か所印象に残っていたのですが、

今回、改めてじっくりと読んだところ、
どの文章も、心をこめて書かれていると感じました。

その過酷な労働、食料、寒さ等で、一緒に過ごした仲間が
どんどん亡くなっていく状況、

その中で、みんなで一緒に日本に帰り着こうという
強い意志を持ち続け、日本に帰るまでの話が綴られています。

親戚は、大学で学んで、ドイツ語が少し話せたので
ソ連の一部の人と意思の疎通が可能だったので、
通訳として、交渉ごとにあたったりしたようです。

普段は、約500人からの人たちに日本語で呼びかける機会はなかったのが

ソ連の人から、怠ける人がいるから、もっとしっかり働かせろと言われ、
その集団に向かって、日本語を分かる人がいないのを利用して、

みんなが疲労困憊しているのは、良く知っているが、
監視されている時は、やっているふりでいいから、印象をよくし

監視が届かないときは、うまく休んで、
皆で揃って日本に帰ろうと、呼びかけたり、

なにかもめごとがあると、うまくとりまとめて、
特異な技能を持った人には、適材適所で仕事を割り振ったり、

「文化人」とされた人たちが、うまく皆をまとめて、
精神状態が極限のなか、生きて日本に帰国できるまでが
書かれています。


本一冊の内容は、すべて記憶していたのだそうで、
筆記用具が手元にあるわけでなく、

日本に帰って2年後ぐらいに原稿におこしたものの、
その後引っ越しを繰り返すうちに、見つからなくなり、

平成に入ってから、ようやく原稿をみつけて手を入れ、
発刊にこぎつけたそうです。

ソ連に抑留された人の中には、一切戦争のことは話したくないと
話が戦争にかかわることになると、口をつぐむといった話をきいたりするので

この方の、記録にとどめておきたいという意思は
かなり強固なものだと思いました。

どの場面のエピソードも、その所属した部隊の心の持ち方をうまくリードして
とかく自暴自棄になりがちな人を励ましあったりしています。



たまたま、最近その奥様に会う機会があって、
本の感想を話し合う機会があったのですが、

帰国後も、GHQから呼出しがあって、ソ連に感化されたのではないかとか
様々な取り調べが行われたこと、

他の部隊では、
食料の分け方で恨みを買った人が、
帰国船に乗ってから、海に放り込まれ、そこで命を亡くした話とか、
本には書けなかった話を聞きました。

シベリアの広さ、寒さのなか、
同じ部隊の人が、穏やかないい人ばかりだったと読み取れました。

人間の組織のまとめかたの、いいお手本とも思いました。

数か所、歌が持つ力が描かれている所もあり
話が絵として浮かんだと、話したら、

これは映画になると、感想を言ってくださった方があったと、
話してくれました。

久しぶりに、これはいい本だと思った本でした。


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しなやかに

2018-03-14 10:17:05 | 
昨年から参加している大人のコーラス
支えて下さっているリブランという会社の50周年を記念した社史。

何でも、歌を連想してしまう私は
山口百恵の歌を思い出し、このタイトルを見ただけで
「しな~やかに歌って♪」が、頭の中でリフレイン。

図々しいと思いながら、鈴木社長にこのご本を手に入れたいと
メッセージを差し上げ、先週手に入れた。


マンションを扱う不動産屋さんが、
何故、大人のコーラスをという疑問は

この仲間に入れていただいてから
よくわかっていたが、
普通ですませない、ユニークな発想の会社で

社員も社長を社長とまつりあげないで、
フランクに話している様子、

その中から、
どんどんアイデアが生まれ出てくる感じがわかった。


マンションを売る時のうり、
1.広さ
2.駅からの距離
3.価格
だけにとらわれず、本当に住む人の身になっての
居住性の追求。

豪華にみえる諸設備は、後からでも買える、
基本的な構造は変えられないからこそ、
住む人にとっての快適さをとことん極める。

ミュージションという、
音楽を愛する人たちが望む
遮音性を追求したマンションを売るのも、ミュージシャン。

代表消費者という考え方、
マンションに住んでいる人たちの
コミュニケーションを図ろうとしている姿勢。

緑のカーテンの推進。
何かをやろうと頑張っている人への支援。

社員への、読書の勧め
→図書購入費は会社が払う。

常にアンテナを四方に張って、その知識を取り入れ、
理想を実現しようとする姿。
どれをとっても、こんな会社で働きたいと思わせてくれる。



音楽と本で思い出すのは、
私が卒業した学校の創始者、小原国芳が
図書館とピアノがあれば、教育は出来ると言っていたこと。

なんか、恩師を思い出す会社の社史。

親子二代で築いた会社の第一の功労者は、
創業者の奥様、経理面での健全化を常に保ったとの話もいい。

鈴木社長、ちょっとほめすぎですか?
電子レンジは使えるようになりましたか?


今の職場の同僚のお父様が、以前勤めていたことがわかったので
この社史を、お渡ししたいと思っている。

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ロビンフッドにトムソーヤ

2017-11-15 16:44:21 | 
ハイジの映画を見たら、自分が読んでいた本では
どう書かれていたかが知りたくなって、

懐かしいこの表紙のシリーズ、岩波少年文庫の古本を手にいれた。
翻訳は、竹山道雄、ビルマの竪琴の作者。

で、読んでいると、ハイジがまるで黒柳徹子のように
ぴょんぴょんとびはねているさまが、目に浮かぶ。

自然の描写も、こんなに表現されていたんだなと
大人になって、児童向けのものを読む楽しみがあった。

読んでいて、理解不能な単語も数か所あった。

現地の風景の中で歩き回った経験があるのとないのでは、
また、感じ方が違う。
とにかく、楽しかった。

で、シリーズのタイトルを見ていると
いろいろ読みたくなった。


奥付の岩波少年文庫を発刊する辞が、
なんか新鮮だ。

戦争で荒廃した世の中に、心を潤す本をと読み取れる。

小さいころから、このシリーズでわくわくした覚えがある。


ところで、今日のタイトルは、
「ともだち讃歌」という歌の2番の歌詞で、

「ロビンフッドにトムソーヤ、みんな僕らの仲間だぞ
おひげをはやした おじさんも 昔は子供」と続く。

勤め先でもよく歌う歌である。
気分壮大、この子供の頃の本を読んでのわくわく感を思い出せる歌。

メロディーは、リパブリック讃歌。

ごんべさんの赤ちゃんや、ヨドバシカメラのコマーシャルでも
皆がなじんだメロディーで、

「サッちゃん」や「おなかのへるうた」のような、
可愛い歌詞を書いている阪田寛夫の作詞だ。

今、調べてわかったのだが、大中恩は、従兄だそうだ。

どうも、私はこの作詞者が好きなのか、
勤め先で作った歌集には、

「おなかのへるうた」も入れてあって、
おやつの前になると、この歌を歌って

みんなで、「おなかと背中がくっつくぞ!」では、
そのたびに、笑いあっている。

みんなが好きな歌なのだ。


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我らがパラダイス(林真理子)

2017-06-28 01:01:55 | 
新聞小説として連載されている間も読んだが、
本としてまとまったので読んでみた。

今まで、夫の伯母の施設探しからはじまって
母の施設等では家族の立場、

ボランティアの立場、
職員の立場、

舞台としても、

伯母の時に見て回った、民間の高級施設、
特養、

研修で行った施設、
職場から利用者さんが移った施設、
様々なところを思い出す。

考えてみれば登場人物のどの立場にもたったことがあるので
(福田にはなったことないけど)
なかなか面白い。

こういう人、いるなとか
このセリフは良く言い当ててるなとか。

後半に向けのフィクションは、なかなか痛快だが
現実にはありえないけど。

読後に感想を書いている人のそれぞれの言い分も含め、
受け取り方はそれぞれだなと、思う。

介護には、俯瞰できる自分、
それから、気分転換できる感性が必要、というのは、
私の考え。


気の合う仲間と一緒に暮らせたら、
それがパラダイスだろうが、

家族という枠を大事にする人にとっては、
考えも及ばないだろう。

どなたか、読みたい方は声かけてください。
介護の現実を知ることができて、

エンターテイメントの要素もあって、
面白かったです。


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二冊の本を合わせて読むと(続き)

2017-04-05 14:12:43 | 
昨日は、一青妙の本を読んだことを書いた。

なぜ、夫がこの本を買ってきたかというと
山やスキーでの先輩のお嬢さんだからなのだ。

普段、クラシックは聞いても
歌番組は見ようともしないのに、

一青窈が歌いだすと、ほらほら、歌っていると
一生懸命に聞いている。


実は、一青姉妹のお父様が亡くなってから
その思い出集が刊行された。

いつも、ガンさんと呼んで、よく話に出てくる人で、
その本を読んだとき、人間的魅力のある人なんだろうなと
思いながら読んだ。

でも、実際に会ったわけでなし、
亡くなってから刊行される思い出集的に
飛ばしながら読んだきりだった。


今回、一青妙さんの本を読んでから改めて
お父さんを偲ぶ本を取り出して読んだら

この本は、父親との生活が少なかった彼女たちに
廻りの人たちが、おとうさんはこんなに素晴らしい人だったんだよという
メッセージにあふれていた。

書いている人や、出てくる人たちに知人が多く、
以前に読んだときに比べ、実像がどんどん浮かんでくる気がした。


小さいころ、戦中に台湾から日本に来て、
犬養家に寄留し、家族同様に暮らしたことや、

日本が戦争に負け、台湾に戻ったものの、
いろいろ気持ちの上での齟齬があり、

また、日本に密航して渡ってきたという
その一生は、二つの祖国を持つという悩みをはらんでいた。


山やスキーが大好きで、福岡孝行氏に傾倒し、
その家や行くところにいつも同行したというあたりでは、

行(ゆき)さんと親せきで呼び(舅のいとこにあたる)
夫は行(ゆき)おじと呼ぶ、その人の魅力も描かれていた。

孝行氏を私が知ったのは、スキーが好きで
オーストリアのスキー教程を翻訳した
法政大学のドイツ語の先生という認識だった。

大学時代のスキー部では、シーハイルという本を
教科書のように眺めていたが、その本も孝行先生の翻訳だった。


若いころ、その息子純さんの仕事を3年間手伝った関係で
一緒に旅したり、一緒に飲んだりの機会があった。

後に、夫と知り合ったのもそのころだ。

穏やかだが、リーダーシップをとるのも上手なのだろう。
とても素敵な方だった。

戦時中は、白馬に疎開し、
白馬がスキーで生活できるように青年団を指導したり、
リーゼンコースを設計したり、
スキー界では有名な方だ。


一青姉妹のお父様の話だった。
家族が一緒に暮らせない時期があって、

癌にかかり、余命いくばくもないということで
小学生だった娘たちに、山とスキーの魅力を伝えたくて、
集中的に家族旅行することがあった。

その時、お父様のかわりにスキーを教えるように頼まれたのが
私が一時仕事を手伝っていた純さんで、

出かける前、夫も彼女たちのスキーを買う買い物につきあったことが
あるのだそうだ。


あと、その頃、癌にかかると告知するかしないかは
家族にとって、大きな問題だった。

今では治癒率があがったり、早期発見早期治療と
告知で悩むことも少なくなったが、

お母さまが告げなかったことで、
それに対しての不満が、切ない行動になってしまったようで、
そこは、娘さんたちにとっても、心残ることだったようだ。



妙さんの本を読んでいた時は、簡潔にかかれていて
とても読みやすく、これはかなり頭のいい女性だと感じたのだが、
(夫もそう言っていた。)

いろいろ経歴等を知ると、国語の先生はどの方だったのかなとか、
文章力は、あの先生がかかわっておられるのかなとか、
様々に思いめぐらした。

付け加えると、歯医者さんでケアマネの資格ももっているとのこと。
なかなか興味深い女性である。

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二冊の本を合わせて読むと

2017-04-04 22:22:23 | 
夫が買ってきた本を読んだ。
「わたしの台湾・東海岸」一青妙著。

以前、同じ著者の「ママ、ごはんまだ?」を読んだが、
これは母親が記した日記から、母親の作ってくれた食事を中心に
家族の様子を描いたものだったが、

台湾の料理がいっぱい出てきて、
チーたんに貸したこともあったなと思う。


今回は、台湾の中でも比較的人が訪れない東海岸を
彼女が取材した、いってみれば旅行記だ。

時に自転車に乗り、
時に気に行ったお店では、そのオーナーと仲良くなり
一緒に旅しているような気分になる。

総花的な旅行記ではなく、読みやすいエッセィと感じた。

だが、その中に色濃く、
父親のルーツにこだわっている場面がある。

台湾では5本の指に入る顔家に生まれた父親のことだ。

で、2冊目の本については、明日に続く。


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阿刀田高さんの講演

2016-12-06 00:05:01 | 
12月1日、講演会を聞いた。
タイトルは「文学は何のためにあるか」

まず、育った環境の話があった。
お父様が理系、その影響か数学も嫌いじゃない。

でも、小説は好きだった。本をむさぼり読んだ。

そのころの父親の位置は今と違って、食事が一品多かった。
多くてもそれが当たり前で、不思議とも思わなかった。
つまり、父親の権威があった。

その父親が高校一年の時に亡くなった。
それまで、言ってみればいいところのぼんぼんだったが、

貧乏になるのは簡単だった。
間もなく母親も亡くなり、
20歳前に自活しなければならない状態になった。

もちろん学費も生活費も自分で工面した。

大学を受験する時、早稲田の仏文と東工大の応用化学を受けた。
高校の先生が、おまえはどういうつもりだと、あきれたとのことだったが

仏文は新聞記者のパリ特派員にあこがれ、
応用化学はそのころはやりだった。

たまたま東工大の受験に失敗したから
仏文に行ったが、応用化学に行っていたら

公害垂れ流す化学工場の工場長くらいになって
土下座して謝っていたかもしれない、等々。

話の持っていき方が面白い。

しかし、学生時代肺結核にかかり、療養生活をおくる。
新聞記者にあこがれていたが、病後の身では

激務に耐えられないと、国会図書館に就職。
そこで11年過ごす。

国会図書館というところは、上級職で入ったものの
将棋でいえばすっと「歩」のようなところで

出版社の友人を介したアルバイトで雑文を書くようになった。
雑文の収入が本来の賃金を越したあたりで、
書いて生きていくという考えに至った。

しかし、小説家になるというには
そういう血が流れていないとダメと考えていた。

芸術家(絵描きや音楽家)になる血は
父親等をみても、エンジニアばかりで
自分には流れていないと思っていた。

しかし、直木賞を受賞したとき、
一応、小説家としての鑑札をもらったように感じたそうな。

ここから話は「何のために小説はあるのか」に入っていく。
今回は、いくつかの箴言をひいて、考えたとのこと。

・毛沢東曰く「革命に役立つのがいい文学」
 (文芸講話のなかで10ページにわたって書いているそうだ)

・ある人がいったのには「面白い話を語るのが小説です」

・伊藤整 「社会全体がよしとするものに、
 個として意を唱えるのが小説(例、結婚制度)」

・小なる説である。大説は天下国家を論ずる、書かれたもの。
 物語りの「語り」は正式でないものの意も。
 
 Novelは新しいもの、いかがわしいもの
 ロマン語(ラテン語)で書かれたものに対して。

・男と女を書くものです(山口瞳)

・ある集団の問題を扱っている
  貧富の差、核開発等々

・美しい正しい文章を語るもの
  文学は日本語の模範を示す等、良さを伝える役目もある

・成長小説
  ジャンバルジャンのように、人の一生を書くことにより
  「ああ、ここに人生が書いてある」と感慨を持つ

小説を考えると、そういうものかが見えてくる。



情報について
 自分が書くときは、情報の根拠を調べる。
 平凡社の百科事典で調べていれば、それは平凡社にきいてくださいといえるが

 最近のネット上の情報は、責任のない話だ。
 情報の価値を薄くしている。

事件が起きたとき、考えるのは
 その犯人は、なぜこういう行動に至ったのかということ

 人格が形成される15~6歳までに
 どんな環境ですごしてきたか、そこを考える。

最近、本が売れない
 売れているのは、村上春樹、宮部みゆき、東野圭吾くらいなもので
 みなさん、どうぞ本を買ってください

朗読について
 歳をとってくると、目からよりも、耳で味わうというのが
 よくなってくる。

 自分も、それから奥様も朗読の活動をやっている。これはいいですよ。
 本当は、もっとディスクが、安く手に入るようになるといい。

 売れれば安くできるのだが。

温厚で、人の気をそらさない語り口で、楽しいお話でした。
講演でしたが、小説についてでしたので、ジャンルは本に入れておきました。



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「まぼろしの大阪テレビ」その後2

2016-11-23 21:35:02 | 
この本は、そもそもラジオやテレビがどうやって発達してきたかから
始まっている。

災害時に無線で連絡したものが、
より多くの人に伝えるために、ラジオができ、

より詳細に伝えるためにテレビができ、というように
日本の電波史から、始まっていました。

で、NHKも登場します。
読んでいるうちに、はたと、父の父、祖父のことを思い出した。

祖父母の家は祖師谷にあって、
よく母親に連れられて行く機会が多かった。

祖父の印象といえば、小柄で、禿げていて、
でも、部屋に金ぴかの大礼服に身を包んだ肖像画があったので

たぶん、偉かったんだろう程度にしか知らなく、
晩年まで、仕事に出かけていたこと等々。

逓信省と聞いていたので、お役人=文系とばかり思っていたのだが
検索してみたら、

米沢与三七、東大電気工学科卒、NHK技術研究所長とあった。
日本の初期の電波事業に関係していたらしい。

伯父が技術系だったのことは知っていたが、
祖父も技術系だったのを、今回この本をきっかけに知ることができた。

祖父については、ほとんど知っていなくて、
プライドの高い祖母に、実家の母が悩んでいた時、

僕は一生なんだからと言われたとか、
そんな人間的な話しか知らなかった。

言ってみれば、私のファミリーヒストリーか。

今更だが、祖父のことを良く知っているのは、
S子ちゃんのところの叔母様くらいか、
お話を聞いてみたいと、思ったことだった。



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「まぼろしの大阪テレビ」その後

2016-11-22 10:04:35 | 
先日、川崎さんのご本、「まぼろしの大阪テレビ」を
ご紹介したが、今日の新聞(我が家では毎日の3面)に
出版社の東方出版の広告欄のトップで出ています。

なんとなく、関わり合いのある方の
売れ行きの心配が移ってしまって、気になるところです。


このあいだの、箱根行きの時も
荷物にこの本を忍ばせ、関西出身のAさんにバスの中で見てもらい、

「そういえば、この料理の番組を母親が見ていた。」という
言葉を引き出しました。

今、勤め先の食事の先頭にたっているAさんの
「だしをしっかりととる」や「薄味」や「野菜そのものの味を大切に」
は、彼女の母親譲りとすれば、

この大阪テレビの料理番組からつながっていると
いえなくもない!(だいぶ、こじつけかな?)


とまれ、行楽にこんな分厚い本(重量1キログラム)を持ってくるって
しんじられない~~との言葉を尻目に、面白がっていた私です。

同行の、Fさんの荷物からは、ドラえもんのポケットのごとく
「あめちゃん」がでてきたり、

バス停でのちょっとの待ち時間にも、
おせんべ食べる?と、何かが出てくる荷物とは大違いではあります。



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「まぼろしの大阪テレビ」トークイベント

2016-11-07 09:29:03 | 
一時期、さがゆきさんのライブに繁く通っていた時期があった。
今の勤めは朝が早いので、最近は夜遅くなることを控えているため
なかなか伺えないのが残念だが。

彼女のライブには、一癖も二癖もありそうな人物が現れる。
その中のお一人、川崎隆章さんが、
『まぼろしの大阪テレビ』という本を上梓された。

とても面白そうなので、さっそく購入。
昨日は、その出版を記念して、トークイベントが行われた。

川崎さんは、テレビの朝のテストパターンから
終了のテストパターンまで見続けるというテレビっ子だったとの話だが

テストパターンを集めた本で、
見慣れぬ「大阪テレビ」のテストパターンを知り、

大阪テレビとはなんぞやと、興味をもたれたのだそうだ。
それが、小学校5年生の時。(←かなり、面白い変わった子だ)

その興味がずっと続いて、今回の本の刊行に及んだのだが
昨日は、その出版に至るまでの、様々なご苦労を
その弾丸トークで知り、

改めて本の隅々まで彼の思いの詰まった本を
大切に読んでいる。

大阪テレビは発足して3年で、他のテレビ局に合併されたそうで、
その寿命から「まぼろしの」がついている。

大阪テレビのスタッフの若かったこと(平均年齢が20歳代)、
面白い、いいものをテレビで伝えたいという意欲のほど、

成り立ちが、朝日新聞+毎日新聞の、オール大阪がタッグを組んだ
まれにみる応援体制だったこと、

東京からの巨人・読売攻勢に、大阪魂がもえたこと、

生駒山にたったタワーから電波が届く範囲は、岡山・名古屋までだったこと、
(ちなみに、私の中学時代の組名が、生駒組だったので
このタワーに親近感を抱いた!)

料理番組は、いいところの板前さん達が関係して
NHKの安く美味しいとは、ちょっと違っていること。

音楽番組(ミナロン・ドリームサロン)には、当時のジャズが流れて、
その装置や、カメラワークや、とてもしゃれていたこと。

2013年、その再現をしたくて
当時のスタッフ(皆さん80歳代)の力を借りて

さがさんが歌った番組の再演のようすが、
会場で流された。

装置のしゃれていること、
当時のジャズが歌える「若いシンガー」ということで
さがさんが選ばれたこと(笑)

すべてに思い入れが込められていて、面白かった。

3年間のラテ欄(ラジオ・テレビ欄)は、国会図書館に通って、コピーしたものを
全部打ち直したんだそうで(!)

約1000日分のラテ欄を眺めているだけで、
昔のあれこれが蘇ってきます。

下北沢の『本屋B and B』で行われたこのトークイベントには
これまたかなり癖のありそうな面々が現れたのも、書いておこう。
(AYA♂さん、さがさんを含む)

そうそう、ご本はこちらから購入できます。
一冊で1キログラム、大層重いけれど、
それだけの思いがこもった本です。


と、昨日の話の内容を主に書いてみましたが、
川崎さん、間違っているところがあったら、お知らせください。


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林真理子の「我らがパラダイス」

2016-05-19 23:34:06 | 
カテゴリーを本にしましたが、今、毎日新聞に連載中の新聞小説。
連載が終われば、本になると思うので。

介護の世界のいろいろな立場の人が登場しているのですが
このところ、格差の話で、なかなか辛辣になってきています。

新聞小説って、限られた字数で、毎日続けるという制限があるのですが
林真理子さんの筆が、これからも楽しみです。

いくつか、家族の在り方、老人施設のようすが
紹介されています。

実は、個人情報保護を考えると、

ここ(ブログ)に紹介できないような、話題があるので
小説って、自由だなと思ったりすることも。



写真は、紫葉カタバミ。
いつからか、庭の片隅にあります。

草取りの時、これは抜かれません。
抜かれるカタバミもあって、

草取りしながら、
エコヒイキしているなと、思いながら。



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読んだ本

2015-09-27 23:44:06 | 
昨日書いた、本の貸し借りで読んだ本。

ジェノサイド(高野和明)
 91歳のOさんが、アッと今に読んだというのもすごい。

ツナグ(辻村深月)
火花(又吉直樹)

これらは、もとはというと職員の御嬢さんの趣味だそうで
本が好きなOさんのために、めぐってくるそうです。

そのおこぼれに預かって、楽しんでます。

題名を思い出さないけど、西村京太郎シリーズがかなり入っていた。


あと、福岡守人さんの関係で頂いた本。
良く調べられています。

『アレキサンダー・ウィリアム・ウィリアムソン伝
ヴィクトリア朝英国の化学者と近代日本』海鳥社、2015
犬塚孝明著



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窓から逃げた100歳老人

2015-04-11 00:51:07 | 
夫が買ってきてあった小説だが、
本人は読む時間がなく、積んであった。

これは面白かった。
よくこういう発想ができるなと、感心しながら読む。

登場人物が

フランコ総統
スターリン

江青夫人
トルーマン

アインシュタインの兄弟

主人公(アラン)は、たまたま、爆弾を扱う技術をもっていたということで、
この百年の世界の歴史のトピックに関与して生きてきた。

でも、権力を持とうとか、相手を貶めようとか
一切、関係なく、

危機一髪な場面を、時の実力者と出会い、
お酒を飲みながら意気投合して、
すり抜けていく。


アランは、そんなに多くを望まない。
ウォッカをあおり、
好きな所で好きにするが、願いなのだ。


スウェーデンの年金は、掛け金不足のためもらえない人はないのか、とか
些細なことに、突っ込みどころ満載だけど、

小説はフィクションなんだからと、自分を納得させながら読み進む。


読んでいて、アメリカ滞在中の旅行で、
ロスアラモスにいったこと、
存在しない町として扱われたその歴史を思い出した。

また、「アインシュタインの足を見た人」を思い出した。

 水曜コーラスでご一緒した方は、幼稚園の頃、
 日本を訪れたアインシュタインが自宅にいらしたそうで
 日本家屋だったのに、その日は玄関から絨毯が敷かれ

 靴をはいたままアインシュタインが部屋にあがったので
 この人は靴をはいたまま、部屋にあがっていいんだと

 それが印象に残り、ご挨拶に玄関にいたのだが
 足ばかりみていたと、話されていた。

 渋沢栄一の係累の方で、数奇な人生をたどった方だった。


老人ホームは、
アランの小さな願いを叶えてくれるところではなかったのね、
と、勤め先のお年寄りを思い浮かべながら、
人生は、どう過ごすのがいいのかと考える。


政治家の資質を考えさせられたり、
想像力を駆使することでより面白くなる小説。


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山手線ぐるぐる

2015-01-16 01:54:58 | 
最近は余りないのだが、時に家に帰るのに
そのまま帰る気にならない時があった。

気分を変えてから家にたどり着きたいとなると、
どこかで、本を読んでから、と喫茶店に寄ったりすることもあったし

山手線で反対周りに乗って、少し時間をかけて
帰った時があった。

今回、オーストラリア旅行を25年前にご一緒した方の本「あの頃の過ち」を
読んで、まずその気分を思い出した。


話の舞台に、高田馬場が登場するのも
以前、15年間住んだ場所と共通する。


時々、思い出にひたって、昔のことをブログに載せていること
「あの頃.com」と共通するなと感じた。

私の場合、ブログが自分の記憶装置と化していることを
時々思うので、

そして、記録に残ってしまうから、
ある部分は固有名詞をイニシャルにしたり、

これは書けないなとセーブすることは、
一種のセキュリティシステムでもあるし…。

ネタバレになるので、このくらいにするけれど。



この本の作者と、主人公がかぶるところがあるので、次のことも!

アメリカで、オレゴン州のCorvallisという町に3年間住んで、
その間に、ヒューレッドパッカードの大きな工場ができた。

工場見学に行って、
夫がそこの計算機を買ったこと、また、その修理に
高井戸のHPの会社に行ったことなども、思い出す。

なんか、いろんなところで、おお、そんな感じ、わかるわかるという
気分で読めたし、最後の扱いも、よかった。

ということで、本好きなレオさんに、本送ります。
もう一冊も終わったら、送るので、少し待っててね。


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