金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

マイ酒器の繕い

2014-03-12 12:05:40 | 陶器の繕い例
ついつい吞みすぎて、いつも持参している酒器を帰りがけに落として壊してしまいました。

ほぼ本格的な繕いですので、日時を要しました。

大きく二つに割れて、小さな破片も二つ。


先ずはアラルダイトを薄く塗って、砥の粉を混ぜたものも使って。


貼付け完了です。
このあと、少し欠けている部分も補填して。


接着剤が乾燥した後に「艶黒」漆を塗って。


4日ほどムロで漆を乾燥させて、水ペーパーで整えて。


再度「黒艶」漆を塗って。


すぐに、丸粉3号でたっぷりと蒔きます。


再度ムロの中で数日間乾燥させたあと、生漆をテレピンで薄めたものを塗って粉固めです。


そして、ムロの中で1、2日。
いよいよ最後の仕上げです。
木綿布でしっかりと磨いた後、鯛の牙で磨きます。
細いラインの部分は、鯛の牙のとがった部分で磨いて。


完成です。
これでまた、この酒器で立ち呑み屋さんに行けます。
ビールも日本酒も兼用の、お気に入りの酒器ですので。