
「まただ。まったく、ゴミでも捨てるように捨てるんだから…」
呆れたような言葉とは裏腹に、彼女は段ボール箱に入った目の開ききっていない3匹の子猫をやさしく交互に抱き上げた。
茶トラ、白黒、そして三毛の3匹の子猫。
そのうち三毛は猫風邪をこじらせたようで、鼻水を垂らしている。
「仕方ないなぁ…」
彼女は最後に三毛猫を抱きかかえると、そのまま動物病院へ向かった。
彼女が住んでいるのは公営住宅。数年前から、建物に隣接した駐輪場に、たびたび猫が捨てられるようになった。彼女は別に猫が好きなわけではなかったが、あまりにも簡単に捨てられる命を見過ごすことができずに、世話を続けていた。
そんな彼女は今では地域でも有名な「エサやりさん」、もちろん動物病院でも「常連」だった。受付窓口で「また、いたよ」と呆れたような口調で告げると、奥から髪を短く刈り上げたひげ面の獣医師が表れた。
「今度は1匹だけ?」
「3匹いるんだけど、このコの具合が悪そうだったからとりあえず、先に連れて来ちゃった」
「ホントだ。猫風邪がひどそうだね。2~3日入院させて、様子を見た方がいいかもね。とりあえず診察しましょう」
彼女は、獣医師の言葉を聞いたとき、内心「このコはダメかもしれない」と思った。この三毛猫と同じような状態で、命を落としている猫をこれまでに何匹も見ている。そんな猫たちと同じような結果になることを覚悟していた。
呆れたような言葉とは裏腹に、彼女は段ボール箱に入った目の開ききっていない3匹の子猫をやさしく交互に抱き上げた。
茶トラ、白黒、そして三毛の3匹の子猫。
そのうち三毛は猫風邪をこじらせたようで、鼻水を垂らしている。
「仕方ないなぁ…」
彼女は最後に三毛猫を抱きかかえると、そのまま動物病院へ向かった。
彼女が住んでいるのは公営住宅。数年前から、建物に隣接した駐輪場に、たびたび猫が捨てられるようになった。彼女は別に猫が好きなわけではなかったが、あまりにも簡単に捨てられる命を見過ごすことができずに、世話を続けていた。
そんな彼女は今では地域でも有名な「エサやりさん」、もちろん動物病院でも「常連」だった。受付窓口で「また、いたよ」と呆れたような口調で告げると、奥から髪を短く刈り上げたひげ面の獣医師が表れた。
「今度は1匹だけ?」
「3匹いるんだけど、このコの具合が悪そうだったからとりあえず、先に連れて来ちゃった」
「ホントだ。猫風邪がひどそうだね。2~3日入院させて、様子を見た方がいいかもね。とりあえず診察しましょう」
彼女は、獣医師の言葉を聞いたとき、内心「このコはダメかもしれない」と思った。この三毛猫と同じような状態で、命を落としている猫をこれまでに何匹も見ている。そんな猫たちと同じような結果になることを覚悟していた。
楽しみに待っていましたよ^^
ミィちゃんは東京という街の中で
どういう思いで生きて生き抜いたんだろう…
最後までしっかり読ませていただきますね~♪
待っていてくださったなんて恐縮です。
ミィちゃんとエサやりさんに関する断片的な
情報から想像を膨らませて作ったお話です。
全6話で5月6日まです。お楽しみに~!